変わりゆく新卒採用
これまでの新卒学生の就職活動と言えば、応募してきた学生を企業側が選ぶという側面がありました。たとえば、大手ナビサイトに登録してESを提出、合同説明会に参加し、面接をいくつか突破して内定…という流れが一般的な就職活動でした。
しかし近年、目まぐるしい外部環境の変化によって、学生の考え方も変化・多様化しています。それに伴い、就職活動の内容も大きく変化してきました。
企業は学生の就職活動の変化にどのように対応していけばよいのでしょうか。このページでは、学生の意識や就職活動の変化に合わせた、企業の採用活動について考えていきたいと思います。
新卒学生を取り巻く環境の変化
環境の変化が「働き方」に対する意識にも影響
ライフワークバランスという言葉に表されるように、働き方改革が進められている現在は、個人が多様で柔軟な働き方・生き方を選べることが社会の目標です。
そのため仕事中心の生活よりも、自身のプライベートと両立できる環境を求める学生が増えていることは自然の流れと言えます。企業を選ぶ基準の上位には「住宅手当などの福利厚生がよい会社」や「年間休日日数が多い会社」が並び、学生の安定志向が強くなっています。
さらに、日本では労働人口の減少も深刻なため、今後ますます企業間で優秀な就職希望者を奪い合うことになるのは確実です。エンジニア職は中途だけでなく、新卒でも売り手市場であり、優秀な学生は、企業を選べる立場にあります。もともとネームバリューがある企業を除けば、そもそも学生に応募してもらうこと自体が難しいと感じている採用担当もいるのではないでしょうか。
応募を増やす、そして優秀な人材を採用するためには、自社の強みや制度など、訴求できるところはすべて学生にしっかりと説明していかなければならないでしょう。
就職活動スケジュールの変化
経団連加盟企業の採用スケジュールは6月開始と定められていますが、多くの企業が就職活動が解禁される前年からインターンを開催し、次年度の優秀な学生の採用機会につなげています。そのため、就職活動を早めにスタートする学生も増えてきているようです。
paizaでおこなったITエンジニア志望の学生向けアンケート(22卒就職活動調査・2021年6月実施)でも、大学3年生の6月以前に就職活動をスタートした学生は多く、特に就職活動に熱心な優秀層にその傾向がみられました。
インターンシップへの参加状況
前述のアンケートでは、インターンシップに「参加した」「参加する予定」と回答した学生は全体の60.6%でした。また、「参加の意思はあったが、機会がなかった」と回答した学生は全体の30.6%でした。
一方、「参加しなかった」「参加予定なし」と回答したのは全体の8.8%にとどまりました。
近年、学生はインターンに参加するのが当たり前になりつつあります。企業側は、インターンを実施し、感度の高い学生に対してしっかり自社のアピールをしていく必要があるでしょう。
就職活動で利用するサービスの多様化
さらに、学生が就職活動で使うサービスも多様化しています。アンケートでは以下のようなサービスが挙げられました。
応募する際に利用した(利用する予定の)求人サービス
- 大手就職支援サイト(リクナビ/マイナビ)
- IT系企業多数の就職支援サイト(サポーターズ/Wantedly)
- 専門特化型就職支援サイト(paiza/LabBase)
- 逆求人系(Offer Box/あさがくナビ/逆求人ナビ)
- 口コミ系(ONE CAREER)
など
出典:paiza ITエンジニア志望学生向けアンケート(22卒就職活動調査)
大手就職支援サイトをメインに活動している学生も多いものの、それだけを利用して就職活動をする傾向は薄れてきていると言えるでしょう。
特に注目すべきは逆求人サイト(企業側からオファーをもらえる)や専門特化型就職支援サイト(ITエンジニア、クリエイター特化型など)を使う学生が増えてきたことです。
自分の得意とするものや専門的な技術を生かし、将来どのような働き方をするかをしっかり考えて就職活動をおこなう学生が増えてきています。
これからの新卒採用を成功させるために
新卒学生を取り巻く就職活動の状況は、刻一刻と変化しています。企業側はこれまでの採用手段にとらわれることなく、環境の変化に即した採用活動をおこなわなければなりません。
paiza新卒は、ITエンジニア特化型の採用サービスとして新卒採用にお悩みの企業様を支援しています。エンジニア採用計画の立て方やスカウトメールの書き方など、新卒採用に関するお悩みにもお答えしておりますので、ぜひご活用いただければと思います。
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