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採用成功ガイド

中途エンジニア採用企業の人事の方向け

中途採用とは(1)中途採用市場の概況

コロナウイルスの影響により転職市場にも大きな変化がありました。

一時的に売り手優位から買い手優位へとも言われていましたが、引き続きITエンジニアの中途採用、特に経験者の採用が難しいことは担当者の方が一番感じていらっしゃいますよね。

現在、中途採用市場は企業にとってどのような状況なのでしょうか?

今回は、市場全体およびIT業界のデータを見ながらエンジニア中途採用の概況についてお伝えしたいと思います。

国内の転職市場動向

有効求人倍率はゆるやかに回復

はじめに厚生労働省が公開している「一般職業紹介状況」の求人倍率の推移を見てみましょう。

2019年後半に安定して高い数値を維持していた有効求人倍率は、コロナ禍の2020年4月から5月にかけて大幅に下がり、2020年度の平均有効求人倍率は1.10倍となりました。前年より0.45ポイント低下、2年連続悪化という結果です。

一時的に採用を停止した企業も多かったため、転職市場全体で求人数が大幅に減少しました。

その後、業種によっては2020年6月から採用を再開した企業もあり、ゆるやかではあるものの2021年は上昇を続けてきました。2021年9月の有効求人倍率は1.16倍となっています。

これだけを見ると「売り手市場だったのが買い手優位になり、採用企業にとってはそれほど悪い状況ではないのでは?」と捉えることもできそうですが、実際にはどのような状況にあるでしょうか。

職業別に見ると有効求人倍率の差が顕著に

それではつづいて、同じく厚生労働省が公開している、職業別の求人件数(2021年9月)を見てみると、職業により大きな差が出ていることが分かります。

出典:厚生労働省「職業別一般職業紹介状況(2021年9月)」より「専門的・技術的職業」を抜粋

ITエンジニアに該当するのは「情報処理・通信技術者」で、有効求人倍率は1.46となっています。この表は「専門的・技術的職業」を抜粋したものですが、職業計が1.05なので、それを考えると比較的よい値と言えそうです。

建築・土木、続いて医療・福祉関係が非常に高い求人倍率となっている一方、製造技術、美術家・デザイナーは低い値となっており転職者から見ると厳しい状況であることが分かります。

企業側・求職者側の変化

企業の採用方針としては、コロナウイルスの影響から事業戦略や経営戦略の練り直しを早急におこないたいため、そういったポジションで活躍してくれそうな人材の採用需要が高まっています。よって専門性の高い職種の人材は各社取り合いの状況と言ってもいいでしょう。

求職者の意識の変化としては、リモートワーク制度がある企業に人気が集中していることから、コロナに対応できる、つまり「新しい働き方に対応できる」企業が求められているのが明らかです。

このような社会情勢下で働き方を見つめ直す人が増え、これまで以上にワークライフバランスを大切にしながら働きたいという希望者が顕著に増えました。

序盤の選考をオンラインで実施する企業も多くなっており、希望に沿った人材を得るためにはオンラインでの面接がうまくできるかどうかも鍵になってきています。

オンライン面接のコツ解説ページはこちら

IT業界の転職市場動向

エンジニア求人の有効求人倍率

さきほどの有効求人倍率を「情報処理・通信技術者」だけに絞り、今年に入ってからの推移で見てみましょう。

出典:厚生労働省「職業別一般職業紹介状況」の令和3年1月~9月より抜粋

2020年3月まで2.0を超えていた有効求人倍率は、コロナ禍の影響が大きく出た4月に2倍を切り、以降下降してきました。しかし、2021年にはゆるやかな回復が続き9月には1.46倍となりました。

エンジニアの未経験者採用を実施していた企業がコロナ禍では採用を取りやめ、もしくは採用基準を上げるなど慎重な姿勢を見せるようになりました。つまり「経験者の取り合い」という状況では厳しさを増したと捉えてもいいかもしれません。

市場は徐々に回復しているとはいえ、エンジニア経験者で焦って転職活動をしなくてもよい優秀層は市場に出てこなくなっています。

よって、明確に転職活動をおこなっている層だけでなく、潜在層へのアプローチは引き続き重要になってきます。

アンケート結果から見るエンジニアの転職意識

paizaが2020年7月に社会人ユーザーを対象に実施したアンケートでは、コロナを経たユーザーの転職に対する意識の変化を調査しました。

特に以下の3つの質問項目について、興味深い結果が出ました。

出典:paiza「新型コロナ後の働き方に関するアンケート」(n=1,220)

転職意識については、「変化なし」が半数だったものの「転職したい気持ちが強まっている・やや強まっている」と回答した人は34.4%でした。

転職時にリモートワーク制度の有無を判断材料とする人は9割近くにのぼりました。

また、所在地に関わらず積極的に応募したい・条件に合えば勤務地にこだわらないと考える人が8割以上を占める結果となり、自宅からオフィスに出社して働くという常識が変化しつつあると言えそうです。

リモートワーク制度の有無が今後、転職の重要な判断材料になることは明らかです。

ITエンジニア獲得に適した採用手法

「エンジニアの採用手法」といっても、企業ができるアプローチはさまざまです。

もちろん、厳密に分けていけば企業によって無限にターゲット像は違うのですが、一番大きなポイントは次のふたつのうちどちらに当てはまるかをはっきりさせることです。

  • 経験が浅くてもやる気やポテンシャルを重視し数を多く採りたい
  • スキルや経験を重視し即戦力になる人材を少数精鋭で採りたい
  • 前者であれば、ユーザー数の多い総合転職サービスと呼ばれる大手の媒体が適しています。後者であれば、IT人材専門の転職サービスを利用する必要があります。

    特に後者の場合、求人票を公開したからと言って待ちの姿勢ではなかなか応募がないこともあります。そこでスカウトメールを有効活用して、獲得したい人材に個々にアプローチすることが大切になってきます。

    ITエンジニアの中途採用成功のために

    以降のページでは、中途採用を成功に導くためにやるべきこと、求人票の書き方やオンライン面接のポイントなど具体的なものまでお伝えしていきます。

    専門職であるエンジニアの採用では、これらの実現が人事担当者だけでは難しい場合があります。これから本ガイドでは、エンジニア採用成功のためにどうすればよいのかを具体的にお伝えしていきます。

    paiza転職では、エンジニアを募集している企業の皆さまからの「積極的に採用活動をしているが、なかなかエンジニアを採用できない」といったご相談もお受けしています。ぜひご活用いただければと思います。

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