「苦労して採用したエンジニアが入社後短期間で辞めてしまう」とご相談を受けることがあります。ミスマッチによる短期退職は選考段階で対策をする必要がありますが、入社後に業務や職場環境、人間関係になじめずに退職を選ぶ方もいます。
特に優秀なエンジニアであれば、転職先には困らないため、職場環境が合わない状態で留まることはほとんどないと考えてよいでしょう。
今回は、中途採用の新入社員ができる限り早く新しい環境に慣れ、力を発揮できるようにサポートする「オンボーディング」という取り組みについて紹介します。
中途採用者が定着しない原因とは
複数の選考過程を経て内定を出した応募者が短期間で辞めてしまう原因としては、企業側が中途入社の社員を即戦力要員だからサポートをしなくてもよいと考えがちな点にあります。
確かに中途採用を実施する目的は、退職者が出て急いで欠員を補充したい、事業を拡大するので人を増やしたいなど、「即戦力」を求めてという場合が多いとは思います。
しかし、新卒・中途にかかわらず、新しいメンバーが早期に組織・チームになじみ、成果を出すためにはフォローアップが必要です。それを実現するのが組織全体で取り組む「オンボーディング」となります。
オンボーディングとは
オンボーディングは「飛行機や船に乗っている」という意味の「on-board」に由来する言葉です。
人事・採用の用語としては、新卒・中途で採用した新入社員が帰属意識を持ち、組織の一員として早期に成果を出せるようサポートする仕組みのことを言います。オンボーディングは新卒や若手社員だけではなく、リーダーやマネジャークラスの社員も対象です。
オンボーディングの具体例
組織の規模やチームの体制によって、どのような取り組みをすべきかは企業により異なりますが、例としていくつか紹介します。
オンボーディングの具体的な取り組みの例
- 入社日にオフィスツアー(配属部署以外との顔合わせ)を実施する
- メンター役となる先輩社員についてもらう
- 入社後1週間、2週間、1カ月、3カ月、6カ月で人事面談を実施する
- 自部署・他部署混合の少人数グループで歓迎ランチを実施する
- 入社後1カ月程度のスケジュールを提示し、日々達成・未達成の確認をする
なお、実際にオンボーディングを導入し、中途入社社員の定着に成功している企業の施策については別の記事でご紹介したいと思います。
オンボーディング導入のメリット
中途採用者が早く組織に馴染み、力を発揮してくれるか否かは、企業の成長を大きく左右するといえます。
オンボーディングを導入するメリットは大きく以下の3つが挙げられます。
- 新しいメンバーを短期間で戦力化する
- 既存社員を巻き込んだ取組みのため組織の一体感・結束力を高める
- 早期退職を防ぎ採用コストを抑える
特に仕事内容をひと通り覚え、入社直後の緊張や希望にあふれた気持ちも落ち着き「自分は組織になじめているか」「この転職は成功だったか」と少し冷静に考える、入社後3~6カ月が重要な時期です。
オンボーディングは、新入社員がすばやくチームに馴染み即戦力として活躍してくれるという目的があると同時に、企業のミッションやビジョンへの共感、社員との信頼関係の構築など帰属意識を高めることも目的としています。
これらは採用担当者だけでは実現が難しいため、配属先の部署の社員・上司はもちろん組織全体で重要性を共有して取り組んでいく必要があります。
エンジニア採用に課題を感じているなら
中途社員であっても入社後のフォローは必須であり、できる限り早く本来の力を発揮してもらうためにはオンボーディングという取り組みが有効であるとお伝えしてきました。
それ以前に採用過程でミスマッチが多いなど課題を感じている方は、エンジニア採用専門のpaizaへお問い合わせください。
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