Part5-2不採用理由が「サービスやユーザー、ビジネスに対する志向(マインド)が足りない」「技術志向が足りない」な人の傾向と対策!
- よくある就職ご相談
- 「うちのサービスを通じてユーザーに価値を提供したいという考えが感じられなかった」とよく言われてしまうのですが、どうしたら良いのでしょうか?
このPartのメニュー
面接で見られているサービスや技術に対する志向性(マインド)を解説
「好きな技術を使って、好きなように作りたい」という人は多いですが、自社サービス開発企業では「自分が好きなモノよりも、ユーザーを意識した仕事(サービス志向)」が求められます。仕事に対する考えをアピールできるように対策をしましょう。
- ポイント1サービスやユーザーに対する志向
- 自社サービスを目指すのであれば、「ユーザーのことを考えて開発をする、サービス志向のマインド」はほとんど必須と言ってよいでしょう。志望動機やこれからやりたいことの伝え方によって「サービス志向がある人だな」と印象づけることはできますので、ポイントをおさえておきましょう。
- ✔ 使う技術にこだわりが強い人
- ✔「作りたいものを作る」タイプの人
- ✔ スペシャリストキャリアを目指している人
使う技術にこだわりが強い人
これは「作るもの」ではなく「プログラミングという行為」にしか興味がない方に多いケースです。ビジネス視点で考えると、利益を上げて価値を生み出すのは、技術そのものではなく、技術を使って作られたシステムです。多くの企業にとって「技術はサービス実現のための手段」なのです。もちろん、技術にこだわりがあるのは悪いことではありません。ただ、「この技術を使えれば作るサービスは何でもいい」といった感じで技術にしか目を向けていないと、「柔軟性がなく、ビジネス視点が足りない人」という評価をされてしまいます。
技術は「目的」ではなく、サービス実現の「手段」と捉えましょう
技術は手段です。例えば、仕事で新しい技術を導入したい場合、ただ「自分が使いたいから」「便利そうだから」というだけでは許可されません。エンジニアには「その技術が、サービスや会社の目的にどんな利益をもたらすか」を説明する責任があります。また、技術調査などをする場合でも、「新サービスの開発に適した調査」といった感じで、目的の根本はサービスにあるのです。技術に対してもビジネス目線で考えるためには、会社やサービスの目的を理解しておく必要があります。また、面接で「技術的なこだわりだけが強くて、会社やサービスのことは全然考えていない人」という印象にならないよう、その企業のビジネスモデルを把握したうえで面接に臨みましょう。「作りたいものを作る」タイプの人
もちろん業務外の取り組みであれば、「作りたいものを作る」でよいのですが、業務ではそういうわけにはいきません。ターゲットに合わせたサービスや、それをよりよくする機能、また既存のシステムとの調整や納期などを考慮しながら、会社としての利益につながるシステムを開発しなければなりません。「作りたいものを作る仕事だけしていたい」という人は、こうした「価値のあるサービスを作る」ためのビジネス視点が抜けています。ビジネス視点を持たずに、ただ「仕事でも自分の作りたいものを作る」という考えでいると、面接では「コスト意識がなく、視野が狭く、会社で働くということが理解できていない人」だと思われてしまいます。
会社は営利目的であることを念頭におきましょう
会社はあなたが作りたいものを作る場ではありません。価値のあるサービスが提供できて初めて売り上げが出て、会社として利益を得ることができるのです。企画や経営サイドの人たちは、「どうやって利益を出すか」「どんなサービスをいつ世の中に送り出すか」といったことを考えています。ただエンジニアが作りたいものを作るだけでは、事業は継続できません。ですから、例えば「Pythonが使いたいから志望しました」と言うだけでは、作りたいものを作るだけの人だと思われてしまいます。そうではなく、自己分析や企業研究を通して「このサービスを通してユーザーのこんな課題を解決したい」「エンジニアとして世の中のこんな不便を解決したい」といったことが言えるようにしておきましょう。研究開発職などのスペシャリストを目指している人
スペシャリストを目指す人は技術ばかりに目が行ってしまい、ビジネス視点が欠けている場合があります。スペシャリストというのは、ただ専門性の高い技術を極めただけの人ではありません。専門の技術があったとしても、それを利用するシーンや新しく生み出せるサービスなどをイメージできていないようでは、企業にも「スペシャリストとしてビジネスを牽引してくれそうなイメージがわかない」と思われてしまいます。
スペシャリストほどビジネスへのコミットが必要です
スペシャリストは「技術のことだけやっている人」ではありません。スペシャリストほど「その人が持つ技術的な専門性が、会社のビジネスにどのようなインパクトを与えるのか」を求められます。「スペシャリストになったあなたは何を実現したいのか」「スペシャリストとして何を成し遂げたいのか」というイメージを膨らませておきましょう。- ポイント2技術志向、技術探究心
- エンジニアを目指しているなら、少なからず技術に興味はあるかと思います。ここで重要なのは、「どんな理由でどんな技術に興味を持っているか」ということです。IT事業に携わる者として、きちんと技術へのアンテナが立っている人だという印象を持ってもらうため、対策しておきましょう。
- ✔ 「プログラミングさえできればどこでもよい」と考えている人
- ✔ AIや機械学習など、新しい分野に挑戦したいと考えている人
「プログラミングさえできればよい」と考えている人
これは「技術志向」を履き違えて考えている方に多いケースです。面接で「プログラミングさえできればどんな仕事でもいい」と言っても、「プログラミングが好きで技術への意識が高い人だな」と思われることはありません。エンジニアは、モノ作りのスペシャリストです。「技術に対してどんなこだわりを持って仕事をしているのか」「技術を使って世の中の何をどう変えていきたいのか」といった考えが話せないと、むしろ「単純にコード書いていたいだけで、技術的に広がりのない人だな」とマイナスに思われてしまいます。
技術志向とサービス志向の違いを理解し、自分の考えをまとめておきましょう
簡単に言うと「技術をより極めることでサービスが成長する」という考えが技術志向、「サービスをよりよくするために技術に取り組もう」という考えがサービス志向です。自分の考えが前者に近いにもかかわらず「技術志向が足りない」という理由で落とされてしまうのであれば、それは「自分では技術志向のつもりでも、企業が求めるレベルの技術的な取り組みができていない」ということです。技術志向のエンジニアを求める企業を目指すなら、「とにかくIT技術が大好きで、暇さえあれば情報収集やプログラミングして、新しい技術を試している」といったレベルのエピソードが話せないと、採用されるのは難しいでしょう。また、自分の考えを振り返ったときに「技術はあくまで手段であり、よいサービスを作るために技術を使いたい」と感じる場合は、サービス志向の企業のほうが合っているかもしれません。改めて自分の技術に対する考えや思いを整理してみましょう。AIや機械学習など、新しい分野に挑戦したいと考えている人
近年、流行に乗って「機械学習をやりたい」という人が非常に増えてきました。しかし、そのほとんどは、初歩的な機械学習の実装すら試した経験のない人ばかりです。新しい技術へのアンテナが敏感なのは、エンジニアとして非常に素晴らしいことですが、「やりたい」だけなら誰でも言えます。実際にその技術を試した経験すらないと、「自分で実践的な勉強もできていないなんて…技術を深めていける人じゃないな」と思われてしまいます。特に機械学習や人工知能(AI)といった最近話題の技術は、専門的に情報系の研究をしてきた人や、業務経験豊富なベテランエンジニアにとっても、開発が非常に難しい分野です。「やってみたい」という気持ちだけで採用してもらえるはずがありません。