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転職成功ガイド

面接対策

不採用理由で「〇〇志向が足りない」と言われてしまう人の対策

面接で意外と見られている「志向性」

エンジニアの面接で意外とよく見られているのが、サービス志向や技術志向などといった志向性です。これらがどんなところから判断されているのか、どうやってアピールしたらよいのか、知っておきましょう。

ポイント1:技術志向、技術探究心

エンジニアを目指すのであれば「きちんと技術へのアンテナが立っている人だな」という印象を持ってもらうため、対策しておきましょう。

例(1)

「プログラミングさえできればよい」と考えている人

NG理由

これは「技術志向」をはき違えている方に多いケースです。面接で「プログラミングさえできればどんな仕事でもいい」と言っても、「プログラミングが好きで技術志向の人だな」と思われることはありません。エンジニアは、モノ作りのスペシャリストです。「エンジニアになってどんな仕事がしたいのか」といった考えが話せないと、むしろ「単純にコード書いていたいだけで、技術的に広がりのない人だな」とマイナスに思われてしまいます。

技術志向とサービス志向の違いを理解し、自分の考えをまとめておきましょう

簡単に言うと「技術をより極めることでサービスが成長する」という考えが技術志向、「サービスをよりよくするために技術に取り組もう」という考えがサービス志向です。自分の考えが前者に近いにもかかわらず「技術志向が足りない」という理由で落とされてしまうのであれば、それは「自分では技術志向のつもりでも、企業が求めるレベルの技術的な取り組みができていない」ということです。

技術志向のエンジニアを求める企業を目指すなら、「とにかくIT技術が大好きで、暇さえあれば情報収集やプログラミングして、新しい技術を試している」といったレベルのエピソードが話せないと、採用されるのは難しいでしょう。また、自分の考えを振り返ったときに「技術はあくまで手段であり、よいサービスを作るために技術を使いたい」と感じる場合は、サービス志向の企業の方が合っているかもしれません。改めて自分の技術に対する考えや思いを整理してみましょう。

例(2)

AIや機械学習など、新しい分野に挑戦したいと考えている人

NG理由

最近、流行に乗って「機械学習をやりたい」という人が非常に増えてきました。しかしそのほとんどは、初歩的な機械学習の実践すら試していない人ばかりです。

新しい技術へのアンテナが敏感なのは、エンジニアとして非常に素晴らしいことですが、「やりたい」だけなら誰でも言えます。自分で試した経験すらないと、「自分で実践的な勉強もできていないなんて、技術を深めていける人じゃないな」と思われてしまいます。

特に機械学習や人工知能(AI)といった最近話題の技術は、学生の頃から情報系の研究をしてきた人や、業務経験豊富なベテランエンジニアにとっても、開発が非常に難しい分野です。「やってみたい」という気持ちだけで採用してもらえるはずがありません。

ポイント2:ユーザー志向・サービス志向

エンジニアになれば、好きなものを好きなように作るだけでは仕事になりません。サービスにはそれを使うユーザーがいますから、「ユーザーを意識した仕事ができる人」が求められます。

ユーザーを意識したものづくりをしたことがない人

NG理由

これはユーザーではなく「自分が作りたいもの」や「プログラミングという行為」にしか興味がない方に多いケースです。サービスの向こうには必ずユーザーがいます。エンジニアになったら、ただ自分が作りたいものを作るのではなく、「どうしたらもっとユーザーが使いやすくなるか」「どんな機能がユーザーの課題を解決できるか」といったことを考え、実現していかなければなりません。実務経験がない人でも、「自分でアプリを作ったときに、より使いやすくなるようここを工夫した」などといった話ができるとよいでしょう。

ポイント3:ポジティブシンキング

ネガティブ思考が悪いわけではありませんが、採用面接の場では基本的に前向きな人が好まれます。無理にポジティブな表現を考えるよりも、ネガティブに見える言い方を減らすことが重要です。

例(1)

現職に対する不満が転職理由の中心になっている人

NG理由

現職・前職に不満がある人は、転職理由も「今の仕事の○○が嫌で」「今の会社にいると○○ができないから」といった表現をしてしまいがちです。ここでネガティブな印象や、他責思考な印象を与えてしまうと、企業には「この人は少し不満を感じたらすぐに辞めてしまうんだろうな」「何かあったらすべて周りのせいにする人なんだろうな」と思われてしまいます。

例(2)

やりたいこと・やりたくないことが明確な人

NG理由

やりたいことが明確なのはいいことです。しかし、そのぶん「これ以外のことはやりたくない」「これはやりたいが、あれはやりたくない」といった発言が多い方は、企業に「こだわりが強すぎて一緒に仕事しづらそうだな」「やりたくないことをやらされたら辞めてしまいそうだな」と思われてしまいます。

「嫌だ」「やりたくない」という表現をやめましょう

ネガティブに見える言葉は、なるべく使わないように工夫しましょう。例えば「残業が嫌だ」という場合は「プライベートの時間を確保して勉強したいので、仕事はできるだけ効率的に取り組みたい」と言い換えるとポジティブに聞こえます。面接でいきなり言い換えようとしても難しいので、普段から「○○しない」「嫌だ」といったネガティブワードを、「○○したい」というポジティブな言い方に変換してみましょう。

例(3)

IT業界自体が未経験で、自信がない人

NG理由

未経験からエンジニアを目指す人は、不安を感じたり、自信が持てなかったりすることもあるでしょう。しかし、「できないかもしれない…」という不安が先に立つと、「こういうことならできます!」というポジティブな発言が減ってしまい、結果としてネガティブな印象が強くなってしまいます。

「やったこと」「できること」「できないこと」を整理しておきましょう

「未経験だからできることなんてない」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。仕事では、関係のない領域の経験が生きることもあります。たとえばアルバイトで接客の経験がある人なら、エンジニアとして顧客と接するときに、気持ち良い対応ができるかもしれません。これまで働いてきた経験や勉強してきたことなど、何かしら「やったこと」「できること」は誰にでもあるはずなので、話せるように整理しておきましょう。

また、今の段階でできないことや経験していないことは、嘘をつかずはっきり「できない」と言うことも重要です。ただ、「現状○○については業務経験がないため、すぐにはできないと思います。今後の業務や、自分でも○○の勉強を通して、一日でも早くできるようになりたいと考えています」というように、ただ「できない」だけで終わらせず、「今はできないけどできるようになりたい、そのために努力したい」という前向きな意志が伝わるように意識しましょう。

慎重な性格や心配性であることは「ネガティブ」とは違う

性格は簡単に変えられるものではありません。慎重な方や心配性な方は、「ポジティブになんて考えられない…」と思うかもしれませんが、エンジニアはこうした性格が武器になることもあります。「慎重な性格が功を奏して、ミスを防げた」と自分の性格がポジティブに作用した場面もあれば「慎重に考えすぎて、作業に時間がかかってしまった」とネガティブに作用した経験もあるかと思います。こうした経験を振り返って整理しておきましょう。