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企業インタビュー 芸者東京株式会社

エンジニアが書いたコードは、
大げさに言えば「人生の集大成」!

続々と新作が生み出されるソーシャルゲームアプリ業界にあって、「脳トレクエスト」「パズルオブエンパイア」など、ユニークな製品で注目されている「芸者東京株式会社」さん。今回は、代表取締役CEO/ファンタジスタの田中泰生さんとリードエンジニア/Mrポジティブの竹下義晃さん(※それぞれの名刺に書かれた肩書きママ)にお話を伺いました。エンターテイメントの世界にあって必要な資質とは何か、示唆に富んだお話が満載のインタビューです。


(左)竹下義晃さん
芸者東京株式会社 リードエンジニア
(右)田中泰生さん
芸者東京株式会社 代表取締役CEO

書類よりもコードが大事

――paizaをお使いいただきありがとうございます。実際に使ってみて、paizaからの応募者にはどういう印象を持ちましたか?

田中さん: 弊社はゲームを作っている会社です。ゲーム開発にとってはエンジニアの力が基本中の基本になります。なのですが、エンジニアの面接は非常に難しいんですよ。人柄ももちろん大事ですが、それ以上にやはりエンジニアの業務に対して伸びしろがあるかどうかが大切です。paizaさんは、 私が知っている中では唯一・唯二くらいで、エンジニアとしての資質を見ることができる採用サービスだと思います。ただ単にコードを書くスキルが見られるというだけではなくて……。

たとえば、野球選手をスカウトするとしたら、バットを振る姿を一度は見たいですよね。その姿を見れば、どれくらいセンスがあるか、どのくらい基礎練習をしたか、逆にどこが弱点か、弱点を伸ばすための機会を提供できるか、たとえば刀を振るように持ったら「この人はバットを持ったことがないんだな…」とか(笑)、いろいろなことがわかります。

エンジニアの「バットを振る姿」は、その人が書いたコードではないでしょうか。コーディングの経験があるか、どのくらいスキルがあるかはもちろん、丁寧に作られているかとか、荒っぽいけど天才肌だとか。コードを見れば、そういう性格も垣間見ることができます。なので、採用前にコードが見られるというのがpaizaさんの大きな優位点で、コードにこだわる弊社が導入し続けている理由ですね。

――paizaでは書類選考なしの面接をお願いしていますが、その点はいかがでしょうか。

田中さん: お話しした通り、弊社では採用のための参考データとしてその人が書いたコードをとても重視しています。逆に言えば書類よりもコードが大事なんです。「どんなコードを書くか」は、大げさに言えばエンジニア人生の集大成だと思うんですよ。なので、コードを見ることができるメリットのほうが比べものにならないくらい大きいので、書類選考がないことは問題にしていません。

竹下さん: 一方で、コードの内容は非常に参考にしていますよ。たとえばSランクには届かなかった人でも、採用担当者がコードを見てちょっと失敗しただけのように感じたら、Sランクの実力があると判断したりもします。これは、書類選考のみではできないことですよね。

「エンジニアにとってコードを書くことは、野球選手がバットを振るのと同じようなもの。
コードを見れば、どういう技術をもっていてどんな性格なのかは分かります」と語る田中さん。

求めているのは「何かに夢中になった経験のある人」

――新卒採用の際に、御社が求める人材はどういう方でしょうか?

田中さん: 弊社はエンターテイメントを作っている会社ですから、開発者には「人の感情を揺さぶるゲーム」を作ってほしいと思っています。それにはエンジニアとしての能力にプラスして、人への興味や理解が不可欠だと思っているんです。なので、面接をしていて「この人は良いな!」と思うのは、一言でいえば「面白い人」です。

具体的には「何かに夢中になった経験のある人」がいいですね。対象は何でもかまいません。ゲームでも、アニメでも、アイドルでも、もちろんスポーツでも釣りでもいい。ひとつのものにハマって、それのことだったら何時間でも話していられる……そういう人が望ましいです。

なぜなら、ひとつのことにハマった人っていうのは、そのことについてものすごく興味を持って調べて、解析して、自分はこれのどこが面白いと思うのかとすごく掘り下げて考えています。そのプロセスは仕事でも一緒。つまり、仕事の現場感を掴んでいるんです。

弊社の今後の目標は、「2年以内にスマートフォンゲームのジャンルで日本一のヒットを3本出す」。その後、「VR(バーチャルリアリティ)ジャンルで世界最高レベルのヒットを出す」です。それに関わりたい人にぜひ応募してほしいですし、ヒットを出すためには人が夢中になるものを作らなければいけない。それには、自分が何かに夢中になった経験が不可欠だと思っています。

――paizaからの応募者には、そういった「面白い人」はいましたか?

田中さん: 「面白い人」を募集すると、中には本当に変わっているだけの人も来ますが(笑)、弊社にマッチする人が応募してくれる割合が高くなる気がします。たとえば「自分にやりたいことがあって、学校に行く意味が感じられないから辞める」という人とか…そういう選択もありですよね。それはぜんぜん構いません。

竹下さん: 実際、応募者の中には、すごく優秀なのに大学を中退した人などもいました。いろいろな経験をして、その技術力を持って応募してくれました。弊社は学歴を一切気にしません。海外のいい大学を出た人も東大卒もいますが、高卒者もいます。でも学歴なんて話題にもなりませんよ。

paizaさんからの応募者は、バックグラウンドさまざまですが、総じて技術力が高い人、またそれに自信を持っている人が多いです。

 社内ではスマートフォン用ゲームの開発だけでなく、VRの研究も行われています。

若手にも大きな裁量とチャンスを与える

――次に入社後について伺います。御社のエンジニアは、いつもはどういう働き方をしていますか?

竹下さん: 弊社には役職がありません。エンジニアというポジションはあっても、全員が設計から実装、テストまで全部の工程に関わります。チーム内ではもちろん役割分担はあるんですが、それは局面によってどんどん変化していくものだと考えています。ゼロベースで作りあげるフェーズと、プロトタイプが終わって製品化に向けて完成度を高めていくフェーズでは、当然仕事の中身も変わってきます。そして、エンジニアもさまざまな人間がいますから、その場面場面によって、どういう役割がいちばんその人の能力を活かせるのかも変わってきます。だから、役割は流動的にしたほうがスムーズに進むと考えています。

田中さん: こういう実装は、本当はあっちのプロジェクトのあの人のほうが絶対うまいのになあ、とか。

竹下さん: そういうことはよくあります(笑)。なので、エンジニアに限らないんですけど、スキルや強みをより多くの局面で活かせるように弊社はフラットなんです。

田中さん: 組織としては、例えるなら野球よりもサッカーに近いと思います。野球はメンバーそれぞれに役割があって、最大限の力を使ってその役割を全うするスポーツ。サッカーは、ディフェンスの人でも機会があればシュートするし、フォワードの人が下がってきてゴール前を守備することもあるでしょう。弊社では、プロジェクトごとに基本的なアサインメントはありますけども、いい結果を出すために必要であれば、エンジニアが企画から関わっても、デザインインターフェースに関わっても、プロジェクトリーダーとしてチームを率いてもいいんです。仕様をどうするかは売り上げにも関わるので、最終決定権を持つ私と対等の立場で常に議論しています。

私も企画をしたりしますが、極論を言えばプログラムをしない人間の企画なんて妄想みたいなものですから(笑)。「こんなゲームがあったらみんなが遊ぶよね」という妄想を実際に形にするエンジニアがいなければ成り立たない会社なので、すごく大切にしています。

――新卒採用でも、プロジェクトリーダーになる可能性はありますか?

竹下さん: 大いにあります。たとえば、弊社では「パズルオブエンパイア」というゲームをリリースしましたが、この運用は昨年新卒で採用した学生がリーダー的存在となって引っ張っています。

田中さん: 新卒か既卒か、入社して何年目か、なんてことは私たちはほとんど興味がありません。プロジェクトが立ち上がるごとに「これが作れる人間かどうか」で判断します。

竹下さん: 若手にはチャンスがものすごくある会社です。そのわかりやすい例では、弊社では新卒も含めて入社して1〜2週間で、まずは1人で1本ゲームを作ってもらいます。社内向けですけど。

田中さん: これはなぜ始めたかというと、逆説的ですが、まだ働いていないからやらせるんです。だって、すごい才能があるかもしれないでしょう。もしかしたらゲーム業界のダ・ヴィンチかもしれないじゃないですか(笑)! たとえば、弊社が入社後5年ほど経ってから「そろそろ何か作らせてみるか」とリーダーに抜擢するような会社としましょう。そこへ入社してきた学生が、もしもゲーム界のダ・ヴィンチだとしたら……。5年間の機会損失が発生してしまうことになりますよね。それは会社としても業界としても非常に残念なことです。

経験によるスキルというものはもちろんありますが、経験を積めばどうしても従来の常識に染まったり、世間に商品を出す怖さを感じたりします。逆に経験がないからこそ自由な発想が生まれ、ヒットに繋がることは往々にしてあります。それに、自信満々に作って失敗したとしても、そこで学ぶものはとても大きいと思うんです。そういうことから、経験が少なくても、本当にいいと自分の判断で思うならやってみろ、と許可を出す風土が弊社にはあります。興味を持った方は、ぜひ話を聞きに来てみてください!

お忙しいなか、お時間をいただきありがとうございました!

ありがとうございました!

取材撮影時も活発に意見交換をしている姿が見えたり、一方でひたすら開発に打ち込む姿が見えたり。「大学の研究室のようだ、とよく言われます」とお話されるように、フラットでオープンな社内の様子と相まって、いい意味で「会社らしくない」雰囲気がうかがえました。中途採用も新卒採用もpaizaを使い、自社にマッチするエンジニア採用に成功している芸者東京さん。今後のますますの発展をお祈りしています!



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