Part4-2不採用理由が「〇〇志向が足りない」な人の傾向と対策!
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よくある転職ご相談
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受託会社から自社サービスの会社に転職したくて面接を受けていて、面接結果で「サービス志向が足りない」とよく言われてしまうのですが、どうしたら良いのでしょうか?
面接で見られている「○○志向」を、4つのパターンで解説
サービス志向や技術志向、マネジメント志向などについて、どんなところから判断されているのか?どうやってアピールしたらよいのか?ということをイメージできている方はほとんどいません。それぞれの特徴をおさえて、面接の中でアピールできるように対策をしましょう。
- ポイント1サービス志向
- 自社サービス開発企業を目指すならサービス志向は必須!サービス志向がある印象を与える秘訣
【こんな人は要注意!】
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✔ SIから自社サービスに行きたいと考えている人
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✔ 自社サービスを志望する理由が「技術力が高いから」だけの人
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✔ スペシャリストのキャリアを目指している人
NG理由
自社サービスを目指す方には、「自分の作ったものを直接ユーザーに届けて、その反応や手応えを得ながら開発をしたい」という方が非常に多いです。しかし、「ユーザーの反応を得た上で、技術者として、それらをどうやってサービス改善につなげていくのか?」というところまでイメージできている方はほとんどいません。実際に自社サービスを開発しているエンジニアたちは、自己満足のためにユーザーの反応を見ているのではありません。今後のサービス改善につなげるために見ているのです。これが理解できていないまま、「ユーザーの反応がほしいから」という理由だけで自社サービスを目指しても通用しません。
開発歴を話す際は、まずシステムの概要やユーザーについて話しましょう
SIで働いていた方は、つい「A社に常駐して〜を開発していました」といった説明から始めがちです。しかし、同じ仕事を説明するにしても「常駐していたA社では、〜なユーザーに向けた〜なサービスを展開しており、そのサービスの一部である〜を開発しておりました。」というように説明できれば、「サービス志向を持って、ユーザーやサービスの全体像を意識しながら開発できる人」という印象になります。これまで経験してきた開発業務を振り返るときに、「ざっくり言うと何をどうするシステムなのか」「ユーザーは誰なのか」といったことを整理しておきましょう。
傾向2
自社サービスを志望する理由が「技術力が高いから」という人
NG理由
たしかに自社サービスを開発している企業の中には、技術力の高い企業がたくさんあります。しかし、それは「このサービスを実現させたい、よりよく改善したい」という目的を持った上で技術に向き合っているエンジニアが多いからです。これを理解しないまま「技術力が高い環境に行きたい」と言われても、企業は「仕事の目的や技術との向き合い方に温度差があるな」「周りのエンジニアについていけなさそうだな」と感じてしまいます。
応募先の技術力が高い理由を考えましょう
求人票などで、技術力が高いことを売りにしている企業はあります。しかし、志望理由が「技術力が高いから」というだけでは、「あなたがその技術を使って何がしたいのか」がわかりませんから、企業にも「技術力が高い環境を目指すのはいいけど、どんなふうに貢献してくれるのかが見えてこないから不安だな」と思われてしまいます。技術力が高い企業には、それぞれ「最先端の分野について研究開発をしている」「顧客への技術的提案を得意としている」といった具体的な特徴があるはずです。それらを求人票や企業のWebサイトで調べた上で、「この分野の技術に強い環境で、自分の経験を活かしつつ、こういうことがしたい」といったことが言えるようにしておきましょう。
NG理由
スペシャリストというのは、ただ技術が使えるというだけではなく、より専門性の高い技術を駆使して、新たなサービスを生み出せるレベルの人です。専門の技術があったとしても、それを利用するシーンや新しく生み出せるサービスなどをイメージできていないようでは、企業にも「スペシャリストとして活躍してくれそうなイメージがわかない」と思われてしまいます。
企業に入りたいなら共創意識を持ちましょう
「エンジニアは技術職だから、コードさえ書ければいいはず」と自らを特別視している方が多いですが、エンジニアも会社の一員です。「プログラミングだけしていたい」と言われると、企業は「この人、会社のことを考えて貢献してくれるのだろうか?」と疑問を感じてしまいます。そもそも人材の採用というのは、企業の成長のために行われるものです。「自分がこの会社に入ったら、どんな貢献ができるのか」という視点がない人は、採用されません。周りの人と共に会社を成長させていく、という共創意識を持ちましょう。
- ポイント2技術志向、技術探究心
- 技術屋としてやっていきたい方はもちろん、マネジメントキャリアを目指す場合でも、技術者をまとめるためにはある程度の技術志向が必要です。目指すキャリアにかかわらず、IT事業に携わる者として、きちんと技術へのアンテナが立っている人だという印象を持ってもらうため、対策しておきましょう。
【こんな人は要注意!】
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✔ マネジメント職を目指している人
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✔ 「プログラミングさえできればどこでもよい」と考えている人
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✔ AIや機械学習など、新しい分野に挑戦したいと考えている人
NG理由
「マネジメントキャリアを目指しているから技術志向は必要ない」と考えている人もいますが、それは大きな間違いです。ラインマネジメントであれば技術者をマネジメントし、プロジェクトマネジメントであればシステム作りをマネジメントすることになります。また、「顧客の要望に沿ったシステムを作るため、よりよい技術的な提案ができる」というのも必須のスキルです。技術に対するアンテナや知識がまったくないと、「仕事を任せられそうにない」と思われても仕方ありません。
技術変化に対応できるマネジメントを意識しましょう
専門性は、技術職でもマネジメント職でも求められます。優秀なエンジニアは普段から情報収集を欠かしません。プロジェクトを進めるなかで、彼らに「このフレームワークを使った方がよいのではないか」「ここはこう作った方が効率的だと思う」などといった技術的な提案をされることもあるでしょう。マネジメント側は、そういった技術や情報の妥当性を判断する必要があります。少なくとも、技術者の話を聞いて「知らない、わからない」では話になりませんので、普段から情報収集は欠かさないようにしましょう。そして、面接では「技術の変化に疎いようでは技術者をうまくマネジメントできないと思うので、情報収集は欠かさないようにしています」と話せるようにしておくとよいでしょう。
NG理由
これは「技術志向」を履き違えて考えている方に多いケースです。面接で「プログラミングさえできればどんな仕事でもいい」と言っても、「プログラミングが好きで技術志向の人だな」と思われることはありません。エンジニアは、モノ作りのスペシャリストです。「技術に対してどんなこだわりを持って仕事をしているのか」「技術を使って世の中の何をどう変えていきたいのか」といった考えが話せないと、むしろ「単純にコード書いていたいだけで、技術的に広がりのない人だな」とマイナスに思われてしまいます。
技術志向とサービス志向の違いを理解し、自分の考えをまとめておきましょう
簡単に言うと「技術をより極めることでサービスが成長する」という考えが技術志向、「サービスをよりよくするために技術に取り組もう」という考えがサービス志向です。自分の考えが前者に近いにもかかわらず「技術志向が足りない」という理由で落とされてしまうのであれば、それは「自分では技術志向のつもりでも、企業が求めるレベルの技術的な取り組みができていない」ということです。技術志向のエンジニアを求める企業を目指すなら、「とにかくIT技術が大好きで、暇さえあれば情報収集やプログラミングして、新しい技術を試している」といったレベルのエピソードが話せないと、採用されるのは難しいでしょう。また、自分の考えを振り返ったときに「技術はあくまで手段であり、よいサービスを作るために技術を使いたい」と感じる場合は、サービス志向の企業の方が合っているかもしれません。改めて自分の技術に対する考えや思いを整理してみましょう。
傾向3
AIや機械学習など、新しい分野に挑戦したいと考えている人
NG理由
近年、流行に乗って「機械学習をやりたい」という人が非常に増えてきました。しかし、そのほとんどは、初歩的な機械学習の実装すら試した経験のない人ばかりです。新しい技術へのアンテナが敏感なのは、エンジニアとして非常に素晴らしいことですが、「やりたい」だけなら誰でも言えます。実際にその技術を試した経験すらないと、「自分で実践的な勉強もできていないなんて…技術を深めていける人じゃないな」と思われてしまいます。特に機械学習や人工知能(AI)といった最近話題の技術は、学生の頃から情報系の研究をしてきた人や、業務経験豊富なベテランエンジニアにとっても、開発が非常に難しい分野です。「やってみたい」という気持ちだけで採用してもらえるはずがありません。
やりたい分野や使いたい技術があるなら、その根拠まで用意しましょう
よく「Pythonのスペシャリストになりたい」と考えてPythonしか使おうとしない人がいますが、それではスペシャリストにはなれません。企業が求めているスペシャリストは、「他の言語と比べて、Pythonはここが優れているが、ここは劣っている。こういう開発をする場合に適しているが、こういう開発をするなら別の言語の方が適している」といった知識を網羅しているレベルの人です。機械学習に関しても、「やりたい」と言う人は多いですが、「自分で実際に機械学習の技術を実装して試してみながら、こういった技術を使うことで、人間がやらなくてもいい仕事やできない仕事は機械学習に任せられるように世の中を変えたいと感じた」といった、自分の経験や想いがひもづいていないと、本当にその技術に打ち込めるスペシャリストにはなれません。「流行っている」「楽しそう」「最先端の分野がいい」「年収が高そう」といった聞きかじりの外的情報だけを並べても、「やりたい」の根拠にはなりません。自分の考えとひもづいた根拠がなければ、「その技術を極めてくれる人」と思ってもらうことはできませんので、具体性のある根拠にもとづいた話ができるように準備しておきましょう。もし、「とにかくやりたい」だけで具体的なエピソードがまったくないのであれば、そもそも応募先を見直した方がよいでしょう。
- ポイント3マネジメント志向、チームビルディング能力
- 組織に所属する以上、チームでの業務はほとんど必須です。面接中に自己中心的な言動が出てしまうと、企業は「この人をうちの組織に受け入れても大丈夫だろうか」と不安になってしまいます。チームでの業務が苦手でも、面接の中で「チームで仕事できなさそうな人」と思われないように対策しておきましょう。
【こんな人は要注意!】
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✔ 「年収を上げたい」と考えている人
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✔ 「プログラミングだけやっていたい」と考えている人
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✔ 「自分の仕事はコードを書くことだけだ」と考えている人
NG理由
年収は、集団組織をマネジメントして、個人の力量だけでは実現できないレベルの成果を上げられる人の方が高い傾向にあります。あなたがよほど卓越した技術を持ったスーパーエンジニアであれば別ですが、「年収を上げたいけどマネジメントはまったくしたくない」という人は採用されづらく、企業にも敬遠されがちです。
NG理由
「ずっと技術者としてコードを書いていたい」という考えが悪いわけではありません。ただ、「もくもくと静かにコードを書くだけがいい」という人は、企業に敬遠されがちです。エンジニアは、もくもくとコードを書いてさえいれば済む職業ではありません。組織で働いているのに、技術的なノウハウや情報がエンジニア個人の頭の中にしかない状態だと、その人が辞めれば情報は全て失われてしまいます。ですから、エンジニアの仕事では、進捗報告やコードレビュー、ミーティングなど、作ったものや得た情報について、自分からチームのメンバーたちへ発信しなければならない場面が多々あります。こうした技術や情報の継承を視野に入れず、「人とできるだけ話さず、黙ってコードだけを書いていたい」と言う人は、企業から不安に思われても仕方ありません。
今はマネジメントに興味がなくても、将来的には視野に入れていることを伝えましょう
短期的・中期的に考えてマネジメントに興味がない場合でも、10年後の自分が考えていることはわかりません。また、経験を積んでベテランエンジニアになってくると、マネジメント職ではなくても、組織の中でチームリーダーのようなポジションを任せられることもあるでしょう。そんななかで「マネジメントは絶対にやりたくない」という人は、企業から敬遠されてしまいます。例えば「今後状況に応じてマネジメントに携わる必要が出てくるかとは思います。ただ、まだしばらくは開発経験を積みながら、技術者としてのスキルアップに励みたいと考えてます」というように、将来的なことを視野に入れた表現を意識しましょう。
傾向3
「自分の仕事はコードを書くことだけだ」と考えている人
NG理由
仕事としてプログラミングできる環境があるのはなぜでしょうか。組織の中に、何を作るか企画してくれる人や、作ったサービスを広めてくれる人、売ってくれる人がいて、その上で、作ったものにお金を払ってくれる利用者がいるからですよね。こういった当たり前の視点が抜け落ち、組織のことをまったく考えず、自分のやりたいことしか考えていない人を採用したいという企業はありません。
組織に属していることを認識しましょう
「一人で黙ってコードを書き続けるだけの仕事がしたい」と考えてエンジニアを目指す方は多いですが、仕事は趣味ではありません。仕事としてプログラミングをする以上、周りの人たちとのかかわりは必ず発生します。例えば、実装するエンジニアが一人だけのプロジェクトでも、企画や設計をする人、案件を獲得してくる営業の人たちがいるので、一人で完結することはあり得ないのです。また、システムが大きくなってきて、途中からエンジニアが追加されれば、協力しながら開発を進めなければなりません。組織の中で働くのですから、周りの人たちと円滑に仕事を進めることの重要性を理解しましょう。もし、どうしても一人で働きたいという場合は、企業に転職するのではなく、フリーランスなどのワークスタイルに転向された方がよいかもしれません。
- ポイント4ポジティブシンキング
- ネガティブ思考が悪いわけではありませんが、採用面接の場では基本的にはポジティブな人が好まれます。無理にポジティブな表現を考えるよりも、ネガティブに見える言い方を減らすことが重要ですので、ポイントをつかんでおきましょう。
【こんな人は要注意!】
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✔ 現職に対する不満が転職理由の中心になっている人
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✔ やりたいことが明確な人
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✔ エンジニア未経験の人、今までと異なる分野への転職を目指している人
NG理由
前職に不満がある人は、転職理由も「今の仕事の〜が嫌で」「今の会社にいると〜ができないから」といった表現になりがちです。ここでネガティブな印象や、他責思考な印象を与えてしまうと、企業には「この人は少し不満を感じたらすぐに辞めてしまうんだろうな」「何かあったらすべて周りのせいにする人なんだろうな」と思われてしまいます。
NG理由
やりたいことが明確なのはよいことです。しかし、そのぶん「これ以外のことはやりたくない」「これはやりたいが、あれはやりたくない」といった発言が多い方は、企業に「こだわりが強すぎて一緒に仕事しづらそうだな」「やりたくないことをやらされたら辞めてしまいそうだな」と思われてしまいます。
「嫌だ」「やりたくない」という表現をやめましょう
ネガティブに見える言葉はできる限り使わないように工夫しましょう。例えば「残業が嫌だ」という場合も「プライベートの時間を確保して勉強したいので、仕事はできるだけ効率的に取り組みたい」とするだけでもポジティブに聞こえます。普段から意識していないと、面接の場で急にこういった言い方はできません。普段から「~ない」「~できない」「嫌だ」といったネガティブワードを、「~したい」というポジティブな言い方に変換しながら過ごしてみましょう。
傾向3
エンジニア未経験の人、今までと異なる分野への転職を目指している人
NG理由
エンジニア自体が未経験な人はもちろん、受託開発から自社開発、BtoBからBtoCというように業界を変えたいという人は、今までやったことのない分野へ挑戦するわけですから、不安を感じたり、自信が持てなかったりすることもあるでしょう。しかし、「できないかもしれない…」という不安が先に立つと、「こういうことならできます!」というポジティブな発言が減ってしまい、結果としてネガティブな印象が強くなってしまいます。
「やったこと」「できること」「できないこと」を整理しておきましょう
「未経験だからできることなんてないよ」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。仕事では、関係のない領域の経験が生きることもあります。例えばアルバイトで接客の経験がある人なら、エンジニアとして顧客と接する時に、気持ち良い対応ができるかもしれません。これまで働いてきた経験や勉強してきたことなど、何かしら「やったこと」「できること」は誰にでもあるはずなので、話せるように整理しておきましょう。また、今の段階でできないことや経験していないことは、嘘をつかずはっきり「できない」と言うことも重要です。ただ、「現状、〜については業務経験がないため、できないと思います。今後の業務や、自分でも〜の勉強を通して、一日でも早くできるようになりたいと考えています」というように、ただ「できない」だけで終わらせず、「今はできないけどできるようになりたい、そのために努力したい」という前向きな意志が伝わるように意識しましょう。
慎重な性格や心配性であることは「ネガティブとは違う」と認識しましょう
性格はなかなか変えられるものではありませんよね。慎重な方や心配性な方は、「ポジティブになんて考えられない。。。」と思うかもしれませんが、エンジニアはこうした性格が時に武器になることもあります。「慎重な性格が功を奏して、バグを防げた」と自分の性格がポジティブに作用した場面もあれば「慎重に考えすぎて、作業に時間がかかってしまった」とネガティブに作用した経験もあるかと思います。こうした経験を振り返って整理しておきましょう。
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