転職成功者の声 株式会社チームスピリット 石原美由紀さん
開発経験を生かしてQAエンジニアへキャリアチェンジ
育児をしながらでもスキルアップができています
働き方改革をテクノロジーの力で支える、株式会社チームスピリット。同社のサービス「TeamSpirit」は1000社以上の企業に導入され、業務の効率化や生産性の向上に貢献しています。その「TeamSpirit」の高い品質を支えているのが、QA(Quality Assurance)エンジニアです。
開発チームから絶大な信頼を寄せられるQAエンジニアの石原美由紀さんは、チームスピリットに入社して7年目。母親として4歳の男の子を育てながら働いています。今回は石原さんにQAエンジニアの面白みや仕事と家庭を両立するコツについて伺いました。
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週4日の在宅勤務で育児と仕事を両立
――まず、これまでのご経歴からお聞かせください。
大学卒業後、周りに目指す人が多かったこともありIT業界へ飛び込みました。新卒で入社した会社では、SIerとして開発や保守に携わっていました。ただ「プログラミングでは一流になれないな」という劣等感も感じていたんです。業務に支障をきたすことはないのですが、本当に得意な方には追いつけないと思ってしまって。資格を取得して別の分野の仕事をしようかとも考えたのですが、チームスピリットに縁があり、QAエンジニアにキャリアシフトしました。
――現在携わっている業務の内容を教えてください。
1000社以上の企業に導入されている「TeamSpirit」を担当しています。4カ月ごとに大きなリリースがあるので、そのスケジュールに合わせたテスト計画の策定や、計画にのっとったテストの実施が主な業務ですね。開発とテストは同時並行で動いていて、開発のすぐ隣を伴走するような感じでチェックをしています。また、2週ごとにチームに対して品質についてのレポートをしています。
――時短勤務と伺いましたが、1日のスケジュールはどんな感じですか?
弊社は在宅勤務の制度が充実していて、私は基本的に出社するのは週1日だけです。残り4日は在宅で業務をしています。
出社する日は、朝6時ごろから自宅で1時間ほど仕事をしてから、子どもの朝食など朝の支度。保育園に送り出して午前10時ごろに出社します。午後5時には退社し、子どものお迎えに行きます。在宅勤務の日は、子どもを送り出したあとの午前9時すぎから仕事をはじめ、午後5時半くらいに退勤してお迎えにいきます。
――社内でのコミュニケーションなどで不便を感じることはありませんか?
社内のSNSツールなどで情報交換、進捗確認などもできますので、大きな不都合はありません。ただ、対面でのコミュニケーション時間はどうしても少なくなるので、その点は自分でも意識をしていかないと、とは思っています。
――産休・育休も取得されています。当時を振り返って、仕事復帰をするにあたっての不安などはありませんでしたか?
産休・育休を合わせて1年半ほど職場を離れていました。サービスのアップデートや社内外の変化についていけるか、復帰当時は不安もありましたね。ただ、実際に戻ってみると、そんなに心配する必要はなかったな、というのが実感です。もちろん多少のキャッチアップは必要ですが、ブランクを感じることなくすんなり復職できました。
――子育てしながら、いきいきと仕事をしている女性エンジニアが増えると、さらに業界全体も盛り上がりますね。
妊娠・出産・育児などでキャリアを中断するって、不安になって当然ですよね。でも、築き上げた技術の土台は多少のブランクくらいでは、そう簡単にはなくなりません。在宅や時短など、仕事を続けやすい環境がととのってさえいれば、エンジニアは長く活躍できる職種だと思います。
開発の経験を生かしながら、QAのエキスパートへ
――プログラミングには苦手意識があったとお話しくださいましたが、QAエンジニアの仕事は充実されているようですね。
そうですね。私たちがテストすることが、ユーザーの使い勝手の向上に直結するので、やりがいがあります。適性もあったのか、今は間違いが自然と目に入ってくるような感覚があります。昔から割と細かいことに気がつくほうではありましたが、この仕事をするようになって、より感度や精度が上がりました。プログラムだけでなく、誤字脱字、言い回しの違和感など、文言のチェックもしています。
――きめ細かいチェックが求められる業務は、女性の強みを生かしやすいようにも思います。ご自身ではどうお感じになりますか?
女性に適性があるかは分かりませんが、QAエンジニアのチームは6人いて、そのうち女性は私を含め4人です。弊社のサービスは勤怠管理や経費精算などを担うものですから、間違いがあってはならないし、品質には強いこだわりがあります。
――これまでの開発者としての経験が生きていると感じることはありますか?
コードを読める点は確実にプラスになっていますね。コードを見て、ロジック上、不都合が出やすそうなところを重点的にテストするなどしています。修正すべき箇所にも気づきやすいです。
――開発エンジニアからQAエンジニアというキャリアパスは、実は経験を生かせる選択でもあったわけですね。
そうですね。開発をやってきた人なら、業務のなかである程度のテストは自分でもやりますよね。そうした知識も生かせますし、コードを読めることも武器になります。私自身、エンジニア以外の道を模索した時期もありましたが、今はこの選択は正しかったと感じています。
――今後の目標を教えてください。
QAエンジニアとしてのスキルをより一層高めていきたいですね。いま、私は手動でのテストを担当していますが、今後、テストの自動化を考えたときには、コーディングして自動化のコードまで書けるほうがいいだろう、とも考えています。プログラミングは向いていないなんて話もしましたが、QAの精度を高めるために、もう一度プログラミングも勉強し直したいという思いがあります。プログラミングの実務から離れてかなりの年数がたっていますので、最新の技術についていく勉強からスタートですね。
――ありがとうございました。
石原さんは何度も「プログラミングは不得意で」と口にされましたが、それはプロ意識の裏返しのように感じました。高いレベルをめざすからこそ、自身の現状に納得することができなかったのかもしれません。そうした葛藤ののち、QAエンジニアという新しい場所を見つけた石原さん。開発者としての経験もフル活用して、プロフェッショナルな仕事ぶりでチームから信頼されています。エンジニアと一口にいってもさまざまな職種があります。自分の得意を最大限に生かせる企業、現場に出会えるかが、幸せなエンジニアライフにつながるのだと実感するインタビューとなりました。
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