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スペシャリストインタビュー チームラボ・チームラボエンジニアリング 田村哲也さん

すべては世の中に影響を与える「よいもの」を作るため
 チームラボならどんな人でも活躍できる土壌がある

今回は、最新のテクノロジーを使ったソリューション開発やアート制作、空間演出などで知られるチームラボに伺いました。

お話をお聞きしたのは取締役CTOを務める田村哲也さん。チームラボでの業務内容やエンジニアに求められる要素などについてお話を聞きました。



チームラボ(写真)
田村哲也さん:チームラボ株式会社 取締役CTO

すばやいサイクルでフィードバックし成長を促す

――チームラボでは、エンジニアのスキルアップや成長を促すために、どんな取り組みやサポートをしているのでしょうか。

ソリューション事業、アート事業を含めると、チームラボ にはさまざまな専門性を持ったエンジニアのチームが存在します。各チームにいるエンジニアは、それぞれおこなっていることも個性も違いますので、チームに合った考え方が必要になります。その中でも300人以上と最も大規模なのが、Webアプリエンジニアのチームです。今回は、こちらのチームについてお話しします。

Webアプリエンジニアのチームでは、ユーザーやお客様に喜んでいただけるアウトプットを出すために必要なこととして、大きくスキルとマインドの2つを掲げています。簡単に言うと、スキルは「こんなことができるレベル感を目指してほしい」、マインドは「一緒に働きたいと思われる人になってほしい」といったものです。仲間が困っていたら助けたり、成長したい人がいたら情報を共有したりしてほしい。そういったことを頭に置いて、チームを意識しながら業務に取り組んでもらっています。

また3か月に一度のサイクルで、プロジェクトメンバーや経験者たちから、個々へのフィードバックをし合ってもらいます。スキルにおいてもマインドにおいても、例えば「困っているときに助けてくれてありがとう!」とか「こういう場合はもっと説明してくれるとうれしいです」といった感じですね。言われた本人はそれをもとに振り返って、また次の3か月で改善を目指す。そんなサイクルで、各々が自分のよいところや改善点を認識した上で、業務に取り組んでもらいたいと思っています。

――一般的には半年〜1年程度のスパンでそういったフィードバックがあるかと思いますが、3か月は比較的早いサイクルですね。

そうですね。大変なのですが、6か月や1年に1回のペースだと、フィードバックするほうも忘れてしまいがちです。できていることへの賞賛にしても改善点にしても、少しでも熱いうちに具体的に伝えるのが大切ですし、改善を目指す意味でも短いスパンのほうが成長が早いと思います。特に入社1〜3年目くらいのメンバーは、実際に3か月ほどで別人のようになっていて、こちらが驚くほど日々成長していますね。

――評価制度では、グレードや等級のような形式を導入していますか。

さまざまな個性や特性も加味したいので、一律の評価制度で表現するのは難しいですが、フィードバックされたスキル面やマインド面の内容は大きな要因になっています。またその内容を誰が伝えているかも重要視しています。大きな方向性としては、やはりいかにユーザーやお客様に喜んでいただけるものをチームで作っていくか、その点における貢献度や影響度ということになるでしょうか。

――グループ会社のチームラボエンジニアリング(※)には、スキルをこれから伸ばしていく方もたくさんいらっしゃると思います。彼らがチームラボエンジニアリングの中でステップアップしたり、チームラボに転籍されたりする上で、評価軸は変わっていくのでしょうか。

基本的には変わりません。チームラボエンジニアリングは、あくまでチームラボで活躍してもらう準備のための組織です。やってもらう業務も、すべてチームラボの事業を大きくしたり、効率を上げたりして、ユーザーやお客様に喜んでいただけるものを提供するという目的に帰結します。チームラボエンジニアリングのメンバーも、目指すところや評価の考え方は基本的には同じです。

※チームラボエンジニアリングは、チームラボのグループ会社です。エンジニアのスキルアップを目的として、必要なスキルが身についた方はチームラボへ転籍となります。

チームラボだからできる多様なキャリアパス

――次に、キャリアパスについてもお聞かせください。エンジニアの方が経験を積んでいくと、スペシャリスト的なキャリアを積みたい方と、ゼネラリストやマネジメントの方向に進みたい方に分かれることもあると思いますが、どんなキャリアパスがあるのでしょうか。

現在、Webアプリエンジニアのチームは300人以上と大きくなっているので、それぞれが目指すエンジニア像も異なります。会社としてはわかりやすい道筋を定義して、長期的な活躍をイメージしやすいようにしています。

入社して数年は、プロジェクトでの経験を通して、さきほどお話ししたスキル面やマインド面の成長を重要視しています。その次のステップとして、ソリューション事業で重要視している専門のスペシャリストチームに所属できるキャリアを用意しています。例えば要件定義や上流設計、最適なアーキテクチャ、セキュリティ向上や負荷対策などといったサービスのクオリティアップに特化したチーム、開発基盤となるフレームワークやライブラリ、手が足りないときの実装支援などに特化したチーム、Webプロダクトの新規提案・開発、効率運用に特化したチーム、UI/UXの実装面で全体のクオリティや生産性を上げるための施策に特化したチームなど、いくつかのチームがあります。そこでは担当したプロジェクトだけでなく、事業全体に対して広くコミットしたり、プロジェクト横断的にナレッジを共有したりと、複数のクライアントに影響を与えるレベルのアウトプットが求められます。

――ここまでのお話をお聞きしていると、チームラボならどんなバックボーンの人でも活躍できる場がありそうですね。

そうですね。極端な話、例えばWeb開発の経験はないけど、チームでコミュニケーションをしながらものづくりをしていた経験がある人も多いです。マインドが重なる部分も大きいですから、活躍していただけると思います。技術はあとから身につけてもらえる部分も大きいですから。

成長したい人をしっかり支援する体制がある

チームラボ(写真)

――成長したい人に対して、会社としてサポートをしたり、打ち出したりしていることって何かあるのでしょうか。

「周りとナレッジを共有したり、成長を促したりしあう」というマインドも重要視されていますので、自発的な勉強会は頻繁に開催されています。会社からやってくださいというよりは、自分たちが開催したい勉強会、みんなに伝えたい勉強会がボトムアップ的に増えている状況です。

また、個々のプロジェクトの中だけの経験だと、どうしてもスキルや経験に偏りが出ますよね。だから広い知識を身につけてもらうために、「チームラボのWebアプリエンジニアとして最低限こんな知識が必要です」「だからこんな勉強をしてください」と定義をしています。そして、勉強してもらった成果を確認するための試験も実施しています。

必要とされる知識の内容は、マネジメントやインフラ、もちろん開発時のプログラミングといったエンジニアとしての基本も含めて、Webアプリエンジニアとして1〜3年目くらいまでで習得してほしい知識を網羅した内容になっています。外部の試験も利用していますし、社内の試験もあります。

――試験に合格すると、やはり評価も上がるのでしょうか。

合格褒賞金も出して、モチベーションも上げてもらえるようにはしています。ただ、知識があることの影響を評価が受けることはないですね。知識はあってもアウトプットが伴っていなければ意味がありませんから、あくまでも喜んでいただけるアウトプットへの業務貢献で評価したいと思っています。ただ、実際は知識があるメンバーほど活躍の幅が広がったり、よいアウトプットができたり、それによって信頼度も上がったりしますから、知識を身につけてもらうのは非常に大事だと思っています。

「ユーザーやお客様に喜んでいただけるものを作る」ことに妥協しない環境づくり

――ここからは、エンジニアのみなさんの日々の働き方についても聞かせてください。基本的にはみなさん出社をして開発されているのですか。

我々はとにかくユーザーやお客様に喜んでいただけるものを作って提供するのが唯一の売りというか、アイデンティティなんですよね。お客様の期待値をこえて、よりよいものづくりを常に重視しています。

基本的には、「どうしたらもっとよいものが作れるか」について、みんながたくさんの情報を同じように共有しながらシームレスにディスカッションできる環境でありたいんです。いつでも「これはどうなの」「これとこれならどっちがいいかな」「このプログラムはどう書いたらもっとよくなるかな」といったシームレスなコミュニケーションができるようにしたい。だから、プロジェクトはチームのみんなが物理的に近い場所で仕事をしてもらいたいと思っています。

あとは、やはり一緒にいるほうがお互いの信頼感も高まりますよね。リモートで入社したけど社員の誰とも直接会ったことがなくて、どんな人がいるのかもわからないし、気軽に質問もできないといった話もよく聞きます。長年連れ添ったチームがリモートになるなら影響は少ないと思いますが、我々のようなソリューション事業で、メンバーもどんどん増えてきていて、少しでも早くお互いを信頼し合ってチームを成立させていこうと思ったら、物理的に同じ場所で、より多くのコミュニケーションを優先させたいですね。

――たしかにオフィスを拝見していると、みなさんオープンスペースで会議や打ち合わせをされていて、隣のプロジェクトの様子をちょっとのぞいたり、耳に入れたりといったことがしやすい環境になっていますね。

例えば何か課題があって、集まった数人だけで解決しようとしても、誰も該当の知識を持っていないケースもありますよね。もしかしたらその答えやアイデアを、通りすがりの人が持っていたりする可能性もある。そういったコミュニケーションも発生しやすい状況を続けたいと思っています。

――働く環境に限らず、エンジニアのみなさんから「チームラボのここが好き」と言われるポイントは何かありますか。

「とにかくみんなが優しい」という話はよく聞きます。採用の段階から優しい人かどうかも見ていますから、それはそうなんですけどね。ソリューション事業をやっていると、プロジェクトはどんどん変わっていって、いろいろな人と出会ったり、一緒に仕事をしたりすることになります。だから基本的にはどんなプロジェクトに入っても、みんなが優しい人で、経験が浅い人はきちんと教えてもらえるし、経験が増えてきた人は自分から教える側になれる。そんな人たちで構成したいと思っていますし、そのためにもマインドの話をよくしています。

――経験の浅い方も、経験豊富な方でも、どんなフェーズの方でも活躍できる土壌があるんですね。

ソリューション事業は業務の幅が非常に広いので、あらゆるレベルの人が活躍できます。作る領域も広いし、今までのノウハウも蓄積されていますから、例えば1年目の人でも活躍できるし、2年、3年と経験を積んでいけばさらに活躍の幅が広がります。そういった意味ではどんな方でもしっかり活躍できる土壌があります。とにかくチームでよいものを作るのが大事ですから、なんでもできる天才ばかりを求めているわけではありません。どんな能力や背景を持った人でも、「ここで自分のスキルを発揮したい」というマインドさえあれば、いくらでも活躍の場はあります。例えば、開発スキルだけでなくセキュリティやインフラの知識はすべての領域で貢献できますし、アルゴリズムが得意な人は、アート展示のほうでそのスキルを生かすこともできます。

paizaランクは応募者のスキルを探るために役立つ

チームラボ(写真)

――paizaから応募される方にはどんな印象をお持ちですか。

paiza経由で応募してくださる方は、すでにプログラミングの勉強をされていて、ランクも獲得されていますから、スキルの目安がわかりやすいですね。選考でもプログラミング試験を実施したりしますが、一発勝負だけだと、本来のスキルを出し切れない方もいますよね。paizaのスキルランクもあわせて拝見すると「本来はこれくらいできる人なんだろうな」という本当のスキルレベルを探るための情報が得られるので、ありがたいなと思います。

ーーありがとうございます。最後に、今後のチームラボの展望についてお聞かせください。

ソリューション事業では、チームでお客様に喜んでいただけるものを提供していくという考え方は、今後も変わらないと思います。特に最近は、よりたくさんのエンドユーザーに使われるサービスの開発も増えてきています。おそらく身近な人たちも使っているようなアプリを自分たちで作れるというのは、エンジニアにとってかなりやりがいにつながる仕事ではないでしょうか。そのようなサービスの開発は今後ますます増えていくと思います。

田村さん、ありがとうございました。

ソリューション開発やアート制作において、圧倒的な知名度を誇るチームラボ。そのぶんハードルが高く感じる人もいるかもしれませんが、実際は若手から経験者まで、どんな背景やスキルの人でも活躍できる土壌が整った企業でした。

これからもっとスキルを磨きたい若手の方も、自分の得意分野をさらに伸ばしながら活躍したい経験者の方も、ぜひ一度同社の門を叩いてみてください。 チームラボのますますのご発展をお祈りしております。


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