#13:データ通信における衝突
このチャプターでは、データ通信における衝突について学習します。
同じ伝送路上において、 2 つ以上データが同時に送信されると、データが衝突して正しく伝送されないことがある。
データの衝突をなるべく回避するため、衝突検知や衝突回避のルールが必要。
イーサネットなどの有線 LAN で使用される衝突検知方式。
Carrier Sense Multiple Access / Collision Detection の略。
送信時に他の端末がデータを送信していないかをチェックし、ほかの端末がデータを送信していなければデータを送信する。
衝突により信号が乱れた場合は「ジャム信号」を送信し、他の端末に衝突が発生したことを通知する。
ほかの端末がデータを送信していたり、ジャム信号を受信したりした場合は、データの送信を中断し、再送を試みる。
衝突頻度が上がると通信速度が低下する。
無線 LAN で使用される衝突回避方式です。
Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance の略。
データを送信する前に、通信したい端末がほかの端末と通信していないかをチェックする。
もし他の端末が通信していなければデータを送信し、通信している場合はランダムな時間だけ待機し再送。
無線 LAN では、データの送信中に衝突が発生したことを検知することが難しいため、受信側がデータを受信したことを送信側に通知する。
ACK 信号を受け取れれば、データの送信が正常におこなわれたと判断し、通信を終了する。
受信できなかった場合、データの再送を試みる。
リング型トポロジの有線 LAN で使用される衝突回避方式。
常時「トークン」がネットワーク上を流れている。
1. 送信側はトークンを受け取り、宛先とデータを付加してトークンを送信する。
2. 受信側はデータを受信し、受領データを付与してトークンを送信する。
3. 送信側は受領を確認し、トークンを開放する。
データの送受信にトークンが必要となるため、衝突は発生しない。
逆に、トークンが回ってくるまでデータの送受信ができない。