面接でよくある失敗例
このページでは、採用担当者からの面談フィードバックをもとに、面接でよくあるNGパターンをご紹介します。事前の準備や、伝え方・意識を少し変えるだけで大きく改善できる部分もあるので、しっかりポイントを押さえておきましょう。
パターン1:ネガティブな前職・現職批判
質問
転職の理由はなんですか?また、もし転職されるなら、いつご入社可能ですか?
NG回答例
「現職は客先常駐かつ二次請けで評価が不当で、もう我慢できません!引き継ぎもする気はないので、御社ですぐに働けます!」
採用側の視点
一方的に会社が悪いと決めつけるのは疑問ですし、引き継ぎをしないで辞めるのは社会人として無責任です。単に「やりたくない」という気持ちが強く、逃げるために転職をしているのではないかという印象を受けました。
OK回答例
「現職の2年間、受託開発で培ったJava経験を活かしつつ、サービス・製品の企画、設計、運用も含めて開発に携わっていきたいです。しかし現状の常駐スタイルの業務では、仕様が決定した状態で実装することが多く、サービス全体を把握しながらよりよいものを開発するというのが難しい状況です。ですので、もう少し見通しよく開発できる環境へ転職したいと考えています。入社可能日ですが、すでに引き継ぎ準備を進めていますので、内定をいただいた場合、1か月程度で入社できます。」
回答のポイント
転職理由は、仕事への不満や給料の安さなどネガティブ要素が多いものですが、現職の批判や不満をそのまま伝えるとよい印象は持たれません。
前向きな表現にすると聞き手が受ける印象も大きく変わります。表現を工夫するようにしましょう。
パターン2:転職動機、キャリアの方向性が不明確
質問
今後のどのような方向性でキャリア(業務経験)を積みたいと考えていますか?
NG回答例
「やったことのない開発をやりたいので、これまで経験したことのない開発ならなんでもいいです。」
採用側の視点
やったことがない技術であれば何でも構わないというと、性格的に飽きっぽい感じが見えて、継続的に仕事をやっていく力が足りないような印象となってしまう。
OK回答例
「現職では、Webの設計、開発、運用に携わり、サーバーサイドのスキルと業務知識を深めることができました。今後は自身のスキルの幅を広げたいので、前職の経験を活かしながら、御社でスマホネイティブアプリ開発という新しいチャレンジをして、エンジニアとしてのスキルの幅を広げたいと考えています。」
回答のポイント
志望の方向性や仕事への意欲がブレすぎていると、「何がやりたいのかわからない」「採用してもすぐ辞めてしまうのではないか」と判断されてしまいます。
「未知の分野にチャレンジしたい」というのはある意味ポジティブですが、“キャリアを積む”という視点を入れて誤解されないように回答しましょう。
パターン3:準備・企業調査不足
質問
弊社のどんな点に興味を持っていただけたのですか?
NG回答例
「スカウトメールをもらったから来ました」
「○○のサービスに興味があります」(しかし、実際にはサービスは半年前に終了していた)
採用側の視点
下調べや準備が不足していると、本気で転職をしたいという熱意を感じない。さらに、仕事の段取りも悪いのではないかと思ってしまう。せめて自分の希望とこの会社の何がつながると思ったかは話してもらいたい。
OK回答例
「御社の求人情報を拝見し、ホームページで会社情報を見てみたところ、●●の開発において多くの導入事例があると知りました。自分自身でもよりよくするアイデアなどもイメージできるので、数ある企業の中でも御社での開発に携わりたいと考えました。」
回答のポイント
スカウトがきっかけであっても、応募するからには、最低でもその企業が現在どんな事業をやっているのか、どういうサービスを提供しているのかくらいは一通り調べておきましょう。
パターン4:志望度の伝え方が正直すぎる
質問
現在応募されている中で弊社の志望順位は何番目ですか?
NG回答例
「今、他に3社選考中です。志望順位は、御社は3番目です」
採用側の視点
あまりにも正直すぎる。志望度が低いのは仕方がないが、そう言われてしまうと、もし他に弊社を希望してくれる人がいたらそちらを優先せざるをえない。
OK回答例
「志望度は非常に高いです。ただ、他にも3社ほど受けている状況ですので、現在のところはまだ検討途中のため甲乙つけがたい状態ですが、面接を通して御社の業務内容や社風に非常にひかれました。」
回答のポイント
自社への興味、志望度が低いと判断された場合、他の候補者を優先されてしまうことがあります。複数の企業に並行して応募する場合、どうしても志望順位がついてしまうのは仕方ありません。
しかし、選考を受ける中で志望順位が変動することはよくありますし、志望順位が高い企業から必ず内定が出るとも限りません。戦略として、多くの選択肢を持っておくことは重要です。選考を辞退したいくらい希望と違っていた場合はともかく、入社してもよいと思っている企業なのであれば「甲乙つけがたく悩んでいる」などと伝えるとよいでしょう。戦略と割り切って「今のところ、御社が第一志望です」と言い切ってしまうのもひとつの手です。
パターン5:希望年収が高すぎる、年収アップの根拠がない
質問
ご希望の年収を教えてください。
NG回答例
「希望年収は…希望でしたら…1000万円ほどほしいです」(現在の給与は450万円、募集求人は400〜600万円に対しての回答)
採用側の視点
現職より給与アップを希望する人は多いが、希望年収が会社の募集ポジションの予算額を超えていると採用は難しい。そもそも現在の給与の倍以上を希望する根拠がないので、あまり真剣に考えていないのではないかという印象を受ける。
OK回答例
「今回の転職では、これまでの経験を活かして即戦力として貢献できると考えていますので、待遇面でのアップも目指しています。具体的には2割以上の年収アップを希望しています」(転職では、相当な高年収でない限り50~100万円ほどのアップは成功といえます)
回答のポイント
転職で給与の大幅アップを目指すことは悪いことではありません。ただ、その分自分をそれだけの給与で採用してもらう合理性が必要です。
企業からのフィードバック事例
採用の必須要件となる部分やスキル不足による不合格は仕方がない部分もありますが、仕事への意欲など、マインド面で不合格となる事例も少なくありません。よくある採用企業からのフィードバック事例をまとめます。
- 技術に対する興味が薄く、エンジニアとして伸びしろが少ない印象。
- 業務システム開発のご経験が中心で、Web開発のご経験が少ない。個人でのWeb開発経験もあまりない。
- 仕事に対するコミットメント(納期や品質の目標を守る姿勢)が弱い印象。
- 人柄はまじめだが、受動的な考えが多く少し積極性が物足りない。