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教育活用事例

スキルの可視化でアダプティブラーニングを実現
東京情報クリエイター工学院専門学校の例

paizaラーニング学校事例シリーズ 学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校

2022年12月13日(火)に「DX人材育成の教育現場 プログラミング初学者向けの授業運営の工夫 Vol.2」と題したウェビナーを開催し、学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校の竹井一馬様にご登壇いただきました。paizaラーニングを活用した授業運営について、paiza株式会社の小倉がQ&A形式で伺った模様をお伝えいたします。

ダイジェスト動画

60分のウェビナーをぎゅっと1学校分5分にまとめました。

学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校とは

小倉:まずは、事例の理解を深めるために、学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校とはどのような学校か教えていただけますでしょうか?

竹井様(以下、竹井):全国に87校を展開する学校法人大原学園が2019年に開校した、IT分野、ゲーム・CG・デザイン分野の教育に特化した学校です。キャンパスは東京都千代田区神田神保町にあります。

学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校

情報処理学科には3年制と2年制で合計4コースありまして、各コース・各学年ごとに20人から40人が在籍しております。

高度システム開発コースは、AIや仮想化・コンテナ技術、サーバレスコンピューティングなどを幅広く学習でき、最先端の技術を学べるコースです。

システム開発コースは、AI・クラウドコンピューティングを学べ、開発現場で使用されることが多いJava・Pythonを中心としたカリキュラムです。

AIシステム・データサイエンスコースは、データサイエンスや機械学習・ディープラーニングを学べます。

ネットワークセキュリティコースは、ネットワークプログラミングやサーバ構築・ネットワーク構築を学べるコースです。

小倉:各科目の学習の進め方について教えていただきたいのですが、例えば高度システム開発コースでは、それぞれの履修科目を何時間くらい学ぶのでしょうか。

竹井:大原学園では短期集中で1科目ずつ進めることが多いです。高度システム開発コースの場合ですと2年生の2月くらいから仮想化コンテナ技術の授業が始まりますが、これは2月・3月に集中して、1コマあたり90分を45コマおこないます。

学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校

3年生に上がった際は、Dockerを使ったAWSのデベロッピングを45コマ、その後にサーバレスコンピューティングを60コマ、といった形で短期集中の学習を繰り返していきます。

1日3コマ×5日が一週間のスケジュールになりますので、60コマの場合は4週間使って学習します。

小倉:短期間で集中して学べるのは良いですね。各コースの学生数は1学年20~40人というお話でしたが、先生はお一人で見ていらっしゃるのですか。

竹井:1科目あたり1~2名の担当の先生が授業をします。同じ学習テーマが続くケースでは、たとえばJavaの基本を学習した後に、Jakarta EEを使ったJavaのフレームワーク、データベースと同じ先生が続けて教えていくこともあります。

paizaラーニングの活用方法

小倉:paizaラーニングについては、「レベルアップ問題集」をご活用いただいているそうですね。具体的にはどのようにご利用されていますか。

竹井:弊校のプログラミングの授業ではアウトプットの時間を重視しています。Javaの授業の例では、45コマ中、インプットが21コマ、アウトプットが24コマ、という具合です。paizaラーニングはアウトプットの時間に利用しています。

学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校

例えば、2コマインプットして、1コマアウトプットの時間を設け、そのアウトプットの時間でレベルアップ問題集を解いてもらうといった形です。

レベルアップ問題集は学生の習熟度に合わせて出題を変更します。全員一律で同じ問題を解くのではなく、学生の習熟度に応じて問題を変えられますので、学習者目線で最適な学習体験が得られるアダプティブラーニングを実現できます。

小倉:習熟度に合わせて解く問題を変えるというのは、具体的にはどのようにしているのですか。

竹井:paizaには、SからEまでのスキルランクがあります。基礎知識を学んだ段階でDランクになりますのでそこから始め、学生の習熟度に合わせて問題のレベルを変えています。

また、paizaにはランクの他にレーティングの考え方があります。

小倉:課題の提出はどのように進めていますか。

竹井:スクリーンショットの提出や目の前での確認がメインです。長期休暇の際はTeams(マイクロソフトのコミュニケーションツール)に課題を出して、それに対してスクリーンショットを提出する形で進めます。

小倉:その期間も問題集から課題を出していくのですか。

竹井:はい。長期休暇の間にプログラミングをしないと、スキルはどんどん落ちてしまいます。そうならないために、1週間に1回はスキルアップのチャレンジをしよう、という意図で課題を出しています。

小倉:休暇中の課題は成績に関係するのですか。

竹井:成績には直結しません。ですが、ほぼ100%の学生が取り組んでいます。

小倉:成績に直結しないのであればなかなか取り組まない、ということがあるのかと思っていました。

竹井:日頃から学生には「エンジニアにとって重要なのはプログラミングスキルだ」と言い聞かせています。課題を用意するほか、質問をしやすい環境を作ることで、休暇中にもスキルが落ちないようにしています。

苦手意識を持っている学生に対しては個別に面談や対話をすることで本音を引き出し、その後に質問しやすいような雰囲気作りをしています。

高いpaizaランク取得状況を実現

小倉:専門学校の平均と比べても、貴校のスキルランクのS・A取得率が高いなと感じています。上位だけでなくB・Cの比率も高いのですが、これはどのような指導・働きかけを行なっているのでしょうか。

学校法人大原学園 東京情報クリエイター工学院専門学校

竹井:入学直後、学習を始めたばかりの時期にはスキルチェックの話はしません。スキルチェックは9月以降から推奨しています。早すぎるスキルチェックは、かえって学生の自信喪失につながりますから。

また、プログラミングスキルが大切だということに加え「プログラミングスキルを可視化することが大切」ということも日頃から学生に伝えています。

プログラミングスキルって可視化することが難しいんです。paizaでは「ランク」「レーティング」でスキルを可視化出来ますので、CランクからBランクへ!といった目標を持ってもらうようにしています。

学生のスキルを可視化することで、教える側としては重点的にフォローしなければならない学生を把握できる利点があります。

小倉:paizaランクを指導の基準として活用いただいている様子がよくわかります。

初学者向け授業の工夫

小倉:情報の専門の学校とはいえ、初学者も一定数いると思います。そうした学生に向けての工夫・働きかけはありますか?

竹井:一番意識しているのは、プログラミングの初学者が苦手意識を持たないように、ということです。2019年の開校以来、毎年カリキュラムを改善しているのですが、2023年度からは初学者でも取り組みやすいPythonを4月から10月まで長期的に学ぶようにしました。

4月から6月は基本文法、6月・7月は関数やアルゴリズム、9月・10月にはクラスを中心としたオブジェクト指向の勉強も含めようと思っています。

小倉:カリキュラムとしても、ステップを刻みながら基礎を押さえるように工夫をしていらっしゃるのですね。

paizaラーニングを活用していて、使いにくい部分などはあったりしますでしょうか?

竹井先生:答えにくい質問ではありますが…(笑) 動画教材も有効ですし、問題集の問題量も大変多くて助かっているのですが、一つあげるとすると、教員側での管理のしやすさの部分です。課題が終わったらスクリーンショットで提出させているのですが、学生の課題やランクなどが一覧でわかる仕組みがあるとより使いやすいと感じます。

小倉:わかりました。ご意見ありがとうございます。先生方が学習進捗の管理ができるように機能を追加予定ですので、もうしばらくお待ちいただければと思います。


paizaラーニングは、動画教材も充実していますが、実践練習をする「レベルアップ問題集」と指導の基準に使える「paizaランク」も有効です。

個々のスキルを可視化することで、学生の理解度に応じた課題の選定や、フォローすべき学生の把握など、効率良く全員の技術力向上に向けた指導を行えるようになります。意欲の高い学生は、自分で高いレベルの問題に挑戦できるのも魅力の一つです。

paizaラーニングを使うことで、アダプティブラーニングを実現できると言えるかもしれません。


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