エンジニアリングマネジャー(以下「EM」)とは、近年のIT需要増に合わせて生まれた役職で、エンジニアのキャリアの一つとして注目されています。業務内容は、エンジニアの採用・教育・配属(ピープルマネジメント)から、技術に関する意思決定(テクノロジーマネジメント)、プロジェクトの品質・コスト管理(プロジェクトマネジメント)、ビジネスモデルの設計、マーケティング(プロダクトマネジメント)まで多岐にわたり、求められる役割も企業ごとにさまざまです。
EMは専門性の高いエンジニアチームを管理し、成長へ導く役職として期待されています。人事採用や開発技術の知識を深く理解し、広い視野を持って組織を運用する能力はもちろん、企業のフェーズごとに役割が変わるため、積極的に知識を取り入れる向上心や業務環境を変化させられる柔軟性が求められます。
なお、テックリードやプロジェクトマネジャーと混同されがちですが、業務範囲に違いがあります。テックリードが技術的な部分のみを担当するのに対し、EMはその技術を担当するエンジニアのキャリアもフォローする必要があります。同様に、プロジェクトマネジャーが担当するプロジェクト単体だけでなく、プロジェクトを含めた組織そのものがEMの管轄となります。