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教育活用事例

テスト機能で習熟度を把握、成績指標に活用

授業準備から成績指標まで一気通貫で「paizaラーニング」を活用されている日本工学院専門学校 ITカレッジの中西先生、税田先生に、具体的な利用方法とその導入効果についてお伺いしました。

日本工学院専門学校 ITカレッジの事例

多様なレベルの学生が履修する
1年次の共通科目でpaizaラーニングを活用

日本工学院専門学校 ITカレッジ ITスペシャリスト科 中西先生(左) 税田先生(右)
日本工学院専門学校 ITカレッジ ITスペシャリスト科 中西先生(左) 税田先生(右)

目次
1.導入前の課題「テスト一辺倒の評価体制と教員の評価負担」
2.講義・演習テストにpaizaを導入し自学感覚を掴んでもらうことに成功
3.学生の努力が成果につながる成績評価の仕組み
4.教員の業務効率化へ大きく貢献
5.今後の展望

1. 導入前の課題「テスト一辺倒の評価体制と教員の評価負担」

授業は基本的に『反転学習』の形式をとっており、学生が事前学習を済ませていることを前提に以下のような流れで進みます。

これまでのプログラミング教育の指導においては、
・学生に継続的な学習に取り組んでもらうこと
・適切な評価
この2点が長年の課題となっていました。

以前は学期末テストによる評価に偏っていたこともあり、学生が試験直前になって慌てて勉強するものの、思うような結果が出ないケースが多く見受けられました。
教員側も、80人規模の学生が提出するプログラミング課題のデバッグ作業や評価を手作業で行っており、問題選定や日時設定に多くの時間を費やしていることが、大きな負担となっていました。

2.講義・演習テストにpaizaを導入し自学感覚を掴んでもらうことに成功

学生の継続学習と評価の課題を解決するため、paizaラーニングの授業導入を決定しました。この導入は、教員の業務効率化と成績評価に大きく影響を与えたと思います。

1年次の目標は、1つのプログラミング言語の文法習得を最優先とし、さらにアルゴリズムの習得や問題文からプログラムを読み解く力(ドキュメントからプログラムを起こす力)を養うことを目指しており、以下の図のように授業を構成しています。

日本工学院専門学校「プログラミング実習Ⅰ」におけるpaizaを活用した授業構成
日本工学院専門学校「プログラミング実習Ⅰ」におけるpaizaを活用した授業構成

2コマ続きの授業のうち、2コマ目は各自がpaizaで動画を見ています。授業で聞いた内容を動画で再確認することで、より深く理解できています。教員側から見ても、学生が動画学習に集中している様子を感じています。
この動画学習は、授業だけでは消化しきれない内容を「もう一度自分で咀嚼して演習する」という、まさに自律学習の習得に繋がっていると考えています。

日本工学院専門学校「プログラミング実習Ⅰ」におけるpaizaを活用した授業構成

動画での学習を終えた学生は「演習テスト」に取り組みます。こちらが作成した問題です。

日本工学院専門学校「プログラミング実習Ⅰ」におけるpaizaを活用した授業構成

各回、5問〜10問設定しています。

日本工学院専門学校「プログラミング実習Ⅰ」におけるpaizaを活用した授業構成

★「第3回 input関数、演算、変数」の演習テストに選んだ問題はこちら
問題:2 行の入力
問題:1 行の入力
問題:代入演算 2
問題:3 つの数値を出力
問題:半角スペース区切りの 2 つの入力
問題:引き算・掛け算

日本工学院専門学校「プログラミング実習Ⅰ」におけるpaizaを活用した授業構成

★「第5回 if文」の演習テストに選んだ問題はこちらら
問題:ダウンロード(Easy)
問題:数値の分岐
問題:次のごはん
問題:ダウンロード(Hard)
問題:数値演算結果で分岐
問題:占い

日本工学院専門学校「プログラミング実習Ⅰ」におけるpaizaを活用した授業構成

★「第6回 if文」の演習テストに選んだ問題はこちら
問題:AND
問題:NOT
問題:オリンピックのスコア
問題:ゼロ以外
問題:2つの倍数判定
問題:3の倍数判定
問題:大文字判定
問題:OR
問題:AND+OR
問題:AND+NOT


演習テストで出題する問題は、学生にとって興味が沸きそうなものを探しながら選んでいます。問題数が多いので最初は選ぶのが大変でしたが、それでも自分で問題を作ることと比較するとはるかに時間が短縮できていて助かっています。

今は授業の他に、「paizaスキルチェック」の問題を約1ヶ月ある夏休みの課題として使用しています。具体的には、コツコツ取り組めば達成できるレベル感(Dランク10問、Cランク5問)を解いてくるような指示を出して、休み期間にもプログラミングから離れないように工夫して学生のスキルアップを促しています。

3. 学生の努力が成果につながる成績評価の仕組み

授業で活用している演習テストの結果は、もちろん学生の成績評価にも組み込まれています。

演習テストを構成する上で、最低限クリアして欲しいレベルの問題と発展的な問題を組み合わせて作っています。

例えば、6問中4問解けていれば「授業の内容を習得できた」と設定し、学生にも「必ずクリアすべき問題」として認識されています。これは、成績の平常点や出席点に加点される形で利用されます。

当初の課題にも書いていたように、以前は学期末テストのみに評価が集中していたため学生が直前にならないと勉強しない傾向がありましたが、導入後は「都度ちゃんとチェックしながら進めましょう」という方針が徹底されるようになりました 。

これにより、毎回の授業で「合格」(必ずクリアすべき問題をすべて解く)を取るために学生は計画的に学習を進めるようになり、継続的な努力が評価に直結する仕組みが構築されています。

またこの授業ではpaizaスキルチェックでBランクを取得した学生には無条件で最高評価(優)の成績が付与されます。1年生ではなかなか難しいレベルですが、中には実際にBランクを獲得する学生もいます。これは、学生にとって非常に強力なモチベーションとなっており、実践的なプログラミング能力の習得を強く推奨する指標となっています。

実際に、Bランク取得によってアルバイトや就職が決まった学生もいます。例えば、Bランクを取得した学生の中には、paizaを通してアルバイトを見つけ、さらに就職まで決まったケースがありました。

授業の中でスキルチェックに取り組む時間は設けていないのですが、Bランクの獲得を目標として伝えていることもあり、自主的にやっている人は多くいるように感じています。

4.教員の業務効率化へ大きく貢献

日本工学院専門学校

学生のモチベーションだけでなく、我々教員にとっても「paizaラーニング」導入によって得られた効果がありました。お伝えしていたように、以前は手作業で行っていたデバッグ作業がpaizaラーニングの自動採点機能によって劇的に効率化され、「時間と労力が大幅に削減」されたと実感しています。

特に、問題選定やテスト作成の機能のおかげで、毎回の授業準備(演習課題の問題作成)時間が大幅に短縮されています。

paizaには多様な問題があるので、我々では思いつかないテーマがあったり、(今日の授業で扱った野球ゲームのような)学生の学習意欲を刺激する問題を選んでいます。

テストの結果は、管理画面にあるCSVファイルをエクスポートすることで全員の理解度がわかりますし、「全体的にこのあたりは理解度が低いのかな」ということも見ながら、次回の授業での復習に活かしています。効果的な指導に繋がっていると思います。

関連して、学生がAIを利用するようになってきたので、そういったところへの対応も工夫をしています。利用を禁止するのではなく学ぶべきことは学びながらAIと共存できるようになってほしいと思っています。
たとえば、「理解せずに答えをコピペするだけの利用」については厳しく指導し、「AIを効果的に『使う』能力自体が成長である」という方針を伝えています。3年生では、AIが生成したコードの理解を求める口頭試問を実施するなどAIを適切に活用する能力の育成も行っています。

5. 今後の展望

日本工学院専門学校

paizaラーニングを使っていく中で、「ここが使いやすくなったらもっと便利になりそう」、と思うことも見えてきました。今年は導入初年度ということもあり、学生に課す問題を2000問以上の中から1問ずつチェックしながら選んでいます。来年も使えるのでそこは助かるんですが、検索できたりテンプレートがあるともっと時間が短縮できそうです。

教員側の視点では、インターンシップや就職活動にも役立ててほしいので、スキルチェックにおける不正防止は学校側でもしっかりとウォッチしていこうと思っています。具体的には、「日頃のテストはほぼできてないのに、いきなりスキルチェックだけランクが上がっている学生がいる」と感じた場合など、ランクと成績の「違和感」を察知し、注意を払いながら指導を行っていきたいと思います。



活用している機能
・問題セット/テスト管理機能 ・・・2,000問以上の問題集から小テスト作成が可能
・学習レポート機能・・・講座、問題集の学習履歴、小テストの結果をExcelで簡単集計


■学校フリーパス案内ページ

https://paiza.jp/works/lp/free_pass

※1名様から体験申し込みも可能です。


■登録不要でお試しできる講座

https://paiza.jp/works/python/trial/python-trial-1/62001

短い動画で学習講座→ブラウザ上で演習課題を体験できます。

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