Python timestampの使い方

この記事のポイント

この記事では、timestampについて初心者の方でも理解できるよう、基本から実用的な活用方法まで幅広く解説しています。

  • 1970年1月1日からの経過秒数で時刻を表現するtimestampの基本機能
  • datetimeオブジェクトとtimestamp間の相互変換テクニック
  • ファイル作成時刻やログ出力での実用的な活用方法

プログラミングで時刻を扱う際に必須となるこの技術を、豊富なコード例とともにマスターしていきましょう。

目次

timestampとは?

timestampとは、コンピューターで時刻を数値として表現する方法の一つです。1970年1月1日午前0時(UTC)を起点として、そこからの経過秒数を浮動小数点数で表します。この表現方法により、異なるタイムゾーンや日付形式に関係なく、統一的な時刻管理が可能になります。

Pythonでは主にtimeモジュールやdatetimeモジュールを使用してtimestampを操作します。プログラムでログの記録、ファイルの作成時刻管理、データベースでの時刻保存などの場面で頻繁に使用される技術です。

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基本構文

timestampの基本的な操作には、現在時刻の取得とdatetimeオブジェクトとの変換があります。まず現在のtimestampを取得するには、timeモジュールのtime()関数を使用します。

import time current_timestamp = time.time() print(current_timestamp)

出力結果(例)

1763650702.2142625 

※このページ内のコードの出力結果は、実行した時刻により変動します。また、時刻はUTC形式で計算されるため、日本時間での計算結果と異なる場合があります

次に、datetimeオブジェクトからtimestampへの変換は、timestamp()メソッドを使用します。

import datetime dt = datetime.datetime(2025, 12, 21, 10, 30, 45) timestamp_value = dt.timestamp() print(timestamp_value)

出力結果

1766313045.0

実用例

ここからは、timestampの実際の活用場面を具体的なコード例とともに紹介します。日常のプログラミングで遭遇する典型的な状況を想定し、すぐに応用できる実用的なサンプルを豊富に用意しました。ファイル操作、ログ管理、データ処理、時刻計算など、幅広い用途でのtimestamp活用方法を学んでいきましょう。

現在時刻のtimestamp取得と表示

現在の時刻をtimestamp形式で取得し、人間が読みやすい形式で表示する基本的な例です。

import time import datetime timestamp = time.time() readable_time = datetime.datetime.fromtimestamp(timestamp) print(f"ネコの餌やり時刻: {readable_time}")

出力結果(例)

ネコの餌やり時刻: 2025-11-20 15:00:12.371907

timestampから日付文字列への変換

timestampを受け取って、指定した書式の日付文字列に変換する処理です。

import datetime dog_walk_time = 1738396200.0 dt = datetime.datetime.fromtimestamp(dog_walk_time) formatted_time = dt.strftime("%Y年%m月%d日 %H時%M分") print(f"イヌの散歩予定: {formatted_time}")

出力結果

イヌの散歩予定: 2025年02月01日 07時50分

特定日時のtimestamp生成

指定した年月日時分秒からtimestampを生成し、数値として保存する例です。

import datetime rabbit_feeding = datetime.datetime(2025, 12, 25, 8, 0, 0) timestamp = rabbit_feeding.timestamp() print(f"ウサギの朝食timestamp: {timestamp}") print(f"確認用時刻: {rabbit_feeding}")

出力結果

ウサギの朝食timestamp: 1766649600.0
確認用時刻: 2025-12-25 08:00:00

複数動物の記録時刻管理

辞書を使って複数のtimestampを管理し、整理して表示する例です。

import time import datetime animal_records = { 'ライオン': time.time(), 'ゾウ': time.time() - 3600, 'キリン': time.time() - 7200 } for animal, timestamp in animal_records.items(): dt = datetime.datetime.fromtimestamp(timestamp) print(f"{animal}の最終確認: {dt.strftime('%H時%M分')}")

出力結果(例)

ライオンの最終確認: 10時30分
ゾウの最終確認: 09時30分
キリンの最終確認: 08時30分

ファイル作成時のtimestamp記録

ファイル作成と同時にtimestampを記録し、後で参照できるようにする例です。

import time import datetime def create_animal_log(): timestamp = time.time() dt = datetime.datetime.fromtimestamp(timestamp) with open('panda_log.txt', 'w') as file: file.write(f"パンダの観察記録\n作成時刻: {timestamp}\n") print(f"ログ作成完了: {dt.strftime('%Y-%m-%d %H:%M:%S')}") create_animal_log()

出力結果(例)

ログ作成完了: 2025-12-21 10:30:45

週間スケジュールのtimestamp管理

1週間分の予定をtimestampで管理し、曜日ごとに整理して表示する例です。

import datetime base_date = datetime.datetime(2025, 12, 18, 9, 0, 0) animals = ['トラ', 'クマ', 'サル', 'ペンギン', 'フクロウ', 'ワニ', 'カバ'] for i, animal in enumerate(animals): schedule_time = base_date + datetime.timedelta(days=i) timestamp = schedule_time.timestamp() print(f"{animal}の世話: {schedule_time.strftime('%m/%d %H:%M')} (TS: {int(timestamp)})")

出力結果

トラの世話: 12/18 09:00 (TS: 1766048400)
クマの世話: 12/19 09:00 (TS: 1766134800)
サルの世話: 12/20 09:00 (TS: 1766221200)
ペンギンの世話: 12/21 09:00 (TS: 1766307600)
フクロウの世話: 12/22 09:00 (TS: 1766394000)
ワニの世話: 12/23 09:00 (TS: 1766480400)
カバの世話: 12/24 09:00 (TS: 1766566800)

まとめ

timestampは、プログラムにおける時刻処理の基盤となる技術です。1970年1月1日からの経過秒数という統一された形式で時刻を表現することにより、異なる環境や設定に左右されることなく、確実な時刻管理が実現できます。

timestampの活躍する場面

  • ログファイルの作成時刻や更新時刻の記録管理
  • データベースでの時刻情報の保存と検索処理
  • ウェブアプリケーションでのセッション管理やキャッシュ制御

重要なポイント

  • timeモジュールとdatetimeモジュールの適切な使い分け
  • timestampと人間が読める日時形式との相互変換技術
  • 時間差計算や期間管理におけるtimestampの数値特性活用

これらの知識を身に付けることで、より精密で効率的な時刻処理が可能になります。実際のプロジェクトでは、ユーザーインターフェースには読みやすい日時形式を表示し、内部処理ではtimestampを使用するという使い分けが一般的です。継続的な学習により、さまざまな場面でtimestampを活用できるようになるでしょう。

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