Pythonのpassとcontinueの違いや使い分けのコツを初心者向けに解説

この記事のポイント

Pythonでプログラミングを学んでいると、pass文とcontinue文という2つの似た役割を持つ文に出会います。

どちらも「何かをスキップする」ように見えますが、実は全く異なる役割を持っています。

この記事を読むと、次のようなことがわかります。

  • pass文とcontinue文の役割と違い
  • 「何もしない」と「処理をスキップする」の使い分け
  • 開発途中のコード作成やエラー回避でのpass文の活用方法
  • ループ処理で特定の条件をスキップするcontinue文の実践的な使い方
  • 初心者がよく間違えるパターンと正しい使い方

pass文とcontinue文の違いがわかれば、より効率的で読みやすいコードが書けるようになります。

実際のコード例も交えつつ、一緒に学んでいきましょう。

目次

passとcontinueの概要

Pythonには、一見すると似ているように思えるpass文とcontinue文という2つの特殊な文があります。しかし、実際の用途と動作は全く異なります。

pass文は「何もしない」ことを明示的に表現するための文です。一方、continue文は「ループ内で現在の繰り返しをスキップする」ための文です。

この違いを理解することが、適切な使い分けの第一歩になります。

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passの概要

pass文は、文字通り「通過する」という意味で、実行されても何も処理を行いません。

主な使用目的は2つあります。
1つ目は、開発途中で「ここは後で実装する予定」という場所を示すための仮置きのためです。
2つ目は、Pythonの構文上、何か書かないとエラーになる場所を埋めるためです。

実際の例を見てみましょう。

temperature = 29 def calculate_area(radius): pass if temperature > 30: pass else: print("涼しい日です")

出力結果

涼しい日です

calculate_areaという関数の中身はまだ実装していませんが、pass文があることで構文エラーを回避できています。
また、if文の中でも「暑い日の処理はまだ決まっていない」という状態をpass文で表現しています。

pass文は処理を何も行わないため、プログラムはそのまま次の行に進みます。

Pythonでは関数定義やif文などでブロックが必要な場所に何も書かないとエラーになってしまうため、pass文を使って構文エラーを回避できます。

試しに、temperatureの値を変更したり、passを削除したりして実行してみてください。挙動の違いがわかるはずです。

continueの概要

continue文は、ループ処理専用の制御文です。実行されると、現在の繰り返し処理を中断して、次の繰り返しに進みます。

ループ内でcontinue文に到達すると、それ以降の処理をスキップして、ループの条件判定に戻ります。

実際の例を見てみましょう。

animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ハムスター"] for animal in animals: if animal == "ウサギ": continue print(f"{animal}が好きです")

出力結果

イヌが好きです
ネコが好きです
ハムスターが好きです

このプログラムでは、リストの中に「ウサギ」があったときだけcontinue文が実行されて、print()がスキップされます。そのため、出力結果に「ウサギ」は含まれていません。

ループ自体は終了せず、残りの要素については通常通り処理が続きます。これがcontinue文の動作です。

なお、以下の記事でもcontinueについて詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

【関連】Pythonのcontinueを初心者向けに解説!基本からループ制御まで

passとcontinueの違い

pass文とcontinue文の最も大きな違いは、使用する場面と動作です。

違いを表で整理すると、次のようになります。

項目

pass

continue

用途

何もしない処理の記述

ループ内での処理スキップ

使用場所

どこでも使用可能

ループ内でのみ使用可能

動作

何も実行せず次の行へ

現在の繰り返しを終了して次の繰り返しへ

実際のコードで、違いを確認してみましょう。

for number in range(3): if number == 1: pass print(f"数値: {number}") print("---") for number in range(3): if number == 1: continue print(f"数値: {number}")

出力結果

数値: 0
数値: 1
数値: 2
---
数値: 0
数値: 2

最初のループではpass文を使っているため、numberが1のときもprint()が実行されて「数値: 1」が表示されます。2番目のループではcontinue文を使っているため、numberが1のときはprint()がスキップされて「数値: 1」は表示されません。

passの使いどころ

pass文は、開発現場でさまざまな用途に活用されています。

具体的には、

「まだ実装していない部分の仮置き」
「意図的に何もしない処理の明示」
「構文エラーを回避するため」

といったケースです。

適切にpass文を活用することで、段階的な開発やエラー回避ができるようになります。

実際の使用例を見ながら、pass文の効果的な活用方法を学んでいきましょう。

未実装部分の仮置き

プログラム開発では、全体の構造を先に決めてから、詳細を少しずつ実装していくというアプローチがよく取られます。

このとき、まだ中身を書いていない関数やクラスのメソッドにpass文を使うことで、構文エラーを避けながら全体の骨格を作成できます。

class Animal: def __init__(self, name): self.name = name def speak(self): pass def move(self): pass class Dog(Animal): def speak(self): return f"{self.name}がワンワン鳴いています" dog = Dog("ポチ") print(dog.speak())

出力結果

ポチがワンワン鳴いています

このプログラムでは、Animalクラスでspeak()とmove()というメソッドの枠だけを作り、中身はpass文で仮置きしています。

そして、Dogクラスでspeak()メソッドを実装しています。

この方法であれば、全体の設計を先に固めてから、段階的に機能を実装していけます。

条件分岐でのエラー回避

if文や条件分岐で、特定の条件に対する処理がまだ決まっていない場合、pass文でエラーを回避できます。

user_type = "guest" if user_type == "admin": pass elif user_type == "member": print("メンバー向けページを表示します") else: print("ゲスト向けページを表示します")

出力結果

ゲスト向けページを表示します

Pythonではif文の後に何も処理がないとIndentationErrorが発生してしまいます。そのため、pass文を使って構文エラーを回避しています。

「今は何もしないけど、後で処理を追加する予定」という意図を示すことができます。

例外処理との組み合わせ

try-except文でエラーを捕捉しても、特別な処理をしない場合、pass文を使ってエラーを無視できます。

ただし、エラーの隠蔽につながる可能性があるため、注意して使う必要があります。

ちなみに、try-except文とは、エラーが起きそうな処理を安全に実行するための仕組みです。

 通常、エラーが起きるとプログラムが止まってしまいますが、try-except文を使うことで「エラーが起きたらこうする」という対処を事前に決めておけます。

基本的な構造は、次のとおりです。

  • try節:エラーが起きるかもしれない処理を書く
  • except節:エラーが起きたときの処理を書く
animals = ["イヌ", "123", "ネコ"] for animal in animals: try: int(animal) pass except ValueError: print(f"{animal}は動物名です")

出力結果

イヌは動物名です
ネコは動物名です

数値に変換できない文字列を動物名として扱い、数値("123")は無視しています。

この例では、try節内のpass文は動作上は省略可能ですが、「数字の場合は何もしない」という意図を明示的に示すために記述しています。

使いすぎによるデメリット

pass文を多用すると、処理の実装漏れやバグの原因になる可能性があります。

特に、本来処理が必要な箇所にpass文が残っていると、期待した動作にならない場合があります。

def validate_email(email): if "@" not in email: pass return True result = validate_email("invalid-email") print(f"検証結果: {result}")

出力結果

検証結果: True

この例では、メールアドレスに「@」が含まれていない場合でもTrueを返してしまいます。本来はpass文の部分でreturn Falseやエラーを発生させるべきですが、実装が漏れています。

このようにpass文の使いすぎは期待しない動作を引き起こすため、実装時には注意深く確認する必要があります。

continueの使いどころ

ループ処理をしていると、「特定の条件に当てはまるものだけは飛ばしたい」という場面がよくあります。

例えば、データのリストの中に無効な値が混ざっているとき、その値だけを除外して残りは通常通り処理したいようなケースです。このような場面でcontinue文は活躍します。

特定条件で処理をスキップ

リストの中から、特定の条件に該当する要素だけを処理対象から外したいとき、continue文を使うと簡潔に書けます。

例えば、偶数だけを表示したいような場合です。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6] animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ハムスター", "リス", "モルモット"] for i, number in enumerate(numbers): if number % 2 != 0: continue print(f"{animals[i]}の番号: {number}")

出力結果

ネコの番号: 2
ハムスターの番号: 4
モルモットの番号: 6

数値が奇数のときにcontinue文を実行して、printをスキップしています。そのため、偶数の番号を持つ動物だけが表示されます。

条件に合わない要素を効率的にスキップして、必要な処理だけを実行できるのがcontinue文の便利なところです。

ネストしたループでの動作

入れ子になったループでcontinue文を使う場合、最も内側のループにしか作用しないことを理解しておきましょう。

pets = [["イヌ", "ネコ"], ["ウサギ", ""], ["ハムスター", "リス"]] for i, group in enumerate(pets, 1): print(f"グループ{i}の処理開始") for pet in group: if pet == "": continue print(f" {pet}を処理中") print(f"グループ{i}の処理完了")

出力結果

グループ1の処理開始
  イヌを処理中
  ネコを処理中
グループ1の処理完了
グループ2の処理開始
  ウサギを処理中
グループ2の処理完了
グループ3の処理開始
  ハムスターを処理中
  リスを処理中
グループ3の処理完了

このプログラムでは、2番目のグループに空の文字列("")が含まれていますが、continue文によってスキップされています。注目すべきなのは、continueが実行されても「グループ2の処理完了」が表示されている点です。このことから、continue文が内側のループにのみ作用し、外側のループは正常に最後まで実行されることがわかりますね。

エラー値や不正データの除外

データ処理では、不正な値やエラーデータが混ざっていることがあります。continue文を使うと、こういった値を除外しながら処理を安全に継続できます。

animal_ages = ["3", "invalid", "5", "2", "error", "7"] animal_names = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ハムスター", "リス", "モルモット"] for i, age in enumerate(animal_ages): try: age_num = int(age) except ValueError: continue if age_num < 1: continue print(f"{animal_names[i]}は{age_num}歳です")

出力結果

イヌは3歳です
ウサギは5歳です
ハムスターは2歳です
モルモットは7歳です

"invalid"や"error"といった数値に変換できないデータ、および1歳未満の不正な年齢データを自動的に除外しています。

不正なデータを除外しながら、正常なデータのみを処理できるのはcontinue文の強みです。

breakとの関係性

continue文とbreak文はどちらもループ制御文ですが、動作が大きく異なります。

continue文は現在の繰り返しだけをスキップして次に進みますが、break文はループ全体を終了します。

動作

使用場面

continue

現在の繰り返しをスキップして次へ

特定条件の要素だけ除外

break

ループ全体を終了

目的の要素が見つかったら処理終了

animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ハムスター"] print("continueの例:") for animal in animals: if animal == "ウサギ": continue print(animal) print("\nbreakの例:") for animal in animals: if animal == "ウサギ": break print(animal)

出力結果

continueの例:
イヌ
ネコ
ハムスター

breakの例:
イヌ
ネコ

continueの例では「ウサギ」だけがスキップされていますが、その後の「ハムスター」は表示されてます。一方、breakの例では「ウサギ」が見つかった時点でループが終了するため、「ハムスター」は表示されません。

passとcontinueの使い分け

ここまでpass文とcontinue文をそれぞれ見てきましたが、実際のプログラミングでは「どちらを使えばいいのか」迷うこともあるでしょう。用途が明確に分かれているため、適切な使い分けが必要です。

判断のポイントは、「何もしないことを示したいのか」「ループで処理をスキップしたいのか」という視点です。

何もしない意図のとき(pass)

意図的に何も処理しないことを示したい場合や、構文上必要な場所に施したい処理がまだない場合はpass文を使用しましょう。

開発中のコードで「ここは後で実装する」という意図を明確に伝えられます。

def check_animal_type(animal): if animal in ["イヌ", "ネコ"]: return "ペット" elif animal in ["ライオン", "トラ"]: return "野生動物" else: pass return "不明" result = check_animal_type("イヌ") print(result)

出力結果

ペット

else節でpass文を使うことで「その他の動物については特別な処理をしない」という意図を明示しています。

pass文は「意図的に処理を記述していない」ことを他の開発者に明確に伝える役割も果たすという点でも大きな役割を果たします。

処理をスキップしたい時(continue)

ループ内で、特定の条件に該当する要素の処理をスキップし、次の要素に進みたい場合はcontinue文を使用します。

データのフィルタリングや除外処理に最適です。

animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ハムスター", "リス"] skip_animals = ["ウサギ", "リス"] for animal in animals: if animal in skip_animals: continue print(f"{animal}の世話をします")

出力結果

イヌの世話をします
ネコの世話をします
ハムスターの世話をします

skip_animalsリストに含まれる動物だけを除外して、残りの動物については通常通り処理しています。

continue文により、効率的に条件に合わない要素を除外できます。

if文とループでの考え方の違い

pass文はどこでも使える汎用的な文ですが、continue文はループ専用の制御文です。

この違いを理解しておくと、適切な使い分けの一助となるはずです。

temperature = 25 if temperature < 20: pass else: print("暖かい日です") temperatures = [15, 25, 30, 18] for temp in temperatures: if temp < 20: continue print(f"{temp}度:暖かいです")

出力結果

暖かい日です
25度:暖かいです
30度:暖かいです

pass文は構文の完全性を保つために使い、continue文は処理の効率化のために使う、というのが基本的な考え方です。

初心者が間違えやすいパターン

初心者がよく間違えるのは、ループの外でcontinue文を使ったり、pass文の代わりにcontinue文を使ったりするケースです。

それぞれの正しい使い方を確認しておきましょう。

# 間違った例:ループ外でcontinue # if True: # continue # SyntaxError: 'continue' not properly in loop # 正しい例:pass文を使用 if True: pass # エラーにならない # 間違った例:pass文をループ制御として使用 animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ"] for animal in animals: if animal == "ネコ": pass # ネコも処理される print(f"{animal}を処理") print("---") # 正しい例:continue文でスキップ for animal in animals: if animal == "ネコ": continue # ネコはスキップされる print(f"{animal}を処理")

出力結果

イヌを処理
ネコを処理
ウサギを処理
---
イヌを処理
ウサギを処理

最初の例ではpass文を使っているため、「ネコ」も処理されて表示されます。2番目の例ではcontinue文を使っているため、「ネコ」はスキップされて表示されません。

期待通りの動作を実現するために、2つの動作の違いは必ず覚えておきましょう。

よくある質問(Q&A)

Q: pass文を削除してもエラーにならない場合がありますか? 

A: はい、pass文の後に別の処理がある場合は削除しても構文エラーになりません。ただし、ブロック内にpass文しかない場合は削除するとIndentationErrorが発生します。

Q: continueはwhile文でも使用できますか? 

A: はい、continue文はfor文だけでなくwhile文でも使用できます。while文内でcontinueに到達すると、条件判定に戻って次の繰り返しが開始されます。

count = 0 while count < 3: count += 1 if count == 2: continue print(f"カウント: {count}")

出力結果

カウント: 1
カウント: 3

Q: pass文とNoneを返すのは同じですか? 

A: いいえ、異なります。pass文は何も実行しない文で、Noneを返すのは明示的に値を返す処理です。関数でpass文のみを記述した場合、自動的にNoneが返されますが意図は異なります。

Q: continue文の後にelse節は実行されますか? 

A: はい、continue文でスキップされてもループのelse節は実行されます。else節はbreakでループが中断された場合のみ実行されません。

for i in range(3): if i == 1: continue print(i) else: print("ループ完了")

出力結果

0
2
ループ完了

ちなみに、if文のelse節は条件が満たされなかったら実行されますが、ループにおけるelseはループが最後までループが回りきった場合に実行されるので、その点は認識しておきましょう。

つまり、continueで処理をスキップしても、ループ自体は最後まで実行されるのでelse節は実行されるということです。

Q: 複数のcontinue文を一つの処理で置き換えられますか? 

A: 条件によっては可能です。複数の条件でcontinueを使用している場合、論理演算子を使って一つの条件にまとめることで、より読みやすいコードになることがあります。

まとめ

この記事では、Pythonのpass文とcontinue文の基本的な違いと使い分け方について解説してきました。

一見似ているように思える2つの文ですが、用途と動作は明確に異なります。それぞれの特徴を理解して、適切な場面で使い分けることが大切です。

pass文が活躍する場面

  • 開発途中で関数やメソッドの骨格だけを作成したいとき
  • 条件分岐で特定の条件に対する処理がまだ決まっていないとき
  • 例外処理でエラーを捕捉しつつ、特別な処理をしないとき

continue文が活躍する場面

  • ループ内で特定の条件に合う要素だけをスキップしたいとき
  • 不正なデータや無効な値を除外しながら処理を続けたいとき
  • 入れ子ループの内側のループだけを制御したいとき

pass文とcontinue文を使う上で、押さえておきたいポイントは次の通りです。

重要なポイント

  • pass文は「何もしない」ことを明示するプレースホルダー
  • continue文はループ内で現在の繰り返しをスキップする
  • pass文はどこでも使えるが、continue文はループ内でのみ使用できる
  • pass文の多用は実装漏れの原因になるため、計画的な使用が必要

最初のうちは戸惑うかもしれませんが、「何もしないことを示したいのか、それとも処理をスキップしたいのか」という基準だけ覚えておけば自然と使い分けることができるようになるはずです。

ぜひ、ここで学んだ基本的な使い方を参考に、実際にコードを書いてみてください。

pass文とcontinue文を正しく理解し活用できるようになって、より効率的で読みやすいPythonコードを書けるスキルを身に付けましょう。

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