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Python whileの使い方

この記事のポイント

  • whileループの基本的な使い方と構文理解
  • 条件式と繰り返し制御の仕組み
  • 無限ループの回避方法と適切な終了条件設定
  • whileループの実用コード例
  • Pythonにおけるwhileループの活用シーン

目次

Pythonにおけるwhileループとは?

Pythonにおけるwhileループ(while文)は、特定の条件が真である限り、繰り返し処理を実行できる制御構造です。

Pythonプログラミングにおいて、「繰り返し」は非常に重要な概念です。そこでwhileループを使うと、同じ処理を何度も手動で書く必要がなくなり、コードを効率的に記述できます。

whileループの意味は、「〜の間、繰り返す」です。whileループのなかでは、指定条件がTrue(真)である限り、ループ内のコードブロックを実行し続けます。条件がFalse(偽)になると、処理がループを抜け出します。そして、次のコードへと進む流れです。whileループの構造は、実行回数が事前にわからない状況で特に役立つものです。具体的には、ユーザー入力が特定の値になるまで続ける、ファイルの終わりに到達するまで読み込むなどのケースが該当するでしょう。

whileループの特徴は、同じく繰り返しの制御で使われるforループと比較するとさらによくわかります。forループは、主に既知の回数や範囲内で繰り返しをする構造です。これに対してwhileループは、「ある条件が満たされるまで」という不確定な状況に適しています。

whileループを使いこなすためには、適切な条件式の設定と、ループ内における条件更新部分をうまく設計することが重要です。whileループの設計に失敗した場合、条件が永遠にTrueのままになる「無限ループ」に陥る可能性があることも覚えておきましょう。無限ループは、初心者が特につまずきやすいポイントです。

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基本構文

Pythonにおけるwhileループの基本構文は、とてもシンプルで、以下の形式で記述します。

while 条件式: # 条件式がTrueである限り実行される処理 # 通常はここで条件を変化させる操作も含める

実際のコード例を見てみましょう。 

count = 1 while count <= 5: print(f"カウント: {count}") count += 1 # 条件を変化させる

上記のコードは、1から5までカウントアップして表示するものです。最初にcountを1に設定し、count <= 5という条件がTrueである限りループが続きます。ループ内でcount += 1によりカウントを増やしていくことで、最終的に条件がFalseになりループが終了します。

実用例

このセクションでは、プログラミング初心者でもイメージしやすい動物の例を用いて、whileループの基本的な使い方やコードパターン、出力例を紹介します。

whileループなどを使い、プログラムを適切に制御できるようになるためには、サンプルコードを自分の開発環境に「実装してみる経験」が必要です。実装したプログラムがエラーになったり、自分の意図とは異なる動きをしたりする経験は、これから適切かつ効率的なループ構造を設計していくうえでの良い糧になるでしょう。

特にPythonプログラミング初心者の方は、これから紹介するコードにたくさん触れるなかで、最適解を見つける経験をたくさん積んでみてください。

基本的なカウンターループ

whileループの最も基本的な使用法は、カウンター制御です。条件式で指定した回数だけループを繰り返すことができます。以下のコード例は、1から5までカウントし各ステップで動物名を表示するものです。初心者も理解しやすい基本形となっており、カウンターの初期化、条件チェック、インクリメントの流れを確認できます。

count = 1 while count <= 5: print(f"動物{count}: イヌ") count += 1

出力結果:

動物1: イヌ
動物2: イヌ
動物3: イヌ
動物4: イヌ
動物5: イヌ

リスト内の要素を処理する

whileループは、以下のように動物のリストを順番に表示する「リスト処理」でも活用できます。リスト処理における基本的な考え方は、インデックスを手動で管理することで、リスト内の各要素に順番にアクセスできるというものです。

forループよりも細かい制御が必要な場合や、インデックス番号自体が処理に必要な場合に便利な使い方となります。     

animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ハムスター"] i = 0 while i < len(animals): print(f"動物{i+1}: {animals[i]}") i += 1

出力結果:

動物1: イヌ
動物2: ネコ
動物3: ウサギ
動物4: ハムスター

ランダムな値を生成する

whileループとrandomモジュールを組み合わせると、条件を満たすまでランダム値を生成し続けるプログラムが作成できます。randomモジュールとは、Pythonでランダム処理が必要な場合に活躍する標準モジュールです。

以下の例では、目標の動物が出るまでランダムに選び続けます。True条件が出たときに初めて内部でbreakする無限ループ形式は、特定の条件を満たすまで処理を継続したい場合のパターンとして覚えておくと便利です。

import random animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ"] target, tries = "ネコ", 0 while True: tries += 1 pick = random.choice(animals) print(f"試行 {tries}: {pick}") if pick == target: break print(f"{tries}回目で{target}が出ました!")

出力結果:

試行 1: ウサギ
試行 2: ウサギ
試行 3: ウサギ
試行 4: イヌ
試行 5: ウサギ
試行 6: ウサギ
試行 7: イヌ
試行 8: ネコ
8回目でネコが出ました!

#出力結果はランダムの為、この通り出力される訳ではありません。

指定条件まで繰り返す

whileループは、累積値が閾値を超えるまで処理を続けるようなケースでも有効な構造です。以下のコード例では、動物の「価値」を合計し、合計が特定の閾値を超えるまで処理を続けます。

条件が満たされるまでの不定回数の繰り返しを行う、whileループの特性が活きたコードパターンです。終了条件をループの先頭でチェックする形式になります。

total, animal_values = 0, {"イヌ": 25, "ネコ": 20} animals = list(animal_values.keys()) i = 0 while total < 50: animal = animals[i % len(animals)] total += animal_values[animal] print(f"追加: {animal} - 合計: {total}") i += 1

出力結果:

追加: イヌ - 合計: 25
追加: ネコ - 合計: 45
追加: イヌ - 合計: 70

continue文でのスキップ

whileループ内でcontinue文を使うと、現在の繰り返しをスキップして次の繰り返しに進みます。

以下のコード例では、特定の条件を満たす動物だけを処理し、条件を満たさないものはスキップしています。ループ内の処理を選択的に実行したい場合に便利なパターンであり、if-else文の入れ子を減らすことでコードを読みやすくする効果も期待できるでしょう。  

animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ゾウ"] i = 0 while i < len(animals): animal = animals[i] i += 1 if len(animal) < 3: # 3文字未満はスキップ continue print(f"処理: {animal}")

# 出力 処理: ウサギ

まとめ

Pythonのwhileループ(while文)は、条件式がTrueである限り処理を繰り返す強力な制御構造です。この記事では、whileループの多様な活用方法として、基本的なカウンター操作から、ユーザー入力の検証、ファイル処理、ランダム値の生成までを紹介してきました。     

whileループを使いこなすポイントは、適切な終了条件の設定と、ループ内での条件更新です。これらを適切に実装すると、無限ループの回避や効率的なコード設計が可能となります。また、より柔軟なループ制御を行うためには、break文やcontinue文をwhileループと組み合わせることも大切でしょう。これらの組み合わせは、実際のプログラミングで頻繁に使われるものです。

Python初心者の方は 、この記事で紹介した例を参考にしながら、まずは簡単なwhileループを自分のプログラムに実装してみましょう。繰り返し構造の理解は、プログラミングスキルの基礎となるものです。より複雑なアルゴリズムやプログラムを作成する土台としても、whileループの習得が必要となります。

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