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Python sumの使い方

この記事のポイント

Pythonのsum関数について学ぶ上で重要なポイントを確認しましょう。この記事では、基本的な使い方から応用的な活用方法まで幅広く解説しています。

  • リストやタプルなどの数値データを簡単に合算できる
  • 初期値の設定や条件付きの合計など柔軟な使い方ができるようになる
  • データ分析や統計処理で頻繁に使用される、実践的なプログラミング技術を身に着けることができる

以下の内容を順序立てて学ぶことで、Python sum関数を効率的にマスターできます。

目次

sumとは?

Pythonのsum関数は、リストやタプルといったイテラブルオブジェクト(for文などで要素を一つずつ取り出して処理できるようなオブジェクト)に含まれる数値の合計を計算するPythonの組み込み関数です。

この関数は、数学的な計算処理において非常に頻繁に使われる基本的な関数の一つです。例えばデータ分析や統計処理など、さまざまなプログラミング作業でなくてはならない機能です。sum関数を使用することで、複雑な繰り返し処理を自分で書く必要がなく、短いコードで効率的に合計値を求めることができます。これにより、Pythonプログラミングをする際の生産性が大きく上がり、初心者から上級者まで幅広く活用されています。

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基本構文

Pythonのsum関数は基本的に「sum(iterable, start=0)」という形式で使います。第一引数には、リストやタプルといった複数の数値が入ったデータを渡し、第二引数には初期値を設定することもできますが、これは省略することも可能です。

最もシンプルな使い方としては、数値のリストを引数として渡すだけで合計が計算されます。もし初期値を省略すると、合計の計算は自動的に0から始まります。具体的なコード例を見てみましょう。

# 基本的なリストの合計 numbers = [1, 2, 3, 4, 5] result = sum(numbers) print(result)

出力結果

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# 初期値を指定した合計計算 numbers = [10, 20, 30] result = sum(numbers, 100) print(result)

出力結果

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実用例

sum関数の実用例として、さまざまなデータ構造や計算パターンでの活用方法を、具体的なサンプルコードとして紹介します。

ここでは、シンプルにリストの合計を計算するものから、ある特定の条件だけを合計したり、ネストされた(入れ子になった)データ構造から合計したり、数値以外のデータ型と組み合わせたりするなど、実際の開発現場で役立つコード例を多数紹介します。

これらのサンプルコードを理解することで、Pythonのsum関数の柔軟性や実用性がよくわかり、自身のプログラミング作業に効果的に活かせるようになります。

動物の体重データ合計計算

動物園で飼育されている動物たちの体重データをリストで管理し、その全体の重さを計算する実用的な例です。このようなデータを集計する作業は、実際の業務システムでも頻繁に行われる処理パターンです。

# 動物の体重リスト(kg) animal_weights = [120, 45, 8, 250, 15] animals = ['ライオン', 'サル', 'ウサギ', 'ゾウ', 'イヌ'] total_weight = sum(animal_weights) print(f'動物たちの総体重: {total_weight}kg')

出力結果

動物たちの総体重: 438kg

月別来園者数の年間合計

動物園の月別の来園者数データから、年間の合計来園者数を計算する例です。このように統計的なデータを集計する処理は、実務でもよく使われるパターンです。

# 月別来園者数(人) monthly_visitors = [1200, 980, 1500, 1800, 2200, 2500, 3000, 2800, 2100, 1600, 1300, 1100] annual_total = sum(monthly_visitors) print(f'年間総来園者数: {annual_total}人')

出力結果

年間総来園者数: 22080人

動物のエサ代計算システム

動物ごとの1日あたりのエサ代を合計して、動物園全体の1日の総エサ代を計算する実用例です。コストの管理や予算を計算する際によく使われる処理パターンになります。

# 動物別1日エサ代(円) daily_feed_costs = [800, 300, 150, 1500, 400] animal_names = ['トラ', 'シマウマ', 'フラミンゴ', 'カバ', 'キツネ'] total_cost = sum(daily_feed_costs) print(f'1日の総エサ代: {total_cost}円')

出力結果

1日の総エサ代: 3150円

動物ショーの観客数集計

複数回開催された動物ショーの、各回の観客数を合計して1日の総観客数を算出する例です。イベント管理システムなどでよく使われる、典型的な集計処理を表現しています。

# 各ショーの観客数 show_audiences = [85, 120, 95, 110, 75] show_times = ['10:00', '12:00', '14:00', '16:00', '18:00'] total_audience = sum(show_audiences) print(f'本日のショー総観客数: {total_audience}名')

出力結果

本日のショー総観客数: 485名

動物病院の治療費合計

動物病院で治療した複数の動物にかかった費用を合計し、総治療費を計算する例です。医療費の計算や請求書を作成するシステムなどで、実際によく使われる処理パターンです。

# 各動物の治療費(円) treatment_costs = [5000, 3200, 1800, 7500, 2500] treated_animals = ['パンダ', 'ペンギン', 'リス', 'クマ', 'オオカミ'] total_treatment = sum(treatment_costs) print(f'本日の総治療費: {total_treatment}円')

出力結果

本日の総治療費: 20000円

動物の年齢データ統計

飼育している動物たちの年齢データを集計し、全ての動物の年齢を合計する統計処理の例です。これはデータ分析や統計レポート作成でよく使われる処理です。

# 各動物の年齢(歳) animal_ages = [12, 5, 3, 25, 8] animal_types = ['ゴリラ', 'ヒョウ', 'カワウソ', 'キリン', 'オランウータン'] total_age = sum(animal_ages) print(f'全動物の合計年齢: {total_age}歳')

出力結果

全動物の合計年齢: 53歳

条件付き合計での大型動物重量計算

リスト内包表記とsum関数を組み合わせることで、特定の条件を満たす動物の重さだけを合計する応用的な例です。

これはデータの絞り込み(フィルタリング)と集計を同時に行う、実用的なテクニックです。

# 動物の重量データ(kg) weights = [150, 8, 300, 45, 500, 12, 200] animals = ['ヒグマ', 'タヌキ', 'サイ', 'シカ', 'バク', 'アライグマ', 'イノシシ'] large_animal_weight = sum(w for w in weights if w >= 100) print(f'大型動物(100kg以上)の総重量: {large_animal_weight}kg')

出力結果

大型動物(100kg以上)の総重量: 1150kg

初期値付き売上計算

動物グッズの売上合計に基本料金を加算して、全体の総売上を計算する例です。sum関数の引数にある初期値を使い、合計処理を実用的に行う活用方法を示しています。

# 動物グッズ売上(円) goods_sales = [1200, 800, 1500, 600, 2000] goods_names = ['パンダぬいぐるみ', 'ライオンキーホルダー', 'ゾウマグカップ', 'ウサギステッカー', 'トラTシャツ'] base_fee = 5000 total_sales = sum(goods_sales, base_fee) print(f'基本料金込み総売上: {total_sales}円')

出力結果

基本料金込み総売上: 11100円

まとめ

Pythonのsum関数は数値の合計を効率的に計算できる、非常に実用的な組み込み関数です。シンプルな構文でありながら、初期値を設定したり、条件を付けて合計したりなど柔軟な使い方ができるので、プログラミング初心者から上級者まで幅広い人に活用されています。

sumの活躍する場面

  • データ分析で数値の合計を出したり、統計の計算をしたりするとき
  • 業務システムで売上や在庫の合計値を計算したいとき
  • 科学計算や研究分野で、数値データをまとめて処理したいとき

重要なポイント

  • 基本の形であるsum(iterable, start=0)を正しく理解すること
  • 初期値のパラメータを活用することで、柔軟な計算ができる
  • リスト内包表記と組み合わせることで、条件付きの集計といった便利な使い方ができる

この関数はデータ分析や統計処理、業務システムの開発などさまざまな場面で重要な役割を果たし、Pythonでのプログラミングを効率化するための基本的かつ必須の関数といえます。

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