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Java int(整数型)の使い方

この記事のポイント

  • Javaの基本的な整数型データ型「int」の基本概念と特徴
  • 変数宣言から代入、演算処理などの基本的な構文パターン
  • 実際の開発現場で使える8つの実践的なコード例とその応用

目次

Javaにおけるintとは?

Javaのintとは、Javaプログラミングにおいて整数値を格納する目的で使う基本的なデータ型です。intのようなデータ型をプリミティブデータ型と呼んだりします。

int 型では、32ビットの符号付き整数を表現することが可能で、-2,147,483,648から2,147,483,647までの範囲内で値を格納できます。intはJavaのなかで最も頻繁に使われる数値型の一つであり、カウンター、インデックス、計算結果の格納といったさまざまな場面で活用されています。

メモリ使用量が少なく高速処理が可能なことがint 型の特徴としてあります。そのため、パフォーマンス管理が重要なアプリケーションでも、安心して使用できるデータ型でしょう。また、Javaの数値リテラルではデフォルトでint型として扱われるため、初心者にとっても仕組みが理解しやすく、プログラミング学習の基礎となる重要データ型となるはずです。

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基本構文

Javaのintは、変数宣言をしてから値を代入する流れで使うのが一般的です。変数宣言時に初期値を設定することも可能となっており、宣言後は、算術演算や比較演算といったさまざまな操作で使用できます。intの代表的な使用例を、以下に示しましょう。

public class Main { public static void main (String[] args) { // 変数宣言と初期化 int number1 = 100; int number2; number2 = 200; System.out.println("number1: " + number1 + ", number2: " + number2); } }

出力結果:

number1: 100, number2: 200
public class Main { public static void main (String[] args) { // 算術演算の例 int a = 15; int b = 4; int sum = a + b; int difference = a - b; System.out.println("足し算: " + sum + ", 引き算: " + difference); } }

出力結果:

足し算: 19, 引き算: 11

実用例

このセクションでは、Javaにおけるint型の実践的な使用例を8つのパターンに分けて詳しく解説します。

各例では、実際の開発現場でよく使われる処理パターンを取り上げたうえで、具体的なコード例とその出力結果を示します。初めてint型を学ぶ方は、これらのコード例をぜひご自身の環境で実行してみてください。多くのコードに触れる経験を重ねていくと、さまざまな場面で登場する整数型データへの対応も容易になるでしょう。

基本的な変数宣言と代入

以下で示しているのは、最もシンプルなint型変数の宣言と代入例で、変数の初期化方法と値の変更方法あらわすコードになります。

変数宣言は、プログラミングの基礎となる概念であり、どのようなJavaアプリケーションでも必ず使用される基本操作です。変数名は、わかりやすく意味のある名前にすることが重要となります。

public class Main { public static void main (String[] args) { int dogAge = 3; int catAge; catAge = 5; dogAge = 4; // 値の変更 System.out.println("イヌの年齢: " + dogAge + "歳"); System.out.println("ネコの年齢: " + catAge + "歳"); } }

出力結果:

イヌの年齢: 4歳
ネコの年齢: 5歳

四則演算の実行

以下で示しているのは、数値計算やデータ処理において最も重要なint型を使った基本操作で、加算、減算、乗算、除算、剰余演算を組み合わせて計算処理を行うことができます。

統計処理やスコア計算、売上など、あらゆる場面で活用できるものでしょう。

public class Main { public static void main (String[] args) { int rabbitCount = 12; int cageCount = 3; int perCage = rabbitCount / cageCount; int remaining = rabbitCount % cageCount; int total = rabbitCount * 2; System.out.println("ウサギ総数: " + total + "匹"); System.out.println("1つのケージに" + perCage + "匹、余り" + remaining + "匹"); } }

出力結果:

ウサギ総数: 24匹
1つのケージに4匹、余り0匹

比較演算子を使った条件判定

以下で示しているのは、int型の値を比較演算子で比較したうえで、条件分岐処理を行うコード例です。等価比較や大小比較を使った制御構造の実装になります。

これらのテクニックは、ユーザー入力の検証、データの妥当性チェック、ゲームの勝敗判定といったプログラムの動作制御で役立つことが多いでしょう。

public class Main { public static void main (String[] args) { int hamsterWeight1 = 120; int hamsterWeight2 = 95; int standardWeight = 100; if (hamsterWeight1 > standardWeight) { System.out.println("ハムスター1号は標準より重い: " + hamsterWeight1 + "g"); } else { System.out.println("ハムスター1号は標準以下: " + hamsterWeight1 + "g"); } } }

出力結果:

ハムスター1号は標準より重い: 120g

ループ処理での活用

以下で示しているのは、int型をカウンター変数として使用したループ処理(繰り返し処理)の実装例です。

ループ処理は多くのアルゴリズムの基礎となる重要な概念で、for文やwhile文によるインデックス管理や、反復回数の制御方法を学べるコード例になります。また、データ処理や計算処理においても欠かせない制御構造といえるでしょう。

public class Main { public static void main (String[] args) { int fishCount = 0; for (int i = 1; i <= 5; i++) { fishCount += i * 2; System.out.println(i + "日目: サカナが" + (i * 2) + "匹増加"); } System.out.println("合計: " + fishCount + "匹のサカナ"); } }

出力結果:

1日目: サカナが2匹増加
2日目: サカナが4匹増加
3日目: サカナが6匹増加
4日目: サカナが8匹増加
5日目: サカナが10匹増加
合計: 30匹のサカナ

メソッドでの引数と戻り値

以下で示しているのは、int型をメソッドの引数や戻り値として使用する方法です。メソッドを通じた値の受け渡しと、処理結果の返却を学べるコード例となります。

このテクニックは、コードの再利用性を高め、プログラムを構造化するうえで重要な考え方です。以下のコードをうまく活用すると、複雑な計算処理を分割することで効率的な管理が可能となります。

public class Main { public static void main (String[] args) { int lions = 3; int dailyMeals = 2; int weeklyMeals = calculateLionMeals(lions, dailyMeals); System.out.println("ライオン" + lions + "匹の週間食事回数: " + weeklyMeals + "回"); } public static int calculateLionMeals(int lionCount, int mealsPerDay) { return lionCount * mealsPerDay * 7; // 週間の食事回数 } }

出力結果:

ライオン3匹の週間食事回数: 42回

型変換とキャスト処理

以下で示しているのは、int型と他の数値型との間で、型変換やキャスト処理を行う際の実装例です。

このコード例を理解すると、暗黙的な型変換と明示的なキャストの使い分けが身に付きます。異なるデータ型間でのデータ交換や、計算精度の調整が必要な場合に特に役立つテクニックです。ただし使用時は、データの精度や範囲に注意する必要があるでしょう。

public class Main { public static void main (String[] args) { int elephantWeight = 5000; // kg double elephantWeightTon = elephantWeight / 1000.0; // double型に変換 long elephantWeightGram = (long) elephantWeight * 1000; // long型にキャスト System.out.println("ゾウの体重: " + elephantWeight + "kg"); System.out.println("トン換算: " + elephantWeightTon + "トン"); System.out.println("グラム換算: " + elephantWeightGram + "g"); } }

出力結果:

ゾウの体重: 5000kg
トン換算: 5.0トン
グラム換算: 5000000g

定数定義での活用

以下で示しているのは、final修飾子を使ってint型の定数を定義・活用する方法です。

このコード例を理解すると、変更されてはいけない固定値を安全に管理する手法が身に付きます。設定値や制限値といったプログラム全体で共通使用される値を定数として定義することで、保守性と可読性の両方が向上するでしょう。

public class Main { public static void main (String[] args) { final int MAX_MONKEY_COUNT = 50; final int MIN_CAGE_SIZE = 10; int currentMonkeys = 35; int cageSize = 12; if (currentMonkeys < MAX_MONKEY_COUNT && cageSize >= MIN_CAGE_SIZE) { int additionalMonkeys = MAX_MONKEY_COUNT - currentMonkeys; System.out.println("サル: 現在" + currentMonkeys + "匹、追加可能" + additionalMonkeys + "匹"); } } }

出力結果:

サル: 現在35匹、追加可能15匹

拡張for文は for (型 変数名 : コレクション) という形式で書きます。この例では for (String animal : mammals) と書いて、mammalsリストの各要素をanimal変数に順番に代入しながら繰り返しています。通常のfor文(for (int i = 0; i < mammals.size(); i++))と比べて、次のようなメリットがあります。

  • コードが短くシンプル
  • インデックスのミスによるバグが発生しない
  • 読みやすく、意図が明確になる

特に単純に全要素に対して同じ処理をする場合は、拡張for文を使うとコードがシンプルになります。ただし、処理中に要素を削除したり、インデックスそのものが必要な場合は、通常のfor文を使う必要があるのでその点は認識しておきましょう。

まとめ

Javaのintは、整数値を扱うために使用する最も重要なデータ型です。実際には、変数宣言から算術演算、制御構造といった幅広い場面でintは活用されており、Javaプログラミングの基礎を支える大事な要素となります。

Java初心者の方は、int型の基本構文を理解したうえで、応用的な処理パターンまで習得してみましょう。int型の理解が進むと、効率的で読みやすいコードが書けるようになるはずです。

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