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Java import文の使い方

この記事のポイント

  • Javaにおけるimport文の基本構文と使い方の理解
  • 単純・ワイルドカード・静的インポートの使い分けと構文習得
  • 標準ライブラリやサードパーティライブラリの適切なインポート方法

目次

Javaにおけるimportとは?

Javaのimport文は、他のパッケージに定義されているクラスやインターフェースを現在のJavaファイルで使ううえで必要な宣言文です。

Javaでは、関連するクラスをパッケージという単位で整理しています。そのため、Javaのプログラムで異なるパッケージのクラスを使う際には、import文を用いて明示的に宣言する必要がある形です。

import文を使うと、完全修飾名(パッケージ名.クラス名)を毎回記述する必要がなくなり、簡潔なコードによってプログラムの可読性が高まります。import文では、標準ライブラリのクラスや自作のクラス、サードパーティライブラリのクラスといったさまざまなクラスをインポートして利用することが可能です。

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基本構文

Javaにおけるimport文の基本構文には、単純インポート、ワイルドカードインポート、静的インポートの3つの主要形式があります。

単純インポートは「import パッケージ名.クラス名;」の形式で記述し、特定クラスをインポートするものです。ワイルドカードインポートは、「import パッケージ名.*;」という形式を使うことで、パッケージ内のすべてのクラスをインポートできる形になります。そして、静的インポートは、「import static クラス名.メンバー名;」の構文によって、静的メソッドや定数を直接使用できるようにするものです。

import文はパッケージ宣言のあと、クラス宣言の前に記述する必要があります。

import java.util.Scanner; public class Main { public static void main(String[] args) { Scanner scanner = new Scanner(System.in); System.out.println("スキャナーを作成しました"); if (scanner.hasNextLine()) { String input = scanner.nextLine(); System.out.println(input); } else { System.out.println("入力がありません"); } scanner.close(); } }

出力結果:

スキャナーを作成しました
入力がありません
import java.util.*; public class Main { public static void main(String[] args) { ArrayList<String> list = new ArrayList<>(); list.add("ネコ"); System.out.println(list.size()); } }

出力結果:

1

実用例

このセクションでは、Javaにおけるimport文の実用的な使用例について、複数のコード例を見ながら詳しく解説していきます。すべての解説とコード例に目を通すと、実際のプログラミングでよく使われるimport文の活用パターンが理解できるでしょう。

各コード例では、動物の名前や日付処理などを使い、import文のさまざまな活用方法を示します。例えば、標準ライブラリのクラスをインポートする方法、静的インポートによるメソッド呼び出しの簡略化、複数パッケージからのクラス利用など、実践的な技術を習得可能です。

Javaプログラミング初心者の方は、このセクションで示すコード例をぜひともご自身の環境に実装してみましょう。自分の環境でコードを「書く」「動かす」経験は、import文の機能を感覚で理解し、開発現場で適材適所の使用をするうえでも欠かせないものです。

失敗を恐れることなく、多くのコードに触れてみましょう。

ArrayListを使用したコレクション操作

以下で示しているのは、ArrayListクラスをインポートして動的配列を作成し、要素の追加や取得を行う処理です。java.utilパッケージからArrayListをインポートして使用します。

import java.util.ArrayList; public class Main { public static void main(String[] args) { ArrayList<String> animals = new ArrayList<>(); animals.add("イヌ"); animals.add("ネコ"); System.out.println("動物数: " + animals.size()); } }

出力結果:

動物数: 2

Dateクラスを使用した日付処理

以下で示しているのは、Dateクラスをインポートして現在の日時を取得し、動物の誕生日情報を管理する処理です。具体的には、java.utilパッケージからDateクラスをインポートして使用しています。

import java.util.Date; public class Main { public static void main(String[] args) { Date today = new Date(); System.out.println("ライオンの記録日: " + today.toString().substring(0, 10)); System.out.println("記録を保存しました"); } }

出力例:

ライオンの記録日: Mon Nov 04
記録を保存しました

Randomクラスを使用した乱数生成

以下で示しているのは、Randomクラスをインポートして乱数を生成し、動物の年齢をランダムに決定する処理です。具体的には、java.utilパッケージからRandomクラスをインポートします。

import java.util.Random; public class Main { public static void main(String[] args) { Random random = new Random(); int age = random.nextInt(20) + 1; System.out.println("トラの年齢: " + age + "歳"); System.out.println("年齢設定完了"); } }

出力例:

トラの年齢: 15歳
年齢設定完了

ワイルドカードインポートを使用した複数クラス利用

以下で示しているのは、ワイルドカード(*)を使用してパッケージ内の複数クラスを一度にインポートし、動物データの管理に活用する処理です。このテクニックを使うとコードが簡潔になり、可読性も高まるでしょう。

import java.util.*; public class Main { public static void main(String[] args) { List<String> animals = new ArrayList<>(); animals.add("ゾウ"); Collections.sort(animals); System.out.println("動物園管理開始: " + animals.get(0)); } }

出力結果:

動物園管理開始: ゾウ

静的インポートを使用したMathクラスの利用

以下で示しているのは、静的インポートを使ってMathクラスの静的メソッドを直接呼び出し、動物の体重計算を行う処理です。このテクニックを使うと、クラス名を省略してメソッドを呼び出すことが可能となります。

import static java.lang.Math.*; public class Main { public static void main(String[] args) { double weight = 45.7; double rounded = round(weight); System.out.println("パンダの体重: " + rounded + "kg"); } }

出力結果:

パンダの体重: 46.0kg

SimpleDateFormatを使用した日付フォーマット

以下で示しているのは、SimpleDateFormatクラスをインポートして日付を特定の形式で表示し、動物の検診日を管理する処理です。このテクニックを使うと、日付の表示形式をカスタマイズできます。

import java.text.SimpleDateFormat; import java.util.Date; public class Main { public static void main(String[] args) { SimpleDateFormat sdf = new SimpleDateFormat("yyyy/MM/dd"); Date checkupDate = new Date(); System.out.println("キリンの検診日: " + sdf.format(checkupDate)); } }

出力例:

キリンの検診日: 2024/11/04

HashMap を使用したキーバリューペアの管理

以下で示しているのは、HashMapクラスをインポートして動物とその特徴をキーバリューペアで管理する処理です。このテクニックを使うと、効率的なデータ検索と管理が可能になるでしょう。

import java.util.HashMap; public class Main { public static void main(String[] args) { HashMap<String, String> features = new HashMap<>(); features.put("ウサギ", "跳躍力"); features.put("チーター", "速度"); System.out.println("ウサギの特徴: " + features.get("ウサギ")); } }

出力結果:

ウサギの特徴: 跳躍力

まとめ

Javaのimport文は、他パッケージのクラスを効率的に利用するうえで重要な仕組みです。

プログラミング初心者の方も、単純インポート、ワイルドカードインポート、静的インポートの使い分けを理解したうえで、標準ライブラリやサードパーティライブラリのクラスを適切にインポートすることで、機能豊富なプログラムを作成できるようになります。

実用例で示したコードパターンを参考にしながら、実際の開発でimport文を効果的に活用し、保守性の高いコードを書いてみてください。適切なインポートは、コードの可読性と開発効率を大幅に向上させます。

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