八面六臂株式会社
2011年4月から、生鮮食品を中心とした総合食品EC事業を展開している会社です。
「マーチャンダイジング(仕入れ)」、「ロジスティックス(物流&フルフィルメント)」、「エンジニアリング(システム開発)」の3つの要素をすべて内製化し、これまで旧態依然としていた食品流通業界に大きな変化を生み出すべく、10年以上をかけて事業基盤を作り上げてきました。
特に、システム開発においては、顧客基盤や仕入先基盤、物流基盤の成長に合わせて、約10年にわたってシステム基盤を自社開発で構築してきたことで、お客様、商品、従業員に関するデータベースをすべて内包化し、競合他社ではできない円滑かつ効率的な業務運営ができています。外部SaaSをほぼ利用せず、自社オペレーションに最適化されたシステムを作りあげています。
一般的なEC事業と異なって、生鮮食品ECにおいては、
・不定貫商品が多い(個単位での販売ではなく、kg単位の計量を前提とした販売)
・賞味期限が短い(水産物や青果は入荷後数日で劣化し、商品価値を失う)
・商品規格が安定していない(サイズや重量が個体によって異なる)
という商品特性があるため、既存パッケージのECシステムを利用することができません。特にショッピングカートでの決済処理は、フルフィルメントにおける計量系システムとの連携が必要なため、高度なシステム開発処理が求められます。また、生鮮食品では高い鮮度が求められるため、通常のEC事業が「在庫販売」を前提とする事業である一方、当社事業においては、「入庫前在庫販売」や「スルー販売」など、在庫に関する独自のフルフィルメント概念をベースにしたシステム開発が求められます。さらに、通常ECでは商品マスタを一度作成すると一定期間利用し続けられる一方、当社商品ラインナップの多くでは、日々、商品情報の新規登録や更新が求められるため、それらを高速で処理しつつ、過去データとの連関性を持った形でのデータ格納をするカテゴリ構造やオペレーションシステムが求められます。生鮮食品流通の現場では、「当日入荷当日出庫」という非常に高い回転率でありながら、商品個体自体にバーコードなどの管理符号情報がないという、極めてオペレーションが難しいフルフィルメント業務です。そのため、これまでは商品識別や梱包などで属人性が高くなり、作業の効率化や簡素化が図られることはありませんでした。
当社では、現場レベルで紙のかわりにiPadなどの端末をベースにしたフルフィルメントシステムを構築しており、生鮮食品含めたすべての商品について、商品IDの管理に加えて入荷日単位でのID(SKU管理)を実現しています。また庫内のロケーションデータベースを整備することで、経験の浅いアルバイトでもピッキングや梱包などのフルフィルメント業務を行えるようにしています。
【EC事業:多岐にわたる自社システム開発をご担当いただきます!】
・商品データ管理システム
・顧客管理システム
・倉庫内管理システム
・従業員管理システム(勤怠管理システムなど含む)
・稟議システム
◎さまざま開発分野を経験できる魅力的な環境です。
約10兆円規模の飲食店向けラストワンマイル流通市場の中、消費者は価格重視のチェーン店から文化的な中小飲食店を選択する傾向にあります。しかし中小飲食店が求める食材は、大手納品業者が不得意とする生鮮食品が多く、また決済と物流が未整備のため、大手納品業者は販売を避ける傾向にあります。その結果、中小飲食店向けラストワンマイル流通は数万社以上の中小納品業者によって、不完全に支えられている状態がこれまで続いてきました。
大手納品業者が不得意とする生鮮食品(水産物、青果、精肉など)を中心に取り扱えるように、情報システムをはじめとした企業体制を整え、中小飲食店の顧客基盤を一歩ずつ構築しつつ、決済と物流、そして仕入基盤を強固にしていきます。その後、それらの企業基盤と資本力を背景に、非生鮮食品(冷凍品や酒類)のマーケットへも積極的に展開し、大手納品業者も駆逐して、ラストワンマイル流通のシェア1位を狙います。
中小飲食店のニーズをITを用いて丁寧に拾うことで、商品力、ロジスティクス力、マーケティング力を高めます。それらを外部業者に利用させることでコストをプロフィットに変化させ、フリーキャッシュフローを最大化させます。そしてフリーキャッシュフローを再投資し、市場シェアをさらに拡大していきます。
- 事業内容
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総合食品EC事業
1都3県の飲食店向けeコマース事業を展開しています。既存の中央卸売市場経由の仕入れだけでなく、全国の産地市場や生産者からの独自仕入れを構築し、自社物流網によって低価格と高品質、豊富な品揃えを実現することで、食にこだわる中小規模の個店飲食店から強い支持を獲得しています。また、2021年11月より、一般消費者向けの販売も開始し、より一層のサービス展開を予定しております。 - 役員略歴
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◆代表取締役 松田 雅也(まつだ まさなり)
2004年3月に京都大学法学部卒業後、UFJ銀行、独立系VCを経 て、2007年5月エナジーエージェント株式会社(現 八面六臂株式会社)を設立。 2009年6月MVNO事業を行うG-モバイル株式会社の取締役に就任。 2010年9月同社取締役を辞任し、2011年4月より八面六臂サービス を開始。 - 本社所在地
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東京都中央区豊海町6-8
- 代表者氏名
- 代表取締役 松田 雅也
- 設立年月
- 2007年05月14日
- 従業員数
- 30名(2022/03現在)
- 平均年齢
- --
- 資本金
- 3,500万円
- 株式公開
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未公開
- 外部資金/調達額
- 主要株主
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松田雅也
Skyland Ventures
East Ventures
マネックスベンチャーズ株式会社
株式会社リクルートストラテジックパートナーズ
SMBCベンチャーキャピタル株式会社
SBIインベストメント株式会社
池田泉州キャピタル株式会社
三生キャピタル株式会社
ちばぎんキャピタル株式会社
株式会社環境エネルギー投資
株式会社ベクトル
株式会社ディー・エヌ・エー
他、個人投資家など - 事業概況
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10年以上をかけて、食品流通業界内での事業基盤を構築してきたことで、極めて有利な条件で仕入れ基盤や物流基盤、システム基盤を保有することができました。その中、コロナウイルス感染症蔓延による各種営業規制により、業界再編の動きが加速され、既存の競合企業などが弱っていく中、当社にとっては、非常に有利な状況が生まれています。また、コロナ影響が薄れる中で、爆発的に顧客数も増加しており、今後の事業加速をより一層狙っている状況です。
- 事業構成比