株式会社フィックスポイント
現場の課題から生まれた、運用自動化プロダクト『Kompira』
株式会社フィックスポイントは、企業のITシステム運用を支える「運用自動化」を軸にプロダクト開発を行っている企業です。24時間365日稼働が求められるシステム運用の現場に向き合い、安定性と実用性を重視した自動化の仕組みを提供しています。
同社の運用自動化の特徴は、既存の運用フローを大きく変えることなく、そのまま自動化できる点にあります。システム運用は部署を横断する業務であり、フローの変更には多くの関係者との調整が必要となります。同社はそうした運用の実情を踏まえ、既存の運用を生かしたまま自動化を進めてきました。無駄な作業を減らしつつ、導入時の負担を抑える。この考え方は、主力プロダクトである運用自動化ツール『Kompira』に一貫して反映されています。
このプロダクト思想の背景には、代表・三角正樹氏自身の現場経験があります。
三角氏は、大手SIerでエンジニアとしてキャリアをスタートさせました。止めることのできないシステムを人の手で支える運用現場では、夜勤やシフト交代が常態化し、障害が重なれば人手が足りなくなります。属人的な対応やヒューマンエラーも避けられず、「人が頑張り続けること」を前提とした運用を目の当たりにしてきました。
こうした問題意識から三角氏が着目したのが、定型業務の自動化でした。運用業務の多くはルール化できるにもかかわらず、それを担う仕組みは当時、十分に整っていなかった。
「ないなら、自分達でつくろう」その発想から、2012年に運用自動化ツール『Kompira』の原型を生み出しました。
『Kompira』は、人手で行われてきた監視や対応フローを自動化し、運用現場の負荷を着実に軽減しています。夜勤が不要になる、緊急対応の回数が減る、休暇中でも安心してシステムを任せられるようになる――導入後には、こうした変化が現場に広がっています。
かつては「自動化は仕事を奪うのではないか」と懐疑的に受け止められることもありましたが、人手不足が深刻化する現在、自動化は運用を支える前提として受け入れられるようになりました。
『Kompira』が多くの企業で使われ続けている理由の一つは、既存システムとの柔軟な連携性にあります。現場ごとに異なる運用手順や環境を前提に、段階的に自動化を組み立てられる設計思想が、多様な業種・規模の企業の運用を支えています。
安定性と品質が強く求められる運用自動化の領域で、現場と向き合い続けてきた同社。その積み重ねてきた経験と現場理解は、現在の主力プロダクトを支えると同時に、次のプロダクト開発へと繋がる確かな土台となっています。
*撮影場所:WeWork 渋谷スクランブルスクエア
同社が次のプロダクトとして構想・開発を進めているのは、企業内に散在するナレッジを活用し、個人と組織の力を引き出すAIプロダクトです。
各社員が持つ経験や判断の勘所、口頭で引き継がれてきた業務ノウハウ、共有されないまま埋もれているマニュアルや資料。そうした「人の中に留まっている知見」をどう扱い、業務の中で生かしていくか。運用自動化に取り組んできた同社が、次のテーマとして向き合っている課題です。
その根底にある考え方を、同社では「エンパワーメント」と呼んでいます。
AIによって人を置き換えるのではなく、人の力を引き上げるという思想であり、それをプロダクトとして具体化したものが、「ナレッジ・エンパワーメント・プラットフォーム」という構想です。
三角氏は、このプロダクトの狙いを次のように語ります。
「AIに置き換わるから人がいらなくなる、とは思っていません。これまで1しかできなかった仕事が10できるようになる。個人としてもレベルアップできるし、会社としても生産性が上がる。両方が嬉しい状態をつくりたい」
背景にあるのは、人材不足や業務の複雑化によって、現場の負担が増え続けている現実への問題意識です。この課題はシステム運用に限らず、多くの業務領域に共通しています。
従来のナレッジ管理ツールは、人が情報を書き込み、整理し、検索することを前提としてきました。しかし現実には、入力や運用の手間が壁となり、十分に活用されないケースも少なくありません。同社のプロダクトは、そのハードル自体を下げ、会話やチャット、過去の資料等、業務の中に散在する情報をAIで横断的に扱い、業務で使える形へと整理していく点に特徴があります。
一方で、AIを業務に組み込む上では、ハルシネーションへの対処が避けて通れません。誤った情報を抑え、信頼できるナレッジとして活用できる状態をどう保つか。これは、プロダクトとしての信頼性に直結するテーマです。
その挑戦を支えているのが、「早く失敗しよう」という同社のバリューであす。若手からベテランまでがチームを組み、試行錯誤を重ねながらプロダクトづくりに向き合っています。
三角氏は、日本が直面する人手不足という社会課題を見据え、このプロダクトの意義をこう結びます。
「“人手不足先進国”である日本が、どうやって経済を発展させていくのか。その問いに対して、私達のプロダクトがソリューションとして役に立てたらと思っています」
AIの進化が加速する中で、同社はユーザー視点を軸に、AIを“使える技術”として社会に実装する挑戦を続けています。
同社のプロダクト開発に関わるエンジニアのバックグラウンドは多様です。新卒で入社した若手から、SIerや大手・中小企業で経験を積んできたメンバーまで、その経歴は様々。一方で共通しているのは、システムやプロダクトづくりに強い関心を持ち、自ら考えながらものづくりに向き合っている点です。開発環境やデバイスへのこだわりも強く、社内写真に写るセパレートキーボードを見て「ここなら話が合う」と入社を決めた社員がいるほどです。
技術的な話題やプロダクト改善について、立場に関係なく意見を出し合える空気があり、議論を通じて方向性を磨いていく。そうしたやり取りが日常的に行われており、開発の透明性と風通しの良さが感じられます。
開発体制はスクラムをベースとしており、年次や肩書による固定的な役割分担は行っていません。「若手だからここまで」といった線引きはなく、次に身に付けたいスキルや将来の志向に応じて、役割や挑戦の幅が広がっていきます。技術を深めたい人もいれば、プロセス設計やチームづくりに関心を持つ人もいる。それぞれが自分の強みを軸に、進む方向性を選べる点も特徴です。
代表の三角は、こうした環境について次のように語ります。
「エンジニア一人ひとりに、挑戦したい領域や伸ばしたいスキルがあると思っています。そうした思いや志向を尊重しながら、成長に繋がる機会をつくっていけたらと考えています」
働き方も柔軟です。エンジニアはフルリモート・フルフレックスが基本となっており、地方在住のメンバーも多く在籍しています。福井、岐阜、福岡、関東圏等、全国各地からプロダクト開発に参加しています。一方で、営業やバックオフィスは出社とリモートを併用し、職種や業務内容に応じたスタイルが採られています。
フルリモートでありながら、コミュニケーションが希薄にならないような工夫も欠かしません。チャットツールやバーチャルオフィスを活用し、業務上の相談だけでなく、ちょっとした雑談や声かけが自然に生まれる場を設けています。勉強会用のチャンネルも運用されており、技術や知見を共有するカルチャーが根付いています。
また、全国に散らばるメンバーが顔を合わせる機会も大切にしており、交通費を支給した上での全社イベントやディスカッションの場も設けられています。
AIプロダクトの立ち上げという変化の大きなフェーズにある今、関われる領域や役割の幅は広いです。プロダクトづくりの手触りを感じながら自分なりの強みを試し、育てていきたいと感じたなら、フィックスポイントという環境は一つの選択肢になるはずです。
- 事業内容
-
システム運用自動化プラットフォーム事業
「Kompiraシリーズ」の企画・開発・提供
運用プロセスの自動化支援・導入コンサルティング
AIサービス開発事業(新規)
企業内情報資産の利活用を促進するAIプラットフォームの開発
AIエージェント、RAG等のI利活用支援 - 本社所在地
-
東京都渋谷区渋谷1-7-1渋谷S-6ビル5階
- 代表者氏名
- 代表取締役社長 三角 正樹
- 設立年月
- 2013年04月
- 従業員数
- 44名(2025/10現在)
- 平均年齢
- 36歳(2025/10現在)
- 資本金
- 7,000万円
- 株式公開
-
未公開
- 外部資金/調達額
-
非公開
- 主要株主
-
NTTドコモビジネス株式会社
株式会社IDCフロンティア
株式会社オージス総研
エクシオグループ株式会社
セグエグループ株式会社
興安計装株式会社
他 - 主要取引先
-
NTTドコモビジネス株式会社
株式会社NTTPCコミュニケーションズ
株式会社エヌ・ティ・ティエムイー
NTTアドバンステクノロジ株式会社
NTTビジネスソリューションズ株式会社
株式会社ブロードバンドタワー
ユニアデックス株式会社
CTCテクノロジー株式会社
株式会社シーエーシー
ベル・データ株式会社
株式会社朝日ネット
バリオセキュア株式会社
興安計装株式会社
株式会社フェアーウェイ
富士通株式会社
GMOフィナンシャルホールディングス株式会社
アイペット損害保険株式会社
アララ株式会社
株式会社エクサ
株式会社オージス総研
株式会社IIJエンジニアリング
株式会社クレオ
株式会社ユニリタ
スイフトテクノロジー株式会社
株式会社 Y2S
他 - 事業概況
-
Fixpointは2013年の創業以来、システム運用自動化領域の専門企業として、安定した成長を続けてきました。主力製品「Kompiraシリーズ」は大手通信・金融・製造業を中心に導入が進み、国内の自動化市場において確固たる地位を築いています。
2024年には「Kompira Enterprise 2.0」を発表し、クラウド・コンテナ環境への対応や大規模処理性能を強化。自社技術のスケーラビリティをさらに高めました。近年では、運用自動化で蓄積された大量の業務データを活用し、AIによる新たな価値創出に挑戦しています。
日本企業が抱える人材不足や生産性低下という社会課題に対し、AIが情報を整理・学習し、従業員の意思決定を支援する「AIナレッジ活用サービス」を開発中です。これにより、運用効率化の枠を超え、組織全体の知的生産性を高めるプラットフォーム企業へと進化しています。 - 事業構成比
-
Kompira ライセンス販売および導入支援 100%