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JavaScript return文の使い方

この記事のポイント

return文について理解するために、以下の3つのポイントを詳しく解説していきます。これらのポイントを押さえることで、return文の基本的な仕組みから実際の活用方法まで理解できるようになります。

  • 関数から値を返すために使用する重要な制御文
  • return文を記述した時点で関数の処理が終了する特性
  • さまざまなデータ型の値を返すことができる柔軟性

具体的なコード例とともに、これらの特徴を理解していきましょう。

目次

return文とは?

return文は、関数内で処理した結果を呼び出し元に返すために使用される制御文です。関数が何らかの計算や処理を行った後、その結果を外部で利用できるように渡す役割を担います。

return文が実行されると、その時点で関数の処理は終了し、指定した値が関数の呼び出し元に戻されます。また、return文の後に記述されたコードは実行されないため、処理の流れを制御する重要な要素でもあります。return文を使うことで、再利用可能な関数を作成し、効率的なプログラムを構築できます。

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基本構文

return文の基本的な書き方は非常にシンプルです。関数内でreturnキーワードの後に返したい値を記述するだけで、その値を呼び出し元に渡すことができます。return文は関数内のどこにでも配置でき、実行されるとその時点で関数の処理が終了します。値を指定しない場合はundefinedが返され、関数内にreturn文がない場合も同様にundefinedが戻り値となります。

function getAnimalName() { return "ネコ"; } let animal = getAnimalName(); console.log(animal);

出力結果

ネコ
function calculateAge(birthYear) { let currentYear = 2025; return currentYear - birthYear; } let age = calculateAge(2020); console.log(age);

出力結果

5

実用例

return文の実用的な活用方法について、さまざまなシチュエーションでのコード例を通して学んでいきます。数値計算から文字列操作、配列やオブジェクトの処理まで、実際の開発現場でよく使われるパターンを中心に解説します。

各例では動物をテーマにした親しみやすい内容で、return文の動作を理解しやすくしています。これらの例を参考にして、自分のプログラムでもreturn文を効果的に活用できるようになりましょう。

数値計算の戻り値

動物の体重を計算して結果を返す関数の例です。複数の動物の体重を合計して、平均体重を算出します。

function calculateAverageWeight(dogWeight, catWeight, birdWeight) { let totalWeight = dogWeight + catWeight + birdWeight; let average = totalWeight / 3; return average; } console.log(calculateAverageWeight(25, 4, 0.5));

出力結果

9.833333333333334

文字列の戻り値

動物の名前と年齢を組み合わせた自己紹介文を作成して返す例です。文字列の連結処理を行います。

function createAnimalProfile(name, age, species) { let profile = "私は" + age + "歳の" + species + "で、名前は" + name + "です"; return profile; } console.log(createAnimalProfile("ポチ", 3, "イヌ"));

出力結果

私は3歳のイヌで、名前はポチです

配列の戻り値

複数の動物名を格納した配列を作成して返す関数の例です。条件に応じて異なる動物グループを返します。

function getAnimalGroup(habitat) { if (habitat === "陸") { return ["ライオン", "ゾウ", "キリン", "ウサギ"]; } return ["イルカ", "クジラ", "サメ", "マグロ"]; } console.log(getAnimalGroup("海"));

出力結果

[ 'イルカ', 'クジラ', 'サメ', 'マグロ' ]

オブジェクトの戻り値

動物の詳細情報をオブジェクトとして作成して返す例です。構造化されたデータを扱う際に活用されます。

function createAnimalData(name, species, age) { let animalInfo = { name: name, species: species, age: age }; return animalInfo; } console.log(createAnimalData("タマ", "ネコ", 2));

出力結果

{ name: 'タマ', species: 'ネコ', age: 2 }

条件分岐の戻り値

動物の種類に応じて異なる鳴き声を返す例です。複数の条件を判定して適切な値を返します。

function getAnimalSound(animal) { if (animal === "イヌ") return "ワンワン"; if (animal === "ネコ") return "ニャーニャー"; if (animal === "ウシ") return "モーモー"; return "不明な鳴き声"; } console.log(getAnimalSound("ネコ"));

出力結果

ニャーニャー

boolean値の戻り値

動物が肉食動物かどうかを判定してtrue/falseを返す例です。論理値を使った判定処理で活用されます。

function isCarnivore(animal) { let carnivores = ["ライオン", "トラ", "オオカミ"]; return carnivores.includes(animal); } console.log(isCarnivore("ライオン")); console.log(isCarnivore("ウサギ"));

出力結果

true
false

早期リターンの活用

動物の年齢チェック機能で、不正な値の場合に早期リターンを使用する例です。エラー処理で効果的に活用できます。

function checkAnimalAge(age) { if (age < 0) return "年齢が不正です"; if (age === 0) return "生まれたばかりのペット"; return "年齢は" + age + "歳です"; } console.log(checkAnimalAge(-1)); console.log(checkAnimalAge(5));

出力結果

年齢が不正です
年齢は5歳です

複数の戻り値パターン

動物の食事時間を判定して、適切なメッセージを返す例です。時間帯によって異なる戻り値を設定します。

function getFeedingMessage(hour) { if (hour >= 6 && hour < 9) return "朝ごはんの時間です"; if (hour >= 12 && hour < 14) return "お昼ごはんの時間です"; if (hour >= 18 && hour < 20) return "夜ごはんの時間です"; return "おやつの時間かもしれません"; } console.log(getFeedingMessage(7));

出力結果

朝ごはんの時間です

まとめ

return文は、関数型プログラミングの基礎となる機能であり、効率的なコード作成には欠かせない要素です。return文を適切に使用することで、再利用可能で保守性の高いプログラムを作成できるようになります。

本記事で解説した基本構文から実用例まで、さまざまなパターンを理解することで、より柔軟で実用的なプログラムを開発できるでしょう。

return文の活躍する場面

  • 計算結果を呼び出し元に渡すデータ処理関数
  • ユーザー入力を検証して結果を返すバリデーション機能
  • 条件に応じて異なる値を返す分岐処理システム

重要なポイント

  • return文の実行時点で関数の処理が完全に終了する
  • あらゆるデータ型の値を柔軟に返すことが可能である
  • 早期リターンを活用することでコードの可読性が向上する

これらの知識を活用して、return文を効果的に使いこなし、より良いプログラムを作成していきましょう。実際のプロジェクトでも、今回学んだパターンを参考にしながら、状況に応じて最適なreturn文の使い方を選択することが重要です。

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