JavaScript continue文の使い方

この記事のポイント

continue文を理解することで、より効率的なプログラム作成が可能になります。本記事では以下のポイントを重点的に解説していきます。

  • continue文の基本的な動作とループ内での実行制御方法
  • for文やwhile文など各種ループでの具体的な使用方法
  • 条件分岐と組み合わせた実践的なプログラミング技法

これらのポイントを押さえることで、continue文を効果的に活用できるようになるでしょう。

目次

continue文とは?

continue文は、ループ処理において現在の反復をスキップし、次の反復に進むための制御文です。

for文while文、do-while文などのループ内で使用され、特定の条件を満たした場合にその回の処理を中断し、ループの次の繰り返しへと移行させます。continue文が実行されると、ループ本体の残りの処理は実行されず、直ちに次の反復の条件判定に進みます。これにより、不要な処理をスキップして効率的なプログラムを作成できます。

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基本構文

continue文の基本的な使い方を、for文とwhile文での例を通して確認しましょう。以下の例では、iが3の時にcontinue文が実行され、その回の処理がスキップされています。

for (let i = 1; i <= 5; i++) { if (i === 3) { continue; } console.log("数値: " + i); }

出力結果

数値: 1
数値: 2
数値: 4
数値: 5

また、while文でも同様に使用できます。

let count = 0; while (count < 5) { count++; if (count === 2) { continue; } console.log("カウント: " + count); }

出力結果

カウント: 1
カウント: 3
カウント: 4
カウント: 5

実用例

continue文の実践的な使用方法を、具体的なサンプルコードを通して学んでいきましょう。以下では8つの異なるシナリオで、continue文がどのように活用されるかを詳しく解説します。各例では、実際のプログラミングでよく遭遇する場面を想定し、continue文を使った効率的な解決方法を示します。これらの例を通して、continue文の実用性と柔軟性を理解できるでしょう。

偶数のみをスキップ

1から10までの数値のうち、偶数をスキップして奇数のみを表示する例です。剰余演算子を使って偶数を判定し、continue文でスキップします。この方法により、条件に合致しない要素を効率的に除外できます。

for (let num = 1; num <= 10; num++) { if (num % 2 === 0) { continue; } console.log("奇数: " + num); }

出力結果

奇数: 1
奇数: 3
奇数: 5
奇数: 7
奇数: 9

配列内の特定の値を除外

動物の配列から特定の動物を除外して表示する例です。continue文を使うことで、不要な要素をスキップして処理を続行できます。配列の要素を選択的に処理したい場合に有効な手法です。

const animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ネコ", "トリ"]; for (let animal of animals) { if (animal === "ネコ") { continue; } console.log("動物: " + animal); }

出力結果

動物: イヌ
動物: ウサギ
動物: トリ

ネストしたループ

二次元配列で特定の条件をスキップする例です。内側のループでcontinue文を使用することで、外側のループに影響を与えずに処理を制御できます。ネストした構造でも、continue文は適切なスコープ内で動作します。

const groups = [["イヌ", "ネコ"], ["ウサギ", "ハムスター"]]; for (let group of groups) { for (let animal of group) { if (animal === "ネコ") continue; console.log("ペット: " + animal); } }

出力結果

ペット: イヌ
ペット: ウサギ
ペット: ハムスター

文字列検索

文字列の配列から、特定の文字が含まれる要素をスキップする例です。includesメソッドと組み合わせて、柔軟な条件判定を実現しています。文字列操作と組み合わせることで、より複雑な条件でのスキップが可能です。

const words = ["dog", "cat", "rabbit", "bird", "fish"]; for (let word of words) { if (word.includes("a")) { continue; } console.log("単語: " + word); }

出力結果

単語: dog
単語: bird
単語: fish

オブジェクト配列のフィルタリング

オブジェクトの配列から、特定のプロパティ値を持つ要素をスキップする例です。オブジェクトのプロパティにアクセスして条件判定を行います。オブジェクトの複雑なデータ構造でも、continue文を効果的に使用できます。

const pets = [{name: "タロウ", type: "イヌ"}, {name: "ミケ", type: "ネコ"}]; for (let pet of pets) { if (pet.type === "ネコ") { continue; } console.log("ペット名: " + pet.name); }

出力結果

ペット名: タロウ

数値計算での条件スキップ

数値の配列で負の値をスキップして、正の値のみを計算に使用する例です。数値処理において無効なデータを除外する際に便利です。データの前処理として、不適切な値を除外する効果的な方法です。

const numbers = [5, -3, 8, -1, 12]; let sum = 0; for (let number of numbers) { if (number < 0) continue; sum += number; } console.log("正数の合計: " + sum);

出力結果

正数の合計: 25

エラー処理との組み合わせ

データの妥当性チェックと組み合わせて、不正なデータをスキップする例です。try-catchブロックと併用することで、堅牢なプログラムを作成できます。
データの型チェックと組み合わせることで、安全な処理を実現できます。

const data = ["5", "abc", "10", "xyz"]; for (let item of data) { try { if (isNaN(item)) { throw new Error("不正なデータ: " + item); } let num = Number(item); console.log("数値: " + num); } catch (error) { console.log(error.message + " → スキップします"); continue; } }

出力結果

数値: 5
不正なデータ: abc → スキップします
数値: 10
不正なデータ: xyz → スキップします

複数条件での制御

複数の条件を組み合わせて、特定のパターンをスキップする例です。論理演算子を使用して、より複雑な条件判定を行います。複数の条件を組み合わせることで、より柔軟な制御が可能になります。

const animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "トリ", "サカナ"]; for (let i = 0; i < animals.length; i++) { if (i % 2 === 0 && animals[i] === "イヌ") continue; console.log(i + ": " + animals[i]); }

出力結果

1: ネコ
2: ウサギ
3: トリ
4: サカナ

まとめ

continue文は、ループ処理において特定の条件でその回の処理をスキップし、次の反復に進むための重要な制御構文です。本記事では、基本的な使い方から実践的な応用例まで、幅広い活用方法を解説してきました。

continue文の活躍する場面

  • 配列やオブジェクトから不要な要素を除外する処理
  • 複雑なif-else構造を簡潔にするための制御
  • 不正なデータや例外的な値をスキップする安全な処理

重要なポイント

  • 不要な処理をスキップしてパフォーマンスを向上
  • ネストの深いif文を避けてシンプルな構造を実現
  • 複数の条件や複雑なロジックにも対応可能

continue文を適切に使用することで、より効率的で読みやすいプログラムを作成できるようになります。ループ処理において条件に応じて特定の処理をスキップしたい場面では、積極的にcontinue文の活用を検討してみてください。

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