JavaScript break文の使い方

この記事のポイント

JavaScriptを学習する上で、break文は処理の流れを制御する重要な命令の一つです。

  • ループ処理を任意のタイミングで強制終了する機能
  • switch文において条件分岐から抜け出すための制御文
  • プログラムの効率化と可読性向上を実現する要素

これらのポイントを押さえることで、より効率的なJavaScriptコードを書けるようになります。

目次

sliceメソッドとは?

break文は、実行中のループ処理やswitch文から強制的に抜け出すための制御文です。

通常、ループは設定された条件を満たすまで繰り返し処理を続けますが、break文を使用することで、任意のタイミングでループを終了できます。これにより、プログラムの処理効率を向上させ、不要な繰り返し処理を避けることが可能になります。

for文while文、do-while文、そしてswitch文で使用でき、プログラムの流れを柔軟に制御する重要な機能として活用されています。

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基本構文

break文の基本的な使い方を理解するために、まずはfor文とwhile文での基本的な構文を見てみましょう。break文は単純に「break;」と記述するだけで使用できます。
以下の例では、for文で変数iが5になった時点でループが終了されています。

for (let i = 0; i < 10; i++) { if (i === 5) { break; } console.log(i); }

出力結果

0
1
2
3
4

以下のwhile文では無限ループを設定しながらも、カウンターが3以上になった時点で処理が停止されています。

let count = 0; while (true) { if (count >= 3) { break; } console.log("ネコ"); count++; }

出力結果

ネコ
ネコ
ネコ

実用例

以下では、break文の実用的な活用例を複数のサンプルコードとともに詳しく解説していきます。さまざまなケースでのbreak文の効果的な使い方を学んでいきましょう。各例では、break文を使用しない場合と比較することで、その有効性がより明確に理解できるはずです。

for文

配列内で特定の動物を見つけたらすぐに検索を終了する例です。以下はウサギが見つかった時点で検索を終了し、不要な処理を避けています。

const animals = ["イヌ", "ネコ", "ウサギ", "ハムスター", "インコ"]; for (let i = 0; i < animals.length; i++) { console.log(`検索中: ${animals[i]}`); if (animals[i] === "ウサギ") { console.log("ウサギを発見しました!"); break; } }

出力結果

検索中: イヌ
検索中: ネコ
検索中: ウサギ
ウサギを発見しました!

while文

ユーザー入力を模擬した処理で、特定の条件が満たされた時にループを終了します。ランダムな数値の加算処理において、目標値に到達した時点でループを終了させる例です。

let userInput = 0; while (userInput < 100) { userInput += Math.floor(Math.random() * 20) + 1; console.log(`現在の値: ${userInput}`); if (userInput > 50) { console.log("トラが目標値を達成!"); break; } }

出力結果(例)

現在の値: 15
現在の値: 28
現在の値: 45
現在の値: 62
トラが目標値を達成! 

※実行ごとに出力結果は変わります

switch文

switch文において、各caseの処理を明確に分離するためのbreak文の例です。switch文では、break文がないと次のcaseも実行されてしまうため、適切な制御のために必須です。

function animalSound(animal) { switch (animal) { case "イヌ": console.log("ワンワン"); break; case "ネコ": console.log("ニャーニャー"); break; case "ウシ": console.log("モーモー"); break; default: console.log("不明な動物です"); } } animalSound("ネコ");

出力結果

ニャーニャー

do-while文

do-while文においても、break文を使用して適切にループを制御できます。do-while文では少なくとも1回は処理が実行されるため、初期チェックが不要な場合に有効です。

let attempts = 0; do { attempts++; console.log(`${attempts}回目の挑戦: パンダが竹を探しています`); if (attempts >= 4) { console.log("パンダが竹を見つけました!"); break; } } while (attempts < 10);

出力結果

1回目の挑戦: パンダが竹を探しています
2回目の挑戦: パンダが竹を探しています
3回目の挑戦: パンダが竹を探しています
4回目の挑戦: パンダが竹を探しています
パンダが竹を見つけました!

ネストしたループでの制御

二重ループにおいて、内側のループでbreak文を使用する例です。内側のループのbreak文は外側のループには影響せず、各グループごとに同じ動作を繰り返しています。

for (let i = 1; i <= 3; i++) { console.log(`${i}回目のグループ開始`); for (let j = 1; j <= 5; j++) { if (j === 3) { console.log(` 動物${j}: 休憩`); break; } console.log(` 動物${j}: 活動中`); } }

出力結果

1回目のグループ開始
  動物1: 活動中
  動物2: 活動中
  動物3: 休憩
2回目のグループ開始
  動物1: 活動中
  動物2: 活動中
  動物3: 休憩
3回目のグループ開始
  動物1: 活動中
  動物2: 活動中
  動物3: 休憩

まとめ

break文は、プログラムの流れを効率的に制御するための機能です。適切に活用することで、不要な処理を避け、プログラムのパフォーマンスを向上させることができます。

break文の活躍する場面

  • ループ処理において特定の条件が満たされた時点での強制終了
  • 配列や文字列の検索処理における効率化の実現
  • switch文での各case処理の明確な分離と制御

重要なポイント

  • break文は現在実行中のループやswitch文のみを終了する
  • ネストしたループでは内側のループのみに影響を与える
  • 適切な使用により処理効率とコードの可読性が大幅に向上

break文をマスターすることで、より洗練されたJavaScriptプログラムを作成できるようになります。初心者の方も、基本的な構文から実用例まで段階的に学習することで、確実にスキルを身につけることができるでしょう。

実際のプロジェクトにおいても、break文は頻繁に使用される重要な制御文ですので、しっかりと理解して活用していきましょう。

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