Scikit-learn入門!Pythonで機械学習を始めるための方法や使い方の流れを徹底解説

この記事のポイント

Scikit-learn(サイキット・ラーン)は、Pythonで機械学習を扱う際によく使われるライブラリのひとつです。

ただ、「機械学習とは何?」「数式や専門用語が多そうで、難しそう」と感じて、なかなか手を出せずにいる人も多いのではないでしょうか。

本記事では、Scikit-learnが何をするためのものなのか、初心者向けに全体像を解説します。

  • Scikit-learnが何をするためのライブラリなのか
  • Scikit-learnの基本的な使い方の流れ
  • 初心者がつまずきやすいポイントの考え方

以上の流れから、Scikit-learnについて学んでみましょう。Pythonの次に何を学べばいいのかを迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

Scikit-learnの概要

Scikit-learnとは、Pythonを使って機械学習の処理を「学習・予測・評価」という流れで手軽に試せるライブラリです。まずはScikit-learnの概要をチェックしていきましょう。

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Scikit-learnとは

Scikit-learnは、機械学習を手軽に試すために作られたPython用のライブラリです。

機械学習というと数式や専門用語が多く、難しそうな印象を持たれがちです。しかし、Scikit-learnを使えばそれらを強く意識せずに処理を進められます。その理由は、機械学習に必要な複雑な処理が、あらかじめ「使いやすい形」でまとめられているためです。利用者は細かい理論や計算方法を自分で実装する必要はなく、用意された機能を呼び出しながら、学習や予測の流れを体験できます。

また、Scikit-learnは、機械学習の一連の流れを共通の使い方で扱うことも可能です。分類や予測といった処理の種類が変わっても、基本的な操作方法は大きく変わりません。そのため、初めて機械学習に触れる場合でも、全体像をつかみながら学習を進めやすくなっています。

機械学習との関係

機械学習はデータをもとに規則性を学び、その結果を使って予測や判断を行う仕組みです。実際の開発や学習では、データの準備から結果の評価まで、いくつかの工程を順に進めていきます。

  1. データを集める・整える
  2. データを使って学習させる
  3. 学習結果を使って予測する
  4. 結果がどれくらい正しいかを確認する

Scikit-learnは、その中でも2~4の「学習」「予測」「評価」を処理担当するライブラリです。データを渡すと、用意されたアルゴリズムを使って学習を行い、学習結果をもとに予測を出したり、どれくらい正しく予測できているかを確認したりできます。

一方で、データの収集や前処理、結果の活用といった部分は、Scikit-learnの役割ではありません。Scikit-learnは、機械学習の流れの中で、実際に計算を行う中心的な役割を担っていると考えると分かりやすいでしょう。

できることの全体像

先ほど、Scikit-learnは機械学習における工程のほとんどを担えると解説しました。では、具体的にどのようなことができるのかを全体像で押さえておきましょう。

代表的な処理のひとつが分類です。分類とは、データをいくつかのグループに分ける処理です。

「このデータはAかBか」「どのカテゴリに属するか」といった判断に使われます。メールが迷惑メールかどうかを判定するのも、できることの一つです。

次に予測(回帰)があります。これは、過去のデータをもとに数値を予測する処理です。売上や気温など、連続した数値を予想したい場合に利用されます。

また、データの整理やグループ分けを行う処理も用意されています。似た特徴を持つデータ同士をまとめたり、データの傾向をつかんだりすることで、分析の下準備として役立ちます。

このようにScikit-learnは、機械学習の代表的な処理を、Pythonから共通した使い方で扱える点が特徴です。まずは「分類」「予測」「整理」といった大まかな役割があると考えておきましょう。

Scikit-learnのインストールと準備

Scikit-learnのインストール自体は難しくありません。ただし、Pythonの実行環境を整えたうえで進めることが求められます。ここからはつまづきやすいポイントに着目しながら、インストール方法と準備する環境について解説します。

インストール方法

Scikit-learnは、pipと呼ばれる仕組みを使ってインストールするのが一般的です。pipとは、Pythonのライブラリを簡単に追加するためのツールで、必要な機能をまとめて自動でインストールしてくれます。

Scikit-learnを使う場合も、「pipで指定されたコマンドを実行」するだけで、関連するライブラリを含めて準備が整います。自分で複雑な設定を行う必要はありません。

ただし、Pythonが正しくインストールされていないとエラーが出る点には注意しておきましょう。

Scikit-learnは、対応しているPythonのバージョンが決まっています。そのため、Pythonが新しすぎる場合や、環境が正しく整っていない場合にはインストール時にエラーが出ることがあります。

pipを使えば手順自体はシンプルです。事前に実行環境を整えておくことが、スムーズに進めるポイントになります。

必要な開発環境

インストール時と同じように、Scikit-learnを使うためにはPythonが正しく動作する環境が必要です。特別な設定が求められるわけではありませんが、PythonのバージョンとScikit-learnが対応しているかを確かめましょう。

また、Scikit-learnは単体で使われることは少なく、データを扱うための他のライブラリと一緒に利用されることが一般的です。数値データを扱うためのライブラリや、表形式のデータを整理するためのライブラリと組み合わせて使われます。

こうしたライブラリは、Scikit-learnと同様にPythonから利用でき、機械学習の前後の処理を支えてくれます。あらかじめ「複数のライブラリを組み合わせて使うもの」という認識を持っておくと、学習を進める際に戸惑いにくくなります。

インストール時の注意点

インストール時にエラーが出ることもありますが、これは珍しいことではありません。多くの場合、原因はコードの書き方ではなく、Pythonのバージョンや他のライブラリとの組み合わせにあります。

特に、Pythonや周辺ライブラリは頻繁に更新されています。使用している環境とScikit-learnの対応状況によっては、インストール時に問題が起きることもあるでしょう。

困ったときは、公式ドキュメントやインストール手順を確認することが有効です。公式情報には対応しているPythonのバージョンや、推奨される環境が明記されています。エラーが出た場合は、まず公式の情報と自分の環境を照らし合わせてみると、原因を特定しやすくなります。

Scikit-learnの基本的な使い方

Scikit-learnは、データを用意し、そのデータを学習させて結果を確認するという使い方が基本です。

ここからは、Scikit-learnを使った機械学習がどのような手順で進むのかを解説します。まずはコードや専門用語に触れる前に、基本的な部分をチェックしておきましょう。

学習と予測の流れ

Scikit-learnを使った機械学習は、大きく分けて「データを用意する」「学習させる」「結果を確認する」という流れで進みます。細かい処理はライブラリに任せつつ、この流れを意識することが大切です。

まず、扱いたいデータをScikit-learnに渡せる形で読み込みます。次に、そのデータを使ってモデルを学習させます。学習とは、データの中にある特徴や傾向をもとに、予測のルールを作る作業だと考えると分かりやすいでしょう。

学習が終わったら、その結果を使って予測を行います。新しいデータを入力すると、学習した内容をもとに結果が返ってきます。さらに、その予測がどれくらい正しかったのかを確認することで、モデルの性能を判断できます。

このように、Scikit-learnでは「学習して終わり」ではなく、結果を確認しながら改善していく流れが基本になります。まずは、この一連の流れをイメージできるようになることが、最初の目標です。

モデルという考え方

機械学習ではたびたび「モデル」という言葉が出てきます。簡単にいうと、モデルとは「データから学んだルールをまとめたもの」です。

例えば「過去のデータをもとに数値を予測する」「いくつかの選択肢の中から当てはまりそうなものを選ぶ」といった処理は、いずれもモデルを使って行われます。予測や分類といった機械学習の処理は、必ず何らかのモデルを通して実現されています。

Scikit-learnでは、こうしたモデルがあらかじめ使いやすい形で用意されています。データを渡して学習させると、その結果としてモデルが作られ、そのモデルを使って予測や判定を行います。利用者はモデルの中身を一から作る必要はありません。基本的に、「どのモデルを使うか」「どんなデータを学習させるか」を考えることが中心になります。

モデルという考え方を押さえておくと、初心者にとっても理解が楽になります。処理の流れの中で「いま何を作っているのか」「学習の結果として何が残るのか」が分かるようになるため、コードの意味を追いやすくなるからです。

まずは、モデルを「学習によって作られる判断の仕組み」として捉えておけば十分でしょう。

データの分け方

Scikit-learnを使った機械学習では、データを学習用と確認用に分けて扱います。先ほども出てきた「モデル」がどれくらい正しく判断できるかを確かめるためです。

もし、すべて同じデータを使って学習と確認を行うと、「覚えただけ」の状態でも高い結果が出てしまいます。その場合、見たことのないデータに対して、うまく予測できるかどうかは分かりません。

そこで、あらかじめ一部のデータを確認用として残しておき、学習には使わないようにします。学習が終わったあとで、その確認用のデータを使って結果を確かめることで、モデルがどれくらい実用的かを判断できます。

データを分けて考えると、「どれくらい覚えたか」ではなく、「どれくらい使えるか」を確認できるようになります。

Scikit-learnの処理イメージ

Scikit-learnは、人が毎回やると大変な作業を、あらかじめ決められた手順として用意してくれているために、自動処理が可能です。ここではどのように処理が進むのかを、「全体を把握するため」に端的にまとめて解説します。

データを入力する考え方

Scikit-learnに渡すデータは、数値として扱える形に整理しておきましょう。Scikit-learnは、データの意味を理解するのではなく、数値として計算を行う仕組みだからです。AI全体にいえますが、AIには「与えられた情報の範囲で処理を行う」という共通する性質があります。

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例をあげると、文章や曖昧な表現がそのまま含まれているデータはScikit-learnでは直接扱えません。一方で、年齢や回数、金額のように、比較や計算ができる情報であれば処理を進めやすくなります。

また、データは項目ごとに整理され、同じ項目が揃っていることも大切です。あらかじめ扱いやすい形に整えておくことで、Scikit-learnの処理をスムーズに利用できます。

Scikit-learnを活用する場合「どんなアルゴリズムを使うか」以前に、「どんなデータを渡すか」に注力しておきましょう。まずは、計算できる形に整理されたデータを用意することから始めます。

アルゴリズムの役割

Scikit-learnはアルゴリズムをあらかじめ用意し、使いやすい形で提供しているライブラリです。アルゴリズムとは、「どのような手順で答えを出すか」を決めた考え方のことです。同じデータを使っても、判断のしかたが違えば、導き出される結果は変わります。

機械学習では、データのどこに注目し、どのようにルールを作るかを、アルゴリズムとしてあらかじめ定めています。例えば数値の変化を重視する方法や、似ているデータ同士をまとめる方法など、考え方の違いがいくつも存在します。

Scikit-learnはアルゴリズムが用意されているために、利用者はこれを中身から理解する必要はありません。「どの考え方を使うか」を選び、データを渡せば学習できます。

アルゴリズムの役割を知っておくと、なぜ結果が変わるのかを理解しやすくなります。同じデータでも、選ぶアルゴリズムによってモデルの振る舞いが変わるため、目的に応じて考え方を切り替えることが大切です。

結果を評価する視点

Scikit-learnでは、機械学習における「評価」や「予測」ができると説明しました。予測そのものはScikit-learnの「できることの一つ」ですが、扱うに当たって「その予測がどのくらい正しいか」を確認する視点が求められます。

この評価とは、予測結果と正解データを比べて、どの程度一致しているかを確認します。単に予測を出すだけでは、そのモデルが本当に使えるのかどうかは判断できません。また、評価の結果を見て、「予測がうまくいっていない」「別の方法を試したほうがよさそうだ」といった判断につなげることもできます。Scikit-learnは、こうした確認や見直しを行うための仕組みを備えています。

Scikit-learnでは、予測と評価をセットで考えることが基本です。結果を確認しながら改善していくことで、より目的に合ったモデルを作れるようになります。

よくある質問(Q&A)

Q. Scikit-learnはプログラミング初心者でも使える?

A.使えます。Scikit-learnは複雑な処理を自分で実装しなくても利用できるように設計されています。Pythonの基本的な文法やデータの扱い方が分かっていれば、機械学習の流れを体験できます。

Q. Scikit-learnを使う際、数学が苦手でも問題ない?

A. 最初の段階では大きな問題はありません。Scikit-learnは数式を理解していなくても使える仕組みが整っています。仕組みをより深く理解したくなった段階で、必要に応じて数学を補っていくとよいでしょう。

Q.Scikit-learnは無料ですか?

A. Scikit-learnは無料で使えるオープンソースのライブラリです。個人の学習用途だけでなく、商用利用でも基本的に追加費用はかかりません。安心して学習や開発に利用できます。

Q. 他の機械学習ライブラリとの違いは?

A. Scikit-learnは、機械学習の基本的な考え方や流れを学ぶのに向いています。一方で、より複雑な処理や大量のデータを扱う場合は、他のライブラリと使い分けることもあります。

Q. エラーが出たときの対処法は?

A. まずは表示されているエラーメッセージを落ち着いて確認しましょう。内容が分からない場合は、公式ドキュメントを確認したり、エラーメッセージをそのまま検索すると解決策が見つかりやすくなります。

まとめ

Scikit-learnは、機械学習に初めて触れる人でも全体像をつかみやすいライブラリです。最後に、本記事のポイントを振り返りながら、Scikit-learnを学ぶ意義を整理しておきましょう。

  • Scikit-learnは、Pythonで機械学習の「学習・予測・評価」を一通り試せるライブラリ
  • 機械学習では、データを整え、学習させ、結果を評価するという流れが重要
  • モデルやアルゴリズムは、判断のルールや考え方を表す仕組みであり、完全な理解よりも役割を知ることが大切
  • 予測結果は出して終わりではなく、評価を通じて「どれくらい使えるか」を確認することで機械学習の理解が深まる

Scikit-learnは、機械学習の入口として扱いやすいライブラリです。Pythonの次に何を学ぶか迷っている方は、まずScikit-learnを通して全体像をつかむことから始めてみましょう。

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