EN:TRYご利用者インタビュー 株式会社アニシス 木下元さん 塩月研二郎さん
未経験からエンジニアへ
paizaだから見えた応募者のスキル
今回は、総合システム開発会社・株式会社アニシスさんへお伺いしました。エンジニア出身である佐藤敏宏社長の経験と幅広い人脈でさまざまな案件を呼び込み急成長中の同社。経験者の採用はもちろん、paizaの未経験者向け転職サービス「EN:TRY」でも広く採用を行っています。このインタビューでは、EN:TRYを使って実際に未経験から転職に成功した木下元さん(26歳)、塩月研二郎さん(23歳)のお二人と、面接を担当した佐藤社長にお話をお聞きしました。
それぞれ未経験から挑んだ転職活動。「経験者」の壁に何度も跳ね返されました。佐藤社長も「もし書類選考にかけていたら落としていたと思う」といいます。そんな彼らのキャリアの道を開いたのがpaizaでした。書類選考なし、スキルで勝負できる仕組みだからこそ生まれたご縁だったのです。
※佐藤さんへのインタビュー(ページ後半)は
こちら
から。
プログラミング経験なしからの出発
――お二人とも未経験からの転職ということですが、簡単にこれまでの経歴を教えていただけますか。
木下さん :僕は第2新卒という扱いで入社しました。学校を卒業してから、契約社員という形で地元・佐賀の学校でヘルプデスクのような仕事をしていました。 高校生へパソコンの使い方を指導したり支援したりする業務でしたので、プログラミングはほとんど経験がなかったです。
塩月さん :僕は、学校を卒業してから就職せずにいたのですが、そろそろなんとかしなくては…と思い、ハローワークの職業訓練校に行き、事務系の勉強をしていました。パソコンを触るのが面白いなあ、と思っていたら「パソコンが好きならそういう方向に就職してみたらどうですか」と言われまして。地元でIT企業の面接を受けたのですが、そこでは落ちてしまいました。それで、もう少し勉強しようと思っていたところインターネットでpaizaを知り、初めて実際にプログラミングをやってみました。
――塩月さんはAランクを取られていますが、それまでにプログラミング経験はなかったんですか?
塩月さん :はい。それまではゲームでIF文を書いて遊ぶくらいで…。paizaの問題は、調べながら夢中で解いていたらいつの間にかAランクになっていました。
木下さん :すごい(笑)。
塩月さん :実際に現場に出たらわからないことだらけですけどね(笑)。でもAランク取得は嬉しかったし、自信になりました。
――エンジニア未経験からの転職で苦労した点を教えてください。
塩月さん :ハローワークで地元のエンジニアの仕事を探していても、「経験者のみ」と書いてあることが多かったです。今の会社の面接を受ける前に、5件ほどSkypeで面談をする機会もあったんですが、経験がないということで話が進まず、ただ世間話をするだけで終わりがちでした。
木下さん :人材紹介会社も使っていて、電話面接をしたり、実際に東京にきて面接もしたりしましたが、応募できる求人自体が少なかったですね。
覚悟を評価してもらえた
――そんな中、アニシスさんから面接の機会をもらったお二人。実際に面接をして内定を勝ち取ったわけですが、どこを評価されたと思いますか?
木下さん :面接時、社長から技術的な話を振られたのですが、それに答えられたことでしょうか。社長からすれば初歩だったのかもしれませんが、一応そこまで勉強したことを評価していただけたのだと思います。
塩月さん :何よりも覚悟を評価してもらえたのだと思います。飛行機代をケチらず、東京まで来たことが評価されたんじゃないでしょうか(笑)。それまでSkype面談はしたことはありましたが、やはり実際に会って話したほうが伝わることがありますし、知りたいことがわかりましたね。
――未経験での面接ということで、何か変えたことはありましたか?
木下さん :僕はあまりしていませんでした。普通の面接対策…例えば志望動機などは考えていましたが、「未経験業種だから」といった意識はありませんでした。
塩月さん :僕もです。業界の仕事の流れを調べるといった基本的な勉強はしましたが、面接については特別なことはしていないと思います。
入社後にしっかり研修。スムーズに業務へ
――未経験でお客様企業への常駐ということですが、不安はありませんでしたか?
木下さん :入社後に1ヶ月研修がありましたし、僕の場合は研修を受けたシステムでないものを使っているプロジェクトに配属になったので、さらに1ヶ月半ほど研修を受けました。実質3ヶ月程度の研修期間がありましたから、スムーズに業務に入れたと思います。また、同じプロジェクトではありませんが隣の席に先輩がいるので、技術的にわからないところを相談することもできます。
塩月さん :僕も先輩が2人いるプロジェクトに配属になり、不明点はその都度聞くことができますから、客先常駐ということはあまり意識せずに仕事に取り組んでいます。
――実際に仕事でやってみて、自分が「エンジニアに向いているかもしれない」と思うときはありますか?
木下さん :バグが出た時など、どこがいけないのか考えている時でしょうか。苦しいんですけど楽しくもあるので、向いているのかな、とは思います。以前の職場では感じなかったことなので。
塩月さん :僕も、楽しい時は「向いているんじゃないか」と思います。今は先輩にも教えてあげられる…ほどではないですが、問われれば答えられるようになってきました。自分のやったことで人の役に立てることが増えると嬉しいですね。
――これから転職しようと考えている未経験者に、なにかアドバイスをお願いします。
木下さん :今だから言えることですが、できれば形に残るものをひとつ残しておくといいのではないでしょうか。自信になりますし、面接の時に説明がしやすいです。僕はpaizaなどのオンラインで問題を解いていたのですが、それを人に説明するのが少し難しいと感じていました。なんらかのアウトプットがあれば、お互いにスムーズに話ができるはずです。
塩月さん :自信を持って、飛行機代を払うことでしょうか(笑)。未経験だからこそ、本気度を見せることは非常に大事だと思います。
――ありがとうございました。
転職者の声
採用者の目線
株式会社アニシス 代表取締役社長 佐藤敏宏さん
一方、採用側はお二人のどういう点を評価して採用したのでしょうか。そして、採用の際に見ているポイントとは?
実際に面接した佐藤社長にお話を伺いました。
書類選考をしていたら不採用だった
――御社にはpaizaがスタートした時期からご利用いただいています。ありがとうございます。paizaから応募する人の印象について教えていただけますか。
非常にいいですよ。面接した方は、かなりの確率で採用通知を出しています。paizaさん経由の人たちは「プログラミングがやりたい」という人ばかりで、目的意識をしっかりもっていますね。いまだに「なんとなく、IT業界はかっこいいと思って」という理由で受けにくる人もたまにいますけど、paizaさん経由の人はそのあたりは大丈夫ですね。
――paizaはスキルがあれば、書類面接なしで面接をしていただくシステムになっています。「書類があったら落としていたけど、paiza経由で会ってみたらいい人だったから採用した」という人はいらっしゃいますか?
今回取材してもらった塩月は書類選考をしていたら不採用だったと思います。ところが、エンジニア未経験にもかかわらずpaizaさんのスキルチェックではランクAだったんです。専門の学校に通っていたわけでもありませんから、まったくの独学ということですよね。これは大したものだと思い、面接可能かどうか連絡したら九州から東京まで出てきてくれました。彼は本気度が違うな、と思いました。
未経験者の採用ポイントは「本気かどうか」
――今も「本気度」という言葉を使われましたが、御社での未経験者の採用ポイントは「本気かどうか」ですか?
はい。未経験者の採用ポイントは「やる気」です。そしてプログラミングが好きかどうかと言ってもいいでしょう。プログラミングが楽しくなって自主的に勉強できる人は、たとえ素質がなくてもそれなりに仕事ができるようになりますから。逆に、プログラミングが好きになれない人はなかなか開発に入れるようにはならないですね。
今日取材してもらった木下は第二新卒です。彼も未経験者ですが、採用のポイントはまずpaizaさんのスキルチェックを行っていたことです。家でプログラミングの勉強をしているんだなと判断しました。もちろん、それだけだとどこまで勉強したか詳しくわからない部分もあるので、面談の中で本気度をチェックしました。
――「自主的に勉強している人かどうか」「本気かどうか」というのは面談の中で分かるものですか? 何か聞くポイントみたいなものは持ってらっしゃいますか?
「これを聞けばある程度分かる」というポイントはありますよ。転職者にとって答えになっちゃうから詳しくは言えないですけど(笑)。面談をすれば見極められます。
――あとは、エンジニアの「素質」はどのあたりで見極められるんですか?
新卒採用では採用前に適性検査をしていますね。そして入社後には全新入社員にプログラムを書いてみてもらって、その書き方とか、発想の仕方とかを見るようにしています。最初にいくつかプログラミングの問題を解いてもらえば、自分で考えていろいろな発想ができる人か、本に書いてあることしかできない人かは分かりますよ。
――入社後に、面接時から印象が大きく変化した人はいないんですか?
ほとんどいませんね。嬉しい誤算は残念ながらなかなかありません。paizaからの応募の方は、面接での印象もいいですし、初日の課題からいい感じの人が多いですよ。たとえ面接時にスキルチェックでDランクであっても、1〜2週間で大きく伸びる人もいます。
弊社はおかげさまでさまざまな案件をお受けしているので、その人のスキルに合った案件を選び担当してもらうことができます。この状況があるからこそ未経験者でも採用が可能なのですが、幸いにして皆さんとても活躍してくれています。嬉しいことですね。
今後は規模拡大、そして自社サービスも
――続いて御社について伺います。まずは現在の事業について教えてください。
今は「常駐型」と呼ばれる、お客様企業の中でシステム開発をする事業です。開発するものはゲームなどではなくて、会社で使う業務系システムです。
――ゲーム系の開発はやらないんですか?
そういうわけではないんですけどね。現状はゲーム系の経験がある社員がいないことと、自分自身が業務系システムの開発出身なのでやっていないだけです。経験者の人が入ってくればゲーム系の案件開拓もやってみたいと思っています。ゲームに限らず、システム開発やプログラミングで「これはやらない」というものはなくて、なんでもやりたいです。経験や適性のある技術者次第ですね。
――次に、今後の御社の展望などを教えてください。
まずは規模を大きくしたいですね。具体的には再来年くらいに社員が100人規模の会社にしたいと考えています。最近はだいぶペースが上がってきました。
あとは、今はお客様企業のシステム開発をやっていますが、今度は自分たちのサービスを作っていくことも進めていきたい。とはいえ、それだけのことをやるためには相応の企業体力も必要ですから、まずは規模を大きくしていくことを考えています。
面接のときにはそういった将来の展望を質問する人も多いので、こちらからもお話しするようにしています。
飲み会は大事な社員とのコミュニケーションの場
――次に、社員の方々との付き合い方について伺います。常駐型のため、常に社員と近い距離にいるわけではないと思いますが、どのように社員と交流をしているのでしょうか。
飲み会ですね(笑)。 月1~2回はやっていますね。多いときは30人規模でやることもあります。弊社の社員はなかなか社内に戻ってもらうことができませんので、飲み会はとても大事なコミュニケーションの場です。社員同士の交流の場でもありますし、大切にしています。
――社長が社員の悩みや今後のキャリアプランを聞くような機会はありますか?
それも飲み会です(笑)。人数などはその時々で変わりますが、私はできるだけ参加者全員と話すように心がけています。クライアント先で困ったことはないか、きちんと開発に携われているか、といったことから将来の目標まで聞きますね。あまり人数が多い時は全員とは話ができませんが、そういうときはできるだけ新人や若手と話すようにしています。今日も、せっかく2人がインタビューのために社内に戻ってきているので、このあと飲み会が決定しています(笑)。
――最後に、未経験で転職に悩むエンジニア志望者にメッセージをお願いします。
ありふれた答えかもしれませんが、やはりエンジニアになりたいと思ったらまずプログラムが好きでなければいけません。エンジニアの業務中にはさまざまなトラブルが起こります。むしろ、トラブルだらけだと思ってくれていい。開発中は想定外の不具合やバグなどは日常茶飯事です。それを解決することに喜びがある人ならば向いていると言えるでしょう。「またバグだよ…」と落ち込んでしまうのではなく、「またバグか。よし、なんとかして解決しよう!」と思える人なら、エンジニアはとても楽しい仕事です。技術的には未熟でも、先輩に聞いたり、調べたりすることを嫌がらなければ、解決の糸口は見えてきます。難しいバグであればあるほど、解決すれば長く語れる武勇伝になりますから、前向きにやる気を持ってきていただきたいと思っています。
ありがとうございました。
2人のお話し中にも、社長が「終わったら飲みに行くからね!」と誘いに来るほど、和やかな場となったインタビューでした。お二人とも地方出身ということもあって、東京での生活を楽しみながら、趣味に仕事にと毎日を充実させている様子が伺えました。
株式会社アニシスさんでは、引き続き多くのエンジニア志望者を募集しています。未経験者の方でもEN:TRYから応募ができますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
木下さん・塩月さんと、株式会社アニシスさんの今後のご活躍を期待しております!